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『極める現代文』シリーズ(0・1・2・3・4)は、スタディサプリ現代文講師としても知られる板野博行先生(ゴロゴ板野)によるレベル別問題集です。「解法パターン(公式)」を重視し、感覚に頼りがちな現代文を論理的に解くためのメソッドが凝縮されています。特に、著者の音声講義が付いている点が最大の特徴で、まるで予備校の授業を受けているかのように学習を進められます。
この記事を監修した人
慶應義塾大学経済学部経済学科3年生。
スタディコーチで勤務をしており、それ以前も小学生~大学受験生まで幅広い指導経験あり。
受験生の皆さんが損しないよう、お役立ち情報を日々発信していきたいと思っています!
| 書名 | 極める現代文 シリーズ (0 入門・公式編 / 1 基礎・必修編 / 2 センター試験編 / 3 上位大突破編 / 4 難関大突破編) |
| 著者 | 板野 博行 |
| 対象レベル | 偏差値40未満 ~ 70超(早慶・旧帝大) |
| 値段 | 各 935円~1,210円(税込) ※巻により異なります |
| 購入リンク | 学参ドットコム等 |
最大の強みは、「読み方・解き方の公式化」と「音声講義」の掛け合わせにあります!
多くの受験生が「なんとなく」解いてしまう現代文に対し、板野先生独自の「ルール」や「パターン」を当てはめて機械的に解く手法を提示してくれます。特に「0 入門・公式編」から始めることで、現代文が極端に苦手な生徒でも「何をすればいいか」が明確になります。また、全問に著者の音声講義がついているため、独学では掴みにくい「思考のプロセス」を耳から学べる点は、他の問題集にはない圧倒的なメリットであえるといえます。
弱点は、出版時期がやや古く、最新の共通テストの傾向(複数テクストなど)に完全対応していない部分がある点です(特に「2 センター試験編」)。基礎的な読解力を養う分には問題ありませんが、最新の傾向対策には別途追加の演習が必要です。
また、板野先生のメソッドは「解法テクニック」の色が濃いため、「文章をじっくり味わいたい」「テクニック偏重は嫌だ」という学校の先生や一部の受験生とは相性が悪い場合があります。
シリーズ全体を通して、問題演習の前に「解法の講義」があり、その後に「実戦問題」がある構成です。
| 0 入門・公式編 | 中学レベルの復習から開始。現代文を読むための「公式」を学ぶ。初学者必須。 |
| 1 基礎・必修編 | 日東駒専・産近甲龍レベルの基礎固め。入試標準問題を扱う。 |
| 2 センター試験編 | センター過去問を使用。選択肢の切り方などマーク式の極意を学ぶ。 |
| 3 上位大突破編 | MARCH・関関同立・地方国公立レベル。記述対策も視野に入る。 |
| 4 難関大突破編 | 早慶上理・旧帝大レベル。抽象度の高い文章との格闘。 |
「0」は偏差値40台や現代文アレルギーの生徒でも取り組めます。そこから階段を登るように設計されているため、最終的には「4」で偏差値70近くの最難関大まで対応可能です。自分の現状に合わせてスタート地点を選べるのが魅力です。
「なぜその答えになるのか」を論理的に説明できる力(解答根拠の発見力)がつきます。
おすすめする人:
・現代文を「センス」だと思って諦めている人
・文字を読むのが苦痛な人(音声講義が助けになります)
・志望校までの距離が遠く、スモールステップで進めたい人
志望校レベル別に、理想的なペースを提案します。
前提知識は不要です(「0」から始めればOK)。ただし、解説にある「解法公式」は、ただ暗記するのではなく、実際に問題を解くときに「使う」意識を持たないと意味がありません。また、漢字や語彙力(キーワード)はこの本だけでは不足するため、別途『キーワード読解』などの併用が必須です。
1. まずは自力で解く:時間を計って問題を解く。
2. 音声講義を聴く:丸付けの前に、あるいは解説を読む前に音声を聴くのがおすすめ。先生と一緒に解いている感覚になれます。
3. 解説を熟読し再現する:「なぜその選択肢が正解で、他が間違いか」を他人に説明できるようにする。
4. レベルを接続する:「0」が終わったらすぐに「1」へ。間を空けずに一気に駆け上がるのがコツです。
やはり「0(入門)」の存在と「音声講義」です。他シリーズでは「基礎」と言いながら実は難しいケースが多いですが、本作の「0」は本当に初歩から手取り足取り教えてくれます!
| 比較項目 | 極める現代文 | 出口式 現代文 新レベル別問題集 |
全レベル問題集 現代文(旺文社) |
|---|---|---|---|
| コンセプト | 音声講義×解法公式 (パターン重視) |
論理的読解ルール (一貫した論理重視) |
良問厳選×丁寧な解説 (バランス型) |
| 到達レベル | 偏差値70超 (4までやれば最難関可) |
偏差値65前後 (シリーズによる) |
偏差値70超 (レベル6まである) |
| 解説の詳しさ | 音声で補完できるため 実質的に非常に詳しい |
非常に詳しい (思考プロセス重視) |
詳しい (要約や図解あり) |
| 問題数と網羅性 | やや少なめ (一冊12題程度) |
少なめ (精読重視) |
標準的 (レベル分けが細かい) |
| 前提レベル | 0からなら不要 (完全初学者OK) |
0からなら不要 (完全初学者OK) |
レベル1は基礎から (高校基礎レベル) |
| おすすめ度 | ★★★★★ (聴覚も使うので 苦手意識が強い人に最適) |
★★★★☆ (理屈っぽい説明が 好きな人向け) |
★★★★☆ (最新傾向対策や クセのない良問を好むなら) |
今回のように「現代文が苦手だが、難関大まで成績を底上げしたい」受験生には、間違いなく『極める現代文』シリーズをおすすめします!
理由は2つあります。第一に、「0(入門)」のハードルの低さです。現代文が苦手な人は活字を見るだけで眠くなることが多いですが、この本は音声講義で強制的に授業形式に持ち込めるため、挫折しにくいという大きな強みがあります!
第二に、「一貫性」です。0から4まで同じ先生の同じ解法ルール(板野メソッド)で貫かれているため、レベルが上がるごとに「やり方が変わって混乱する」ということがありません。
ただし、もしあなたが「テクニックよりも、文章そのものを深く理解したい」「最新の共通テスト形式の問題をたくさん解きたい」と考えるなら、『全レベル問題集(旺文社)』の方が合っているかもしれません。まずは書店で『極める現代文 0』をパラパラと見て(あるいは音声を聞いて)、肌に合うか確認してみてください。もし肌に合うなら、これを信じて志望校レベルまで駆け上がりましょう!
P.S. どの参考書を選ぶべきか、または具体的な進め方で迷っている場合は、私たち東大・早慶コーチが個別の学習計画を一緒に作成します。
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“現代文はずっと感覚で解いていて偏差値40台でしたが、極める現代文の音声講義を聞いて『解き方のルール』を知ったら、模試で安定して60を取れるようになりました。特に選択肢を切る根拠が明確になったのが大きいです。”
“解説がテクニック寄りすぎて、記述問題の根本的な記述力をつけるには少し物足りないかも。マーク式には強いけど、国公立二次対策なら添削指導が必要だと思う。”
いきなり「2」や「3」から始めても大丈夫ですか?
ある程度自信があるなら大丈夫ですが、このシリーズは独特の「解法パターン」を積み上げていく構成になっています。できれば薄い冊子ですので、「0」や「1」をさらっと一周して、メソッドを確認してから上のレベルに進むことを強くおすすめします。急がば回れ、です!
『極める現代文』シリーズは、現代文を「なんとなく」から「論理的」に変えるための強力なツールです。特に、偏差値40〜50台からスタートして、日東駒専・MARCH・早慶や国公立といった難関大学へ逆転合格を目指す受験生にとって、その階段を確実に登らせてくれる設計になっています。「0から4まで」やり切れば、見える世界は確実に変わります。
本記事が『極める現代文』シリーズに取り組むきっかけとなり、なんとなくで現代文を解いている他のライバルたちに差をつけましょう!みなさまの参考書学習が、志望校合格につながることを心から応援しています!
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