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神奈川県屈指の国際系高校である「横浜国際高等学校(通称:YIS)」について、偏差値や進学実績といったデータから、校風、在校生の評判まで、あらゆる角度から徹底的に分析します。この記事が、あなたの高校選びの羅針盤となれば幸いです。

慶應義塾大学経済学部経済学科3年生。
スタディコーチで勤務をしており、それ以前も小学生~大学受験生まで幅広い指導経験あり。
受験生の皆さんが損しないよう、お役立ち情報を日々発信していきたいと思っています!
まずは、横浜国際高等学校の基本的な情報を確認しましょう。
| 所在地 | 〒232-0006 神奈川県横浜市南区うぐいすの丘2番地 |
|---|---|
| 設立年度 | 2008年(横浜市立横浜商業高等学校国際学科を改編・独立) |
| アクセス | ・横浜市営地下鉄ブルーライン「弘明寺駅」より徒歩約10分 ・京急本線「弘明寺駅」より徒歩約18分 |
| 公式サイト | 横浜国際高等学校 公式サイト |
横浜国際高校の学力レベルを、偏差値と県内での位置づけから見ていきましょう。
| 学校名 | 学科・コース | 偏差値目安 |
|---|---|---|
| 横浜国際高等学校 | 国際科 / IBコース | 64 |
| 神奈川総合高等学校 | 国際文化コース | 66 |
| 湘南高等学校 | 普通科 | 73 |
| 横浜翠嵐高等学校 | 普通科 | 74 |
【塾講師からのコメント】
偏差値64は、神奈川県の公立高校の中でもトップクラスに位置します。学力的な比較対象となるのは、同じ国際系の特色を持つ神奈川総合高校(国際文化コース)や、県内上位校である市立金沢高校、平沼高校などです。
ただし、横浜国際の入試で問われるのは、5教科の学力だけではありません。特に特色検査では、英語での思考力や表現力、課題発見・解決能力といった、独自の学力尺度が重視されます。単に偏差値が高いだけではなく、「英語で考え、世界と対話したい」という強い意志を持つ生徒が求められている点を理解しておく必要があります。
横浜国際高校の大きな魅力の一つが、国内外の難関大学への高い進学実績です。ここでは2024年度入試の主な合格実績(現役・既卒含む)を紹介します。
| 大学名 | 合格者数 |
|---|---|
| 東京外国語大学 | 3名 |
| 国際教養大学 | 1名 |
| 横浜市立大学 | 7名 |
| 大学名 | 合格者数 |
|---|---|
| 早稲田大学 | 9名 |
| 慶應義塾大学 | 11名 |
| 上智大学 | 20名 |
| 国際基督教大学(ICU) | 4名 |
| 明治大学 | 14名 |
| 青山学院大学 | 17 名 |
海外大学への進学者も多数輩出しています。(合格実績の一部を抜粋)
高麗大学 , University of Surrey, Griffith University, 梨花女子大学 など
【塾講師からのコメント】
国内の最難関大学から、語学系・国際系に強みを持つ大学まで、非常にバランスの取れた素晴らしい実績です。特に上智・ICUといった国際系の難関私立大学への合格者数が際立っています。これは、一般選抜だけでなく、AO・推薦入試での強さも示唆しています。高校生活で培った語学力や探究活動、IBの経験などが、大学入試において大きな武器になっている証拠です。
また、海外大学への進学実績が豊富な点も見逃せません。これは単に英語力が高いだけでなく、海外大学の出願プロセスを熟知した教員のサポート体制が整っていることを意味します。国内だけでなく、海外も視野に入れた進路を考えている生徒にとって、これ以上ない環境と言えるでしょう。
横浜国際高校の独自性は、その教育内容にあります。ここでは特に際立った3つの特徴を解説します。
横浜国際高校は、国際的な教育プログラムである「国際バカロレア(IB)」のディプロマ・プログラム認定校です。2年次から選択可能で、高度な探究学習や論文作成を通じて、世界トップレベルの大学に入学できる資格の取得を目指します。授業の多くが英語で行われ、論理的思考力と探究心を徹底的に鍛え上げます。
英語教育に力を入れているのはもちろんですが、2年生からは第二外国語として、ドイツ語、フランス語、スペイン語、中国語、ハングルから1つを選択し、週2時間学びます。これにより、多言語・多文化を理解する素養を育みます。ネイティブ教員による授業も多く、実践的なコミュニケーション能力を養うことができます。
姉妹校提携を結んでいる海外の高校との交換留学や、希望者対象の海外研修プログラムが充実しています。生徒たちは異文化に直接触れることで、グローバルな視野を広げ、多様な価値観を学びます。校内にも留学生が多く在籍しており、日常的に国際交流ができる環境です。
ここでは、実際に通う生徒や保護者から聞かれる声を、良い点と気になる点に分けてご紹介します。
【塾講師からのコメント】
評判をまとめると、「主体性と自己管理能力を持つ生徒にとっては最高の環境だが、受け身の姿勢では宝の持ち腐れになる」という姿が浮かび上がってきます。与えられた課題をこなすだけでなく、自ら問いを立て、探究し、発信していく積極性が求められる学校です。この環境を「楽しい」と感じられるか、「大変だ」と感じるかが、入学後の満足度を大きく左右するでしょう。お子様の性格や学習スタイルと、学校が求める生徒像がマッチしているか、慎重に見極めることが重要です。
高校選びは、偏差値だけで決めるものではありません。横浜国際高等学校が持つ唯一無二の教育環境が、あなた自身の目標や夢と合致するかどうか、この記事を参考にじっくりと考えてみてください。
【塾講師からのコメント】
横浜市営地下鉄と京急線の2路線が利用可能ですが、どちらの駅からも多少歩くことになります。特に京急線の駅からは上り坂が続くため、実際に一度歩いてみて、毎日の通学をシミュレーションしておくことをお勧めします。周辺は閑静な住宅街で、落ち着いて学習に集中できる環境と言えるでしょう。