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2025年08月22日 一般-大学ガイド

【2025年版】九州大学各学部の偏差値・就職先・特徴を解説

 

【2025年版】九州大学各学部の偏差値・就職先・特徴を徹底比較!

この記事では、旧帝国大学の一つであり、西日本を代表する総合研究大学である九州大学の全学部を、多角的な視点から解説します。偏差値や入試情報から、学びの特色や学生のリアルな声といった情報までを統合し、受験生が納得感のある志望校選択をできるようにサポートします。
この記事を書いた人

自己紹介画像

慶應義塾大学経済学部経済学科3年生。
スタディコーチで勤務をしており、それ以前も小学生~大学受験生まで幅広い指導経験あり
受験生の皆さんが損しないよう、お役立ち情報を日々発信していきたいと思っています!

九州大学の基本情報とキャンパス情報

九州大学は、主に4つのキャンパスに分かれており、学部によって学ぶ場所が大きく異なります。特に、中心となる伊都キャンパスは広大で、最新の設備が整っています。

九州大学 基本データ
大学名 九州大学 (Kyushu University)
大学設置 1911年
学生数 学部生 約11,500名 / 大学院生 約7,000名 (2024年時点)
公式サイト https://www.kyushu-u.ac.jp/
キャンパス 所属学部 所在地 主要アクセス
伊都(いと) 共創、文、教育、法、経済、理、工、農 福岡市西区元岡 JR「九大学研都市」駅より昭和バスで約15-20分
病院(馬出) 医、歯、薬 福岡市東区馬出 地下鉄箱崎線「馬出九大病院前」駅すぐ
大橋(おおはし) 芸術工 福岡市南区塩原 西鉄天神大牟田線「大橋」駅より徒歩約5分
筑紫(ちくし) (大学院総合理工学府など) 春日市春日公園 JR鹿児島本線「大野城」駅より徒歩約1分
塾講師のコメント
九州大学を志望する上で最も重要なのが、このキャンパスの違いです。文系と理系の主要学部が集まる伊都キャンパスは都心から少し離れており、広大な自然の中で最新の研究に打ち込める環境です。一方で、医療系学部は附属病院に隣接した病院キャンパス、芸術工学部は交通の便が良い大橋キャンパスにあります。1,2年次の基幹教育は伊都キャンパスで行われることが多いため、どの学部に進学しても伊都キャンパスには縁があると考えておきましょう。

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九州大学の入試分析(偏差値・受験方式・問題傾向)

九州大学の学部別偏差値・共通テスト得点率

九州大学は旧帝国大学の一角であり、西日本最難関の大学の一つです。学部によって難易度は異なりますが、いずれも高い学力が求められます。

学部 学科・コース 偏差値(前期) 共通テスト得点率(前期)
共創学部 共創学科 65.0 78%
文学部 人文学科 65.0 80%
教育学部 教育学部 65.0 79%
法学部 法学部 65.0 80%
経済学部 経済・経営学科 65.0 80%
経済工学科 62.5 78%
理学部 物理学科 62.5 81%
化学科 62.5 80%
地球惑星科学科 60.0 79%
数学科 62.5 82%
生物学科 62.5 80%
医学部 医学科 67.5 88%
生命科学科 62.5 80%
保健学科 57.5 70%
歯学部 歯学科 62.5 78%
薬学部 創薬科学科(4年制) 65.0 82%
臨床薬学科(6年制) 65.0 83%
工学部 Ⅰ群(機械・航空) 62.5 80%
Ⅱ群(電気情報) 62.5 80%
Ⅲ群(材料・化学) 60.0 78%
Ⅳ群(建築) 65.0 82%
Ⅴ群(地球環境) 60.0 78%
Ⅵ群(エネルギー・船舶) 60.0 78%
芸術工学部 芸術工学科 60.0 75%
農学部 農学部 60.0 78%

※偏差値・得点率は大手予備校のデータを参考に作成した目安です。年度により変動します。

競合大学との比較

同じ旧帝国大学である大阪大学、東北大学と主要学部の偏差値を比較してみましょう。

学部 九州大学 大阪大学 東北大学
文学部 65.0 67.5 65.0
法学部 65.0 67.5 65.0
経済学部 65.0 67.5 65.0
理学部 60.0 – 62.5 62.5 – 65.0 60.0 – 65.0
工学部 60.0 – 65.0 62.5 – 65.0 60.0 – 62.5
医学部(医) 67.5 70.0 67.5
塾講師のコメント
偏差値を見ると、九州大学は他の旧帝国大学とほぼ同水準の難易度であることが分かります。特に文系学部や医学部では大阪大学と遜色なく、理系・工学系でも東北大学と並ぶ高いレベルにあります。地理的な位置から関西圏の受験生は大阪大学を、関東・東北圏の受験生は東北大学を併願・比較検討することが多いですが、研究内容や校風をしっかり比較し、自分に合った大学を選ぶことが重要です。

九州大学の主要な入試方式

1. 一般選抜(前期日程・後期日程)
募集人員の大部分を占める主要な入試です。大学入学共通テストと大学独自の個別学力検査(二次試験)の合計点で合否が決まります。二次試験の配点比率が高い学部が多く、記述力が重視されます。
2. 総合型選抜
共創学部、文学部、法学部、工学部などで実施されています。書類審査、小論文、面接、プレゼンテーションなどを通して、学力試験だけでは測れない多面的な能力や学習意欲を評価します。特に共創学部の総合型選抜はユニークな選考方法で知られます。
3. 学校推薦型選抜
出身高等学校長の推薦に基づき、調査書、推薦書、志望理由書、面接、小論文などで総合的に評価されます。共通テストを課す場合と課さない場合があります。

九州大学の科目別出題傾向と対策のポイント

英語
長文読解3題、自由英作文・和文英訳2題の構成が基本。長文の語彙レベルは高く、速読力と精読力の両方が求められます。自由英作文では、グラフや表を読み取って意見を述べる問題が特徴的。日頃から多様なテーマの英文に触れ、自分の意見を英語で論理的に表現する練習が不可欠です。
数学
【文系】標準的な問題が中心ですが、思考力を要する問題も含まれます。確率、整数、微分積分が頻出分野。計算力はもちろん、論理的に答案を記述する力が問われます。【理系】数Ⅲの微分積分、複素数平面が頻出です。標準~やや難レベルの問題が多く、計算量も多いため、時間配分が鍵となります。典型問題の解法をマスターした上で、応用問題にじっくり取り組む演習が必要です。
国語
現代文1題、古文1題、漢文1題の構成。現代文は本文の趣旨を正確に捉え、字数内で簡潔にまとめる高度な記述力が要求されます。古文・漢文も基本的な知識を前提とした上で、内容を深く理解できているかを問う問題が出題されます。過去問演習を通じて、時間内に質の高い答案を作成する訓練を積みましょう。
理科(物理・化学・生物)
【物理】力学と電磁気が頻出。標準的な問題が多いですが、複数の現象を組み合わせた総合的な問題も見られます。現象の根本的な理解が重要です。【化学】理論・無機・有機の各分野からバランス良く出題。計算問題と思考力を問う論述問題が中心です。知識の暗記だけでなく、それを応用して説明する力が必要です。【生物】遺伝情報や体内環境からの出題が多い傾向。実験考察問題が頻出で、データや図表を正確に読み解く能力が求められます。

九州大学の主な就職実績とキャリアパス

九州大学の卒業生は、その高い専門性と研究能力を活かし、国内外の様々な分野で活躍しています。特に、製造業や情報通信業への就職、そして大学院への進学率の高さが特徴です。

学部 主な就職先(順不同) 大学院進学率の目安
文・教育・法・経済 国家・地方公務員、金融(三菱UFJ銀行、福岡銀行)、商社(三菱商事、三井物産)、マスコミ(NHK、西日本新聞社)、製造業(トヨタ自動車、日立製作所) 約10~20%
理・薬・農 化学・製薬メーカー(アステラス製薬、塩野義製薬)、食品メーカー(味の素、明治)、IT関連、公務員(研究職) 約70~85%
工学部 自動車(トヨタ自動車、日産自動車)、電機(ソニー、パナソニック)、重工業(三菱重工業、川崎重工業)、情報通信(NTTデータ、ソフトバンク) 約80%
芸術工学部 デザイン(任天堂、博報堂)、建築(大林組、竹中工務店)、メーカー(パナソニック、ソニー)、IT関連(ヤフー、LINE) 約60%
医・歯学部 九州大学病院、その他国公私立病院、大学教員、研究機関 多数が臨床研修へ
塾講師のコメント
就職実績を見ると、理系学部では大学院進学がキャリアのスタンダードとなっていることが明確です。学部で身につけた基礎学力を、大学院でのより専門的な研究を通じて深化させ、技術者や研究者として社会に出るルートが確立されています。文系学部は公務員や金融、大手メーカーなど多岐にわたる一方、九州という地の利を活かした地元有力企業への就職も多いのが特徴です。

九州大学の学びと研究の3つの特徴

特徴1:全学教育としての「基幹教育」

九州大学では、専門分野の学習を始める前に、全学部の1年生が伊都キャンパスで「基幹教育」を学びます。これは、文系・理系の垣根を越えた幅広い教養と、主体的に学ぶ姿勢を身につけることを目的とした独自の教育システムです。様々な学問分野の入門科目に触れることで、視野を広げ、自らの専門分野をより深く理解するための土台を築きます。

特徴2:アジアに近い地の利を活かした国際交流

福岡というアジアの玄関口に位置する九州大学は、国際交流が非常に盛んです。海外からの留学生が多数在籍しているほか、学生が海外へ留学・研修するプログラムも豊富に用意されています。特にアジア地域の大学との連携が強く、短期の語学研修から本格的な交換留学まで、多様なニーズに応えるプログラムが整っている点は大きな魅力です。

特徴3:世界トップレベルの研究力

旧帝国大学としての歴史と伝統に裏打ちされた、世界レベルの研究力が九州大学の最大の強みです。有機EL(OLED)材料の研究で世界的に知られる安達千波矢教授をはじめ、各分野で世界をリードする研究者が多数在籍しています。学部生でも早期から研究室に所属できる機会があり、最先端の研究に触れながら学ぶことができる環境は、知的好奇心旺盛な学生にとって最高の舞台と言えるでしょう。

九州大学の著名な卒業生

九州大学は、学術界、政財界、文化・芸術界など、多岐にわたる分野で活躍する人材を輩出してきました。

若田 光一(宇宙飛行士)
工学部卒業。日本人初の国際宇宙ステーション(ISS)船長を務めるなど、日本の宇宙開発を牽引。
中村 哲(医師)
医学部卒業。アフガニスタンで長年にわたり医療支援と灌漑事業に尽力し、多くの人々の命を救った。
山崎 亮(コミュニティデザイナー)
芸術工学部卒業。「studio-L」を主宰し、地域の課題を住民と共に解決するコミュニティデザインの第一人者。
原 泰久(漫画家)
芸術工学部卒業。大人気漫画『キングダム』の作者として知られる。

九州大学の在学生・卒業生のリアルな評判

大学の本当の姿を知るためには、在学生や卒業生の生の声が欠かせません。ここでは、良い点と気になる点を両論併記で紹介します。

 良い点・満足している点
研究環境の充実:「研究設備が最新で、予算も潤沢。やりたい研究に打ち込める環境は最高。」(工学部・大学院生)
多様な価値観との出会い:「全国から優秀な学生が集まるので、毎日が刺激的。基幹教育で他学部の友人ができたのも財産。」(文学部・3年生)
自由な校風:「学生の自主性を重んじる校風。自分で考えて行動したい人には最適な環境だと思う。」(経済学部・卒業生)
 気になる点・改善を望む点
伊都キャンパスの立地:「都心から遠く、通学が大変。キャンパス周辺にはお店が少ないので、車がないと不便に感じることも。」(理学部・2年生)
大規模大学ゆえの弊害:「学生数が多いので、授業によっては教授との距離が遠く感じる。積極的に動かないと、受け身のまま4年間が終わってしまう。」(法学部・4年生)
坂が多い:「伊都キャンパスはとにかく坂が多い。電動自転車がないと移動が厳しい。」(農学部・1年生)

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九州大学のよくある質問(FAQ)

Q1. 伊都キャンパスでの生活は、実際どのくらい不便ですか?
A1. 福岡市中心部(天神・博多)まではバスと電車で1時間弱かかります。日常の買い物はキャンパス内の店舗や近隣のスーパーで足りますが、アルバイトや遊びの選択肢は限られる傾向にあります。そのため、多くの学生が「九大学研都市」駅周辺や福岡市西区に下宿しています。一方で、広大な自然に囲まれ、静かな環境で学業や研究に集中したい学生にとっては、非常に良い環境と言えます。
Q2. 文系でも留学のチャンスは多いですか?
A2. はい、非常に多いです。大学が提供する交換留学プログラムは全学部の学生が対象ですし、文系学部独自の海外研修プログラムも充実しています。語学力向上はもちろん、海外の文化や社会を学ぶフィールドワークなど、多彩なプログラムが用意されています。国際交流に意欲的な学生へのサポートは手厚い大学です。
Q3. 浪人生や地方出身者の割合はどのくらいですか?
A3. 九州大学は全国から学生が集まる全国区の大学です。特に九州各県からの進学者が多いですが、関西や中国・四国地方、関東からの入学者も少なくありません。また、難関大学であるため、現役生と浪人生の比率はおおよそ半々から、学部によっては浪人生が少し多いくらいの割合です。多様なバックグラウンドを持つ学生が集まるため、馴染みやすい環境と言えるでしょう。

この記事のまとめ

九州大学は、世界水準の研究力と、学生の主体性を育む教育システムを兼ね備えた、西日本最高峰の総合研究大学です。その評価をまとめると、以下のようになります。

学術レベル:旧帝国大学として、国内外で極めて高い評価を得ている。特に理系分野の研究力は世界トップクラス。
教育環境:文理の枠を超えた「基幹教育」により、幅広い視野と主体性を養う。最先端の研究に触れる機会も豊富。
立地・環境:伊都キャンパスは最新設備が整う一方、都心からのアクセスには課題も。学問に集中したい学生には最適。
キャリアパス:大手企業への就職、公務員、専門職など多様な進路が開かれている。理系は大学院進学が主流。

【どのような生徒におすすめできるか】

九州大学は、「自ら課題を見つけ、主体的に学問や研究に没頭したい」という強い意欲を持つ学生に最適な環境です。世界最先端の研究に触れたい理系の学生、幅広い教養を身につけグローバルに活躍したい文系の学生、どちらにとっても最高の学びの場となるでしょう。自由な校風の中で、自らを律し、目標に向かって努力できる学生こそが、九大での4年間(あるいはそれ以上)を最大限に活かすことができます。

【別の選択肢も考えられる生徒】

一方で、「手厚いサポートや指導を受けながら、コツコツと勉強したい」というタイプの学生や、「大学生活では都会での利便性や華やかさを重視したい」と考える学生にとっては、九大の環境、特に伊都キャンパスでの生活が物足りなく感じられる可能性があります。また、二次試験の記述力が合否を大きく左右するため、共通テストの得点力は高いものの、論述問題に苦手意識がある受験生は、入試形式の相性も考慮する必要があるでしょう。

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