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受験生の皆さんこんにちは!今回は、マセマ出版社から出版されている人気参考書『元気が出る数学』シリーズ(ⅠA・Ⅱ・B・ⅢC part1/2)について塾講師が徹底解説します。
「数学がどうしても苦手」「偏差値が上がらなくてやる気が出ない」という悩みを抱える受験生から圧倒的な支持を得ている本シリーズ。日東駒専から早慶・旧帝大・医学部を目指す場合まで、現在の学力に合わせてどのように活用すべきか、客観的なデータと指導経験に基づいて分析します。
この記事を監修した人
慶應義塾大学経済学部経済学科3年生。
スタディコーチで勤務をしており、それ以前も小学生~大学受験生まで幅広い指導経験あり。
受験生の皆さんが損しないよう、お役立ち情報を日々発信していきたいと思っています!
『元気が出る数学』は、講義形式の語り口調と、非常に丁寧な途中式の解説が特徴の実践向け参考書です。「初めから始める数学」シリーズの次に位置し、入試基礎~標準レベルの問題を扱っています。「数学アレルギーでも挫折せずに取り組める」ことを最優先に設計されており、モチベーション維持に課題がある受験生にとっても強力な味方となります!
| 書名 | スバラシク強くなると評判の 元気が出る数学(ⅠA・Ⅱ・B・ⅢC)シリーズ |
| 著者 | 馬場 敬之 |
| 対象レベル | 共通テスト基礎~日東駒専・地方国公立大レベル(偏差値45~55程度) |
| 値段 | 各巻 1,000円~1,474円程度(税込) |
| 公式リンク | マセマ出版社 公式サイト等を参照 |
1. 「省略なし」の圧倒的に丁寧な式変形
多くの参考書が「計算略」として飛ばしてしまうような式変形も、本書は一切省略しません。「なぜ次の行でこの式になるのかわからない」という、数学苦手層が最もつまずきやすいポイントを完全に解消してくれます!
2. 語りかけるような講義口調
堅苦しい教科書体ではなく、著者が隣で教えてくれているような話し言葉で解説が進みます。孤独を感じやすい自学自習でも「授業を受けている」感覚で読み進められるため、モチベーションが維持しやすいです!
3. 頻出の良問を厳選
網羅系参考書(チャート式など)に比べて問題数が絞られていますが、入試で絶対落とせない「典型問題」はしっかり網羅されています。短期間で一周しやすく、達成感を得やすい設計になっています!
1. 問題数が少なく、演習量が不足しがち
あくまで「解法パターンを理解し、定着させる」ための本です。計算スピードを上げたり、見たことのない応用問題に対応する力をつけるには、これ一冊では足りません。上位校を目指す場合は、追加の演習書が必須です。
2. 到達点はそこまで高くない
本書を完璧にしても、MARCH上位や早慶、旧帝大の二次試験には太刀打ちできません。あくまでそれらの大学を目指すための「強固な基礎」を作る位置づけです。
3. 冗長に感じる人もいる
ある程度数学が得意な人にとっては、細かすぎる解説や語り口調が「まどろっこしい」と感じられる場合があります。
各単元は「導入講義」→「絶対暗記問題(例題)」→「練習問題」という構成になっています。問題数は各巻150題~200題前後とコンパクトにまとまっています。新課程版では、「数学C」がベクトルや複素数平面を含む形で再編されています。
教科書ガイドレベルから、入試の標準問題(日東駒専・産近甲龍の合格点レベル)までを引き上げます。共通テストで言えば、5~6割程度を安定させる土台作りになります!
得られる学力:
・入試頻出の典型問題に対する「反射的な」解法想起力。
・途中式を省略せずに書ききる記述力の基礎。
・数学に対する苦手意識の払拭。
おすすめする人:
・模試の偏差値が45~50付近で伸び悩んでいる人。
・学校の授業についていけず、独学で巻き返したい人。
・分厚い参考書(チャート式など)を見るとやる気が失せる人。
志望校のレベルによって、本書を完了すべき時期(=卒業すべき時期)は異なります。
1. 日東駒専・産近甲龍 志望
高3の夏休み前、遅くとも夏休み中には完璧にしましょう。その後、過去問演習に入れば合格点を狙えます。
2. MARCH・関関同立・地方国公立 志望
高3の春(4月~5月)までに終わらせるのが理想です。その後、『合格!数学』や『基礎問題精講』『標準問題精講』などで一段階上の演習が必要になります。
3. 早慶上理・旧帝大・医学部 志望
高2のうちに、あるいは遅くとも高3の4月には終わらせておくべきです。難関大志望者にとって本書はあくまで「入門・基礎確認」の位置づけです。早期に通過し、夏までに『青チャート』や『1対1対応の演習』レベルの参考書学習へと移行する必要があります。
前提として、教科書の用語や基本的な公式(因数分解の公式や三角比の定義など)は理解している必要があります。もしそこも不安な場合は、同著者の『初めから始める数学』シリーズからスタートすることをおすすめします。
1. 解説を「読む」ことから始める
いきなり問題を解こうとせず、まずは講義部分と例題の解答をじっくり読みます。式変形の意味を理解することが最優先です。
2. 「絶対暗記問題」を自力で再現する
解説を隠して、白い紙に解答を再現できるかチェックします。途中で詰まったらすぐに解説を見てOKです。これをスラスラ書けるようになるまで繰り返します。
3. セルフレクチャーを行う
「なぜこの公式を使うのか」「なぜここで場合分けをするのか」を、自分自身(あるいは架空の生徒)に向かって説明できるようにします。これができれば定着度は飛躍的に上がります。
最大の独自性は、やはり「マセマ語」とも呼ばれる独特の親しみやすい解説スタイルです。また、シリーズ間の接続が非常にスムーズで、『初めから始める』→『元気が出る』→『合格!数学』とステップアップする際、解説の方針や用語が一貫しているため、接続によるストレスがない点も大きな強みです。
ここでは、よく比較検討される『数学 基礎問題精講』(旺文社)と『チャート式 解法と演習(黄チャート)』(数研出版)と表を用いて比較します。
| 比較項目 | 元気が出る数学 | 基礎問題精講 | 黄チャート |
|---|---|---|---|
| コンセプト | 数学苦手層への徹底フォローとモチベ向上 | 効率重視で典型問題を短期間で習得 | 教科書傍用・日常学習から入試まで網羅 |
| 到達レベル | 日東駒専・地方国公立基礎 | 日東駒専・MARCH基礎 | 中堅私大・国公立大 |
| 解説の詳しさ | 極めて詳しい(途中式省略なし) | 標準的(ドライで簡潔) | 詳しいが辞書的 |
| 問題数と網羅性 | 少なめ(厳選) | 少なめ(厳選) | 非常に多い(網羅性高) |
| 前提レベル | 教科書が怪しくてもOK | 教科書レベルは理解済みであること | 教科書並行~基礎 |
| おすすめ度 | ★★★★★(5.0) | ★★★☆☆(3.0) | ★★☆☆☆(2.0) |
今回のように「数学が苦手でモチベーションが低い」受験生にとって、『元気が出る数学』は間違いなく最も良い選択肢といえるでしょう。
競合の『基礎問題精講』は確かに良書ですが、解説があっさりしており、苦手な人は「なぜこうなるの?」と手が止まってしまうリスクがあります。また、『黄チャート』は分厚すぎて、モチベーションが低い状態で見ると「こんなにやるのか…」と戦意喪失してしまい、挫折率が非常に高いです。
まずは『元気が出る』で「自分でも解ける!」という自信を取り戻すことが、難関大合格への遠回りのようで一番の近道です。この本をやりきってから、必要に応じて演習量を増やせば全く問題ありません。
P.S. どの参考書を選ぶべきか、または具体的な進め方で迷っている場合は、私たち東大・早慶コーチが個別の学習計画を一緒に作成します。
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“偏差値40台からスタートしましたが、この本のおかげで数学アレルギーが治りました。解説が本当に丁寧で、先生が隣にいるみたいです。日大の過去問が解けるレベルまで到達できました。”
“MARCH以上を目指すならこれだけでは足りない。演習問題の数が少ないので、計算力がついているか不安になることがあった。別の問題集との併用が必要であると感じた。”
新課程版と旧課程版で違いはありますか?
はい、大きく異なります。特に「数学C」の復活に伴い、ベクトルや複素数平面の配置が変わっています。受験年度に合わせて必ず「新課程」と書かれた新しいものを購入してください。
この本が終わったら次はどれをやればいいですか?
同じマセマシリーズの『合格!数学』に進むのが最もスムーズです。演習量を増やしたい場合は『基礎問題精講』や『黄色チャート』の例題だけを解き直すのも有効です。志望校が難関国公立なら『1対1対応の演習』など難関参考書への橋渡しとしても使えます!
『元気が出る数学』シリーズは、数学への苦手意識が強く、モチベーション維持に課題を感じている受験生にとって、救世主となる参考書です。解説の丁寧さは業界トップクラスであり、挫折せずに基礎を固めることができます!
日東駒専レベル志望ならこれをゴールにしても戦えますし、難関大志望なら、これを「最初の踏み台」として早期にクリアすることで、その後の応用演習につなげることができます。「まずは一冊、数学の本をやりきった」という自信を手に入れたい全ての人におすすめします!
本記事を参考に、再び数学の勉強へモチベーションを高めたあなたが、目標の志望校に合格されることを心から応援しています!
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