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受験生の皆さんこんにちは!『英語長文ハイパートレーニング』シリーズ(桐原書店)は、大学受験英語の参考書の中でも「精読(英文の構造を正確に把握する読み方)」と「音読」の重要性を広く浸透させた、ベストセラー教材です。著者である安河内哲也先生の「英語はスポーツだ」という理念のもと、単に問題を解くだけでなく、復習を通じた英語回路の構築に主眼が置かれています!
最大の特徴は、収録されている全ての長文に対して、SVOC(主語・動詞・目的語・補語)の構文解析が完全に振られている点です。これにより、「なぜその訳になるのか」が独学でも手に取るように分かります。現在は『新々装版』なども出版されていますが、基本的な構成の優秀さはさほど変わりません。
この記事を監修した人
慶應義塾大学経済学部経済学科3年生。
スタディコーチで勤務をしており、それ以前も小学生~大学受験生まで幅広い指導経験あり。
受験生の皆さんが損しないよう、お役立ち情報を日々発信していきたいと思っています!
| 書名 | 英語長文ハイパートレーニング(レベル1〜3) |
| 著者 | 安河内 哲也 |
| 対象レベル | 基礎〜難関私大(日東駒専・MARCH・早慶下位学部) |
| 値段 | 1,485円~1,650円(税込) |
| 公式リンク | 桐原書店 公式サイト等を参照 |
このシリーズが長年支持され続ける最大の理由は、「解説の詳しさ」と「復習のしやすさ」にあります。
第一に、全ての英文にSVOCMの構文記号が振られており、文法的な構造が不明な箇所が一切残りません。「なんとなく読めた」を排除し、論理的に読む力を養えます!
第二に、復習用のツールが充実しています。「速読トレーニング」ページでは、英語の語順通りに意味をとるためのスラッシュリーディング用白文が用意されており、さらに付属音声(または音声DL)を活用することで、目と耳の両方から英語脳を鍛えることができます。
一方で、明確な弱点もあります。それは「問題演習量の少なさ」です。1冊あたり12題という収録数は、演習量を確保したい受験生には物足りない場合があります。また、解説が非常に丁寧であるため、すでに構文把握が完璧で、とにかく多読したいという上級者には進度が遅く感じられるでしょう。
「1冊12題だけで、本当に合格できるの?」と不安なあなたへ
「精読」なき多読は、ただの時間の無駄です。
まずはこの1冊を完璧にしてから、適切な演習書へ接続する「最短ルート」を知りたくありませんか?
各レベルとも全12レッスンの構成です。1つのレッスンは「問題」→「解答・解説」→「徹底精読(構文解析)」→「速読トレーニング(音読用白文)」というサイクルで進みます。
各レベルの到達目標と対象大学の目安は以下の通りです。
レベル1(超基礎編):
高校入試〜基礎レベル。英語が極端に苦手な高校生や、中学英語から復習したい人向けです。到達レベルは「共通テストの基礎固め」程度で、日東駒専を目指すための土台作りに最適です!
レベル2(標準編・共通テストレベル):
共通テスト〜中堅私大レベル。最も多くの受験生が利用するボリュームゾーンです。この参考書を完璧にすれば、日東駒専の合格ラインに届き、MARCH・関関同立への挑戦権が得られます!
レベル3(難関編):
MARCH上位〜早慶下位、難関国公立レベル。語彙レベルやテーマの抽象度が上がります。MARCH・関関同立を第一志望にするなら必須。早慶上理・医学部を目指す場合は、ここを通過点としてさらに上の演習が必要です!
SVOCを振る「精読力」と、音読による「速読力」が同時に身につきます。特に「単語は覚えたのに長文が読めない」「文が長くなると意味が取れなくなる」という悩みを抱える受験生に強くおすすめします。
志望校レベル別の理想的な進度目安(高3生)は以下の通りです。
■ 日東駒専・産近甲龍 志望
・レベル1:高3の5月までに完了
・レベル2:高3の夏休み中に完成
秋以降は過去問演習に入りましょう!
■ MARCH・関関同立・国公立 志望
・レベル2:高3の6月までに完了
・レベル3:高3の夏休み〜9月中に完成
秋以降は『The Rules 3』や過去問へ。
■ 早慶上理・旧帝大・医学部 志望
・レベル2:高3の春休み(または高2)までに完了
・レベル3:高3の1学期中に完了
夏以降は『ポラリス3』や『やっておきたい英語長文700/1000』などの高難度演習が行える参考書への接続が必要です!
前提として、高校基礎レベルの英単語(『ターゲット1200/1400』レベル)と、基本的な英文法(5文型、不定詞、関係詞など)の理解が必要です。これらが怪しい場合は、先に文法書に戻る勇気を持ってください。
以下のステップを厳守してください。
1. 時間を計って解く:まずは制限時間内に自力で解答します。
2. 答え合わせと解説熟読:正誤だけでなく「なぜその答えか」を理解します。
3. 構文解析(精読):「徹底精読」のページを見ながら、全文のSVOCと和訳を照らし合わせ、構造を理解していない箇所をゼロにします。
4. 音読(最低10回):「速読トレーニング」のページを使い、音声に合わせて音読します。この時、日本語訳を介さず英語のまま意味が浮かぶ状態を目指します。
「いつまでに、何をやるか」計画は完璧ですか?
あなたの志望校合格から逆算した
「あなた専用の最強参考書ルート」を作成します!
今の実力と志望校に合わせて、今やるべきことを明確にしましょう。
「徹底的な精読(構文解析)」と「音読への誘導」がこれほどセットになっている参考書は他に類を見ません。特に、文構造の解説が別冊ではなく、見開きで見やすく配置されているレイアウトは、学習者の負担を大きく軽減します。
競合であると私が考えている、解説重視の『The Rules(関正生)』、演習量重視の『やっておきたい英語長文』の二つの参考書と表を使って比較しました。
| 比較項目 | ハイパートレーニング | The Rules (関正生) | やっておきたい英語長文 |
|---|---|---|---|
| コンセプト | 精読と音読で 基礎を固める |
読解ルールで 再現性を高める |
良問の多読で 経験値を積む |
| 到達レベル | 日東駒専〜MARCH (Lv1-3) |
日東駒専〜早慶 (Lv1-4) |
共通テスト〜超難関 (300-1000) |
| 解説の詳しさ | 超詳しい (全SVOV解説) |
詳しい (要点SVOC) |
あっさり (自力で読める人向) |
| 問題数と網羅性 | 少ない (12題) | 標準 (12-20題) | 多い (20-30題) |
| 前提レベル | 中学レベルから対応可 (Lv1) |
高校基礎が必要 | ある程度の読解力が必要 |
| おすすめ度 | ★★★★★ (苦手克服に最適) |
★★★★☆ (論理的に解きたい人へ) |
★★☆☆☆ (今はまだ早いかも) |
今回のように「英語長文が苦手で点数を底上げしたい受験生」の場合、迷わず『ハイパートレーニング』から入るのが正解です!
理由は単純で、苦手な人がつまずく最大の原因である「一文一文の構造把握」を、これ以上ないほど手厚くサポートしてくれるからです。『The Rules』も素晴らしい本ですが、まずはハイトレで「英語を英語のまま読む回路(精読と音読)」を作ってから接続すると、さらに効果的ですよ。まずはこの1冊をボロボロになるまで音読し倒しましょう!
P.S. どの参考書を選ぶべきか、または具体的な進め方で迷っている場合は、私たち東大・早慶コーチが個別の学習計画を一緒に作成します。
» まずはLINEで気軽に相談してみる
“SVOCが全部書いてあるのが神。独学でやってても「なんでここは目的語なの?」みたいな疑問が残らない。CDを使って音読しまくったら、模試の偏差値が50から60に上がった。”
“解説は丁寧だけど、問題数が少なすぎる。あっという間に終わってしまうので、演習不足を感じる。これだけで難関大は厳しいかも。”
新装版と旧版で内容は違いますか?
基本的な学習メソッドや英文の質は変わりませんが、新装版(新・英語長文ハイパートレーニングなど)では、最近の入試傾向に合わせて解説がブラッシュアップされていたり、音声データの提供形態が変わっていたりします。基本的には最新版を購入することをおすすめします。
『英語長文ハイパートレーニング』は、長文読解が苦手な受験生にとって「救世主」となり得る一冊です!SVOCによる精読と、徹底的な音読復習を通じて、試験に応じた小手先だけでない確実な英語力を養成します!
特におすすめなのは以下のような人です:
・英語長文がとにかく苦手で、何が書いてあるか分からない人
・「なんとなく」で読んでしまい、点数が安定しない人
・日東駒専・MARCHなどの難関大を目指して基礎から立て直したい人
まずはこの本で「正しく読む」型を身につけ、そこから志望校レベルに応じた演習書へとステップアップしていきましょう。
この参考書を使って、英語長文を「正しく読める」ようになったその先にあるみなさまの志望校合格という夢の実現を心より応援しています!
『英語長文ハイパートレーニング』の
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