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受験生の皆さんこんにちは!本記事で取り上げる『英文法問題精講』シリーズ(旺文社)は、大学受験英語の参考書の中でも長い歴史と絶大な信頼を誇る名著シリーズです!「入門」「基礎」「標準」の3段階に分かれており、現在の自分の実力に合わせて無理なくステップアップできる構成が最大の特徴です!
特に「英文法が苦手だが、理屈からしっかり理解したい」という受験生にとって、単なる暗記ではなく「なぜそうなるのか」という解説の深さに定評があります。
この記事を監修した人
慶應義塾大学経済学部経済学科3年生。
スタディコーチで勤務をしており、それ以前も小学生~大学受験生まで幅広い指導経験あり。
受験生の皆さんが損しないよう、お役立ち情報を日々発信していきたいと思っています!
| 書名 | 英文法入門/基礎/標準問題精講 |
| 著者 | 中原道喜(標準)他 |
| 対象レベル | 高校基礎~難関国公立・早慶 |
| 値段 | 1,320円~1,540円(税込)前後 |
| 出版社 | 旺文社 |
最大の強みは、「解説の質と詳しさ」にあります。一般的な網羅系問題集(Next StageやVintageなど)は、左ページに問題、右ページに簡潔な解説というレイアウトが多いですが、本シリーズは解説に割くスペースが非常に多く、文法事項の背景や根本的な考え方を丁寧に説明しています。
また、3冊のレベル分けが明確であるため、「英文法が苦手」な人でも『入門』から始めることで、挫折せずに難関大レベルまで到達できる「はしご」が用意されている点も大きな魅力です!
弱点として挙げられるのは、タイトルと実際の難易度のギャップです。特に『標準問題精講』は、名前に「標準」とありますが、実際には早慶・旧帝大レベルを含むかなり高度な内容を扱っています。これを「標準的なレベル」と勘違いして手を出して挫折する受験生が後を絶ちません。
また、網羅的なドリル形式ではないため、問題演習量だけを確保したい人や、短期間で全範囲を詰め込みたい人には不向きです。
ご要望に合わせ、レベルごとのトピックと実施目標を整理しました。
【対象】 英文法が全くわからない、中学英語に不安がある、高校1年生
【トピック】 品詞の役割、文型(SVOC)、時制の基本など「英語のルール」の基礎
【実施目標】 「なんとなく」で読んでいた英文を、主語・動詞・修飾語に分解して構造を把握できるようになること。日東駒専レベルの基礎固め完了。
【対象】 共通テストレベル、日東駒専・産近甲龍志望者
【トピック】 共通テスト頻出の文法・語法問題、整序英作文、誤文訂正
【実施目標】 共通テストの文法問題で8割以上を安定させること。MARCH・関関同立の入試問題(標準レベル)に挑むための土台完成。
【対象】 MARCH・関関同立・早慶上理・旧帝大・難関国公立志望者
【トピック】 難関大特有の細かな文法語法、融合問題、例外的な構文
【実施目標】 文法問題を「解く」だけでなく、英文解釈や英作文に応用できる深い文法力を身につけること。早慶レベルの文法問題で合格点を取れる実力養成。
志望校のレベルによりますが、理想的なスケジュールは以下の通りです。
・日東駒専・産近甲龍志望: 高3の夏休み前までに『基礎』を完成。
・MARCH・地方国公立志望: 高3の夏休み中に『基礎』を完璧にし、秋から『標準』の必要箇所をつまみ食い。
・早慶・旧帝大志望: 高3の夏休み前までに『基礎』を終え、夏休み中に『標準』を集中的に取り組む。
1. 解説を熟読する(最重要)
問題を解いて正解・不正解を確認するだけでは、この本の価値は半減します。「精講」と書かれた解説部分を読み込み、「なぜその答えになるのか」を自分の言葉で説明できるようにしてください!
2. 3段階のステップアップを守る
英文法が苦手な方がいきなり『標準』をやると確実に挫折します。プライドを捨てて『入門』または『基礎』からスタートすることが、結果的に最短ルートになります!
3. 例文の暗記
解説に含まれている基本例文は、そのまま英作文で使える良質なものが多いです。音読して頭に入れてしまいましょう。
ここでは、みなさんによりレベルや使い方、特徴を理解していただくためにも、シリーズの中核である『標準英文法問題精講』と、受験定番の網羅系参考書『Next Stage』『Vintage』を比較します。
| 比較項目 | 標準英文法問題精講 | Next Stage | Vintage |
|---|---|---|---|
| コンセプト | 深い理解と厳選問題 | 網羅性と情報量 | 網羅性+重要ポイント |
| 到達レベル | 難関国公立・早慶上理 | MARCH・中堅国公立 | MARCH・中堅国公立 |
| 解説の詳しさ | 非常に詳しい(自習向き) | 簡潔(要点のみ) | 標準的(ネクステより詳しい) |
| 問題数と網羅性 | 厳選されており少なめ | 圧倒的に多い | 非常に多い |
| 前提レベル | 偏差値55~60以上 | 偏差値50前後 | 偏差値50前後 |
| おすすめ度 | 4.5(基礎がある人向け) | 4.0(暗記が得意な人向け) | 4.2(バランス重視) |
「英文法が苦手で、理解度を高めたい」受験生の場合、いきなり『Next Stage』や『Vintage』のような網羅系に入ると、解説の簡潔さに躓き、単なる「記号暗記」になってしまうリスクがあります。
まずは『入門』または『基礎』問題精講からスタートし、「理屈」をしっかり腹落ちさせながら進めるのがベストです!遠回りに見えますが、基礎の「精講」を読み込むことで、結果的に難関大の問題への対応力が飛躍的に高まります。『標準』に進むのはその後で十分です。
P.S. どの参考書を選ぶべきか、または具体的な進め方で迷っている場合は、私たち東大・早慶コーチが個別の学習計画を一緒に作成します。
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“『基礎』から始めました。解説が本当に丁寧で、「なぜそうなるのか」が初めて分かりました。英語の偏差値が50から65まで上がったのはこのシリーズのおかげです。”
“『標準』を買ったら難しすぎて絶望しました。名前のイメージと中身が違いすぎます。基礎が固まっていない状態で手を出すべきではないと強く感じました。”
『入門』と『基礎』のどちらから始めるべきですか?
中学英語の文法用語(品詞やSVOなど)に不安があるなら『入門』からです。ある程度用語はわかるが、模試で点数が取れない場合は『基礎』からがおすすめです。迷ったら書店で『入門』を見て、簡単すぎると感じたら『基礎』を選びましょう!
『英文法問題精講』シリーズは、以下のような受験生に特におすすめです!
・丸暗記ではなく、理屈で納得して進めたい人
・自分の今のレベルに合ったところから着実にステップアップしたい人
・将来的に難関大の記述問題や英作文にも対応できる力をつけたい人
逆に、「質より量」で演習したい人や、解説を読むのが苦手な人は『Next Stage』などを選ぶ方が無難でしょう。自分の学習スタイルを見極めて選んでください。
英文法問題精講シリーズで、皆さんの豊かな英文法学習になること、そして志望校合格につながることを心から応援しています!
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