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共通テストの理系科目は、「知識」よりも「読解力」と「戦略」が問われます。
どんなに公式を覚えていても、時間配分を間違えたり、問題文の誘導に乗れなかったりすれば、高得点には届きません。
「時間が足りなかった」「あと一歩でミスした」――そんな後悔をしないためには、**科目ごとの“共通テスト型の解き方”**を身につけることが大切です。
この記事では、数学・物理・化学・生物・地学の各科目について、実際の試験で使える解答の流れやコツをまとめました。
どの科目も、“完璧に理解する”よりも、“得点につながる考え方”を意識することがポイント。
本番で最大限の力を発揮するために、今のうちに解き方の型を自分のものにしていきましょう。
大問全体をざっと確認
時間配分を考えるために、全体を10〜20秒で見て「得意・苦手」を判断。
→ 取れるところから先に解く。
解答に直結する情報を見抜く
共通テストは誘導型。「(1)」で与えられる式やグラフの形が、後半でそのまま使える。
→ 無駄に最初から計算せず、「使い回し」を意識。
計算よりも論理を重視
共通テストでは複雑な計算は出にくい。
→ 公式暗記より、「なぜそうなるか」を理解していると、誘導に乗りやすい。
時間配分の鉄則
- 数I・A:25分
- 数II・B:30分
→ 難問にハマったら潔く飛ばす。マーク1個落とすより、全体で2問拾う方が得。
文章問題の「条件」と「結果」をマーク
「〜を一定にした」「〜が0のとき」など、設定条件を丁寧に読む。
→ 条件が変わると、式も変わる。
図と単位をそろえる
共通テストではグラフ問題が多い。
→ 横軸・縦軸の意味、単位、比例関係を整理してから式に入る。
公式をそのまま当てはめない
「エネルギー保存」「運動方程式」など、場面での成り立ち条件を意識。
→ 間違った状況で使うと計算が合っても間違いになる。
実験問題の攻略法
実験意図を読む(何を調べたいか?)→ グラフでどんな関係を確かめたいか?
→ 「比例」「一定」「増加傾向」など、言葉の選択にも注意。
最初に「物質名」と「反応の種類」を把握
共通テストの化学は文量が多い。
→ 反応式の方向性をつかめば、選択肢を一気に絞れる。
計算問題は“単位換算”を先に
mol計算・濃度・pHなどは単位を合わせてから計算。
→ 途中で直すと混乱する。
文章題では“比較”を使う
「AよりBの方が○○」という設問は、全体を読まずとも関係で判断できる。
→ 時間短縮に効果的。
実験問題のパターンを暗記
- 滴定(酸塩基・酸化還元)
- 沈殿生成
- ガス発生
→ どの操作で何が変化するかをイメージできると、選択肢が自動で削れる。
最初に“設問テーマ”を読む
「何を問われているか」を先に把握してから本文を読む。
→ 無駄な情報に時間を取られない。
グラフ問題は軸と単位を見る
縦軸・横軸の単位に注意。
→ 「割合」と「個数」「濃度」などの違いで引っかけが多い。
語句選択問題は“消去法”で確実に
正答を選ぶより、間違いを削る方が速い。
→ 類似語(例:ミトコンドリア/葉緑体)に注意。
実験結果の説明問題では、因果関係を意識
「Aを操作した結果Bが変化した」→ 原因→結果の順で整理。
図・グラフ・地図の読み取りを優先
地学は「見てわかる問題」が多い。
→ 先に視覚情報からヒントを取る。
単位系を整える(年・秒・kmなど)
天文学や地球物理は単位変換でミスしやすい。
→ 問題文の単位に統一してから計算。
過去問で出るパターンを暗記
- プレート境界の特徴
- 星のHR図の読み取り
- 地層の年代推定
→ 出題形式が安定しているため、定型処理で点が取れる。
計算は途中式をマークシート横の余白に整理
「焦らず、飛ばす勇気」こそ高得点のカギ
見直しは“単位”と“符号”だけでも効果大
得点源は“ミスを減らす”ことで作る
| 科目 | 時間 | 最初に取る問題 | 難問処理の目安 |
|---|---|---|---|
| 数I・A | 25分 | 確率・整数など得意分野 | 5分悩んだら飛ばす |
| 数II・B | 30分 | グラフや微積誘導 | 6分で切り替え |
| 物理 | 30分 | グラフ問題 | 難計算は飛ばす |
| 化学 | 30分 | 理論・無機計算 | 滴定・電池で粘らない |
| 生物 | 30分 | 図表読み取り | 実験考察は後回し |
| 地学 | 30分 | グラフ・地図問題 | 計算系は後で |