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受験生の皆さんこんにちは!本記事でご紹介する、駿台文庫から出版されている『英文和訳演習』シリーズは、数十年にわたり受験生の支持を集めてきた、和訳対策の決定版とも言える問題集です!「入門編」「基礎編」「中級編」「上級編」の4部作で構成されており、自分の現在の実力と志望校のレベルに合わせて階段を登るように学習を進めることができます。
最大の特徴は、徹底した「採点基準」の提示にあります。「ここが訳せていれば〇点」「この要素が抜けていたらマイナス〇点」という明確な基準が示されているため、独学でも予備校の添削を受けているかのような質の高い演習が可能です!英語が苦手な受験生でも、感覚に頼らない論理的な和訳力を養うことができます。
この記事を監修した人
慶應義塾大学経済学部経済学科3年生。
スタディコーチで勤務をしており、それ以前も小学生~大学受験生まで幅広い指導経験あり。
受験生の皆さんが損しないよう、お役立ち情報を日々発信していきたいと思っています!
| 書名 | 英文和訳演習(入門篇・基礎篇・中級篇・上級篇) |
| 著者 | 伊藤和夫(監修)、駿台英語科など ※巻により異なるが「駿台イズム」を継承 |
| 対象レベル | 高校基礎~超難関大(東大・京大・医学部) |
| 値段 | 770円~935円(税込) |
| 公式リンク | 駿台文庫公式サイトなど参照 |
・独学でも「自分の和訳の点数」が分かる:
他の参考書にはない圧倒的な強みが「採点基準」の詳しさです。模範解答だけでなく、誤答例や部分点の基準が細かく記載されているため、自分の答案が何点なのかを正確に自己採点できます。
・「意訳」ではなく「構文に忠実な直訳」を重視:
採点者の視点から「何を書けば点がもらえ、何を書くと減点されるか」が学べます。特に入試英語では、綺麗な日本語を作ることよりも、文法構造を正しく把握していることをアピールする必要があります。本シリーズはその「合格する答案」の書き方を徹底的に指導してくれます!
・レベルに応じた細分化:
「英語が苦手」な状態からスタートしても、「入門篇」から順に進めることで、無理なく最難関レベルまで到達できる設計になっています。
・解説が「硬派」でドライ:
文法用語を用いた論理的な解説が中心です。「なんとなく」で読んできた人や、文法用語(S, V, O, C, 関係詞, 接続詞など)の基礎知識が全くない人にとっては、解説自体が難しく感じる可能性があります。
・レイアウトがクラシック:
最近の参考書のようなカラフルな図解やイラストはありません。白黒で文字中心の構成なので、視覚的な分かりやすさを求める人には少し取っつきにくい印象を与えるかもしれません。
独学での自己採点、本当に合っていますか?
「自分の和訳が本当に点の取れる答案なのか不安…」
「解説を読んでも、なぜその訳になるのか腑に落ちない」
そんな悩みは、プロのコーチによる添削指導で解決できます。
各巻ともに薄めの冊子ですが、内容は非常に濃密です。各章はテーマごとに分かれており、例題と演習問題で構成されています。
・入門篇: 文構造の基本(5文型など)からスタート。高校基礎レベル。
・基礎篇: 入試標準レベルへの橋渡し。ここが最も多くの受験生にとってのボリュームゾーン。
・中級篇: 難関大入試で差がつく複雑な構文。MARCH上位~国公立レベル。
・上級篇: 哲学的な内容や抽象度の高い英文。旧帝大・早慶レベル。
志望校のレベルに合わせて、どこまでやるべきかが明確に分かれます。
・日東駒専・産近甲龍レベル:
「入門篇」を完璧にし、「基礎篇」の前半まで触れておけば十分合格圏内です!
・MARCH・関関同立・地方国公立レベル:
「入門篇」で基礎を固めた後、「基礎篇」を完璧に仕上げてください。余裕があれば「中級篇」に入ると、和訳問題が得点源になります!
・早慶上理・旧帝大・医学部レベル:
「基礎篇」までは通過点とし、「中級篇」をメインに仕上げます。英語で圧倒的な差をつけたい場合や、京大・東大・阪大・一橋など和訳の配点が高い大学を目指す場合は「上級篇」まで取り組みましょう!
・全レベル共通: 高校3年生の夏休み前までには、基本的な単語・文法の学習を一通り終え、このシリーズの「入門篇」または「基礎篇」に取り組み始められる状態が理想です!
・MARCH志望: 高3の9月~10月までに「基礎篇」を完了できるようにしましょう!
・難関国公立・早慶志望: 高3の夏休み中に「基礎篇」を終え、秋以降に「中級篇」や過去問演習と並行して進めるのがベストです!
いきなり書き始めるのではなく、最低限の「英文法(高校レベル)」と「基本単語(システム英単語やターゲット1900など)」は並行して進めておく必要があります。文法用語(主語、述語、修飾語など)が全くわからない状態で取り組むと、解説の意味が理解できず挫折する原因になります。
1. 自力で訳を書く(必須):
頭の中でなんとなく訳すのではなく、必ず紙に鉛筆で日本語を書き出してください。
2. 採点基準に従って自己採点:
解説にある採点基準を見て、厳しめに点数をつけます。「てにをは」の違いや、時制のミスも見逃さないようにします。
3. 解説を熟読し、なぜその訳になるか理解する:
構文図解と照らし合わせながら、自分の誤訳の原因(単語力不足なのか、構文把握ミスなのか)を特定します。
4. 満点解答の作成(復習):
解説を閉じて、もう一度同じ英文を訳し直し、満点が取れる解答が書けるか確認します。
今の実力から志望校合格への最短ルート、見えていますか?
「入門編からやるべき?それとも基礎編?」
「他の科目の勉強時間はどう確保する?」
あなたの現状に合わせた最適な学習計画(ルート)を作成します。
多くの参考書が「読み方」や「訳例」の提示にとどまる中、本書は「採点」というプロセスを通じて、受験生に対し「減点されない答案作成能力」を授けてくれる点がこの参考書が持つ唯一無二の価値です!
ここでは、和訳・構文把握の競合として有名な「英文問題精講シリーズ」と「ポレポレ」と比較します。
| 比較項目 | 英文和訳演習シリーズ | 入門/基礎英文問題精講 | ポレポレ英文読解プロセス50 |
|---|---|---|---|
| コンセプト | 採点基準に基づく 「記述答案作成」の訓練 |
良質な英文の多読と 背景知識の習得 |
難関大特有の 「読解プロセス」のパタン化 |
| 到達レベル | 基礎~超難関(4冊で完結) | 基礎~難関(シリーズ展開) | 早慶・旧帝大レベル |
| 解説の詳しさ | 採点基準が非常に細かい 自学自習に最適 |
構文解説は丁寧だが 採点基準はない |
思考プロセス重視 (ある程度の基礎力が必要) |
| 問題数と網羅性 | 各巻で適度な分量 段階的に進めやすい |
多め 長文読解の練習も兼ねる |
厳選された50題 短期間での仕上げ向き |
| 前提レベル | 高校基礎文法完了(入門篇) | 高校基礎文法完了 | 偏差値55~60以上推奨 |
| 【英語苦手な方へ】 おすすめ度 |
★★★★★ (入門編からの接続が完璧) |
★★★★☆ (文章の内容が面白い) |
★★☆☆☆ (苦手な段階では難しすぎる) |
今回のように「英語、特に和訳が苦手」で、かつ「難関大を目指したい」という場合、結論として『英文和訳演習シリーズ』の「入門篇」からスタートし、志望校レベルに合わせて「基礎篇」「中級篇」へと接続するルートを強くおすすめします!
理由は明確です。苦手な人は「自分がなぜ間違えたのか」に気づけないことが多いのですが、本書の「採点基準」を使えば、独学でも強制的に自分の弱点(文法無視、単語の勘違いなど)を客観視できるからです。『ポレポレ』などは非常に優れた本ですが、ある程度読める人が「読み方のコツ」を掴む本であり、苦手克服の段階では本書の方が着実な力がつくといえるでしょう!
まずは「入門篇」で文の骨格を見抜く練習をし、自信がついたら「基礎篇」へ進んでください。焦らず一歩ずつ登ることが、結果的に最難関への近道となります。
P.S. どの参考書を選ぶべきか、または具体的な進め方で迷っている場合は、私たち東大・早慶コーチが個別の学習計画を一緒に作成します。
» まずはLINEで気軽に相談してみる
“自己採点ができるのが本当に良い。「なんとなく分かったつもり」が一番怖いと気づかせてくれた。入門編から基礎編へ進むだけで、模試の和訳で減点されにくくなった。”
“デザインが古くて文字ばかりなので、最初はやる気が出なかった。あと、解説が文法用語バリバリなので、文法アレルギーがある人はキツイかもしれない。”
難関大志望ですが、時間がなければ「入門篇」は飛ばしてもいいですか?
「英語が苦手」という自覚があるなら、飛ばすべきではありません。入門篇は偏差値50未満からでも使えますが、そのレベルの穴があると基礎篇以降で必ず躓きます。薄い本なので、2週間~1ヶ月で集中して終わらせてから次へ進むのが賢明です。
MARCH志望なら「基礎篇」までで大丈夫ですか?
基本的には大丈夫です。ただし、MARCHの中でも青山学院や立教など、英語の難易度が高い学部を受ける場合や、英語で高得点を稼ぎたい場合は「中級篇」の前半部分だけ触れておくなどすると、英語力がより盤石になります!
『英文和訳演習シリーズ』は、自分の実力に合わせて着実にステップアップできる、和訳対策の王道です。特に「自分の訳がなぜダメなのか」を論理的に理解したい人にとって、これ以上の参考書はありません。
おすすめする受験生:
・英語(特に和訳)に苦手意識がある人
・感覚ではなく、論理的に和訳できるようになりたい人
・独学で記述対策をしなければならない人
・日東駒専から難関国公立まで、確実な実力をつけたい人
この参考書を通じて、みなさまが英文和訳能力を磨かれて、憧れの志望校合格につながることを心から応援しています!
『英文和訳演習シリーズ』の
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