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こんにちは、東京大学理科2類2年の上松颯真です。
上松颯真
物理はもともと苦手科目でしたが、勉強法を工夫することで克服しました。
みなさん、共通テストの準備は順調ですか?
今回の記事では現役東大生が共通テストの物理の問題を徹底的に分析し、設問別に「対策法」や「勉強法」について解説していきます!
実は筆者自身も高校3年生になるまでは物理は大の苦手でした……。
今回の記事では、そんな物理が苦手から得意になった私の勉強法を交えつつ、共通テストで高得点をとるコツを伝授したいと思います!
以下に紹介する分析結果とポイントを押さえて実践すれば、共通テストで9割を狙うことも可能です。
物理を得意科目にしたい人も、今は苦手意識を感じている人も東大式の共通テスト物理攻略法を一度最後まで読んでみてください!
分析と対策方法をお話しする前に、まずは「共通テストとは何か?」を一緒に確認していきましょう。
共通テスト、すなわち大学入学共通テストとは、約30年間続いてきた「センター試験」に変わって2020年度から導入された試験です。
共通テストは、「マーク式」である点や配点など、いっけんこれまでのセンター試験と変わっていないようにも見えます。
しかしながら、共通テストでは従来のセンター試験と比べて、より論理的思考力や日常生活への応用力、実践力をはかるために、これまでに見られなかった変則的な問題も多く出題されるようになりました。
具体的には、共通テストでは「グラフや表の読みとり」が増加したり、「実生活」を想定した問題が出現したり、会話形式の問題が増えたりしています。
そのため、これまで以上に傾向の分析やその対策をしっかりできているかどうかが、高得点のカギになるでしょう!
これまでのセンター試験では必答の1〜4の大問に加えて、大問5または大問6を選択して解答するという形式でした。
しかしながら、共通テストでは選択問題がなくなり、すべて必答の大問1~4で構成されています。この点が従来のセンター試験との大きな違いの1つといえるでしょう。
つまり、以前までは選択問題においては自分の得意分野、または簡単そうな問題を選択することができましたが、共通テストでは与えられた問題はすべて解かなければならないということになります。
過去2年間では、大問1が様々な分野の小問集合からなっており、大問2~4に関しては「力学」や「電磁気」「波動」「熱力学」「原子」の組み合わせで出題されています。
次に共通テスト試験時間と配点について確認していきましょう!
試験時間は従来と同じく60分です。また、各大問の配点は20点~30点となっており、合計で100点満点となっています。
最後に、共通テストのもっとも大きな特徴は、思考力や実生活への応用力が問われる問題が多数出題されているということです!
自らの知識だけでなく、グラフなどから読み取った情報やデータをもとに回答にたどり着く必要があるため、十分な対策が不可欠です。
共通テスト初年度は、大問が全部で4題出題され、難易度としては前年の2020年度センター試験と比べると難化しました。
さて、ここからは各大問別にその内容を分析していきます。
大問1は様々な分野からの小問集合となりました。
大問2の出題分野は電磁気学でした。出題されたのは「回路」の問題と「動く導体棒」の問題で、題材としての難易度はなんと二次試験レベルです!
しかしながら、センター試験と同様、誘導にうまく乗ることができれば難易度は高くないと思われます。
大問3は波動と原子の分野からの出題。特に、後半のダイヤモンドの問題はこれまでにない共通テスト特有のものでした。計算が少なかった一方で、正確な思考力が問われる問題が並んだため、受験生の間で差がついた問題であると言えます!
大問4は力学の問題。共通テスト全科目で見られる「会話形式」の問題となっていました。
以上、大問1~4すべての問題が必答で総マーク数は28個でした。
全体のまとめをすると、
大問の前半でもじっくり考える必要がある問題も出題されており、知識だけでは厳しい「思考系」の問題が数多く見られました。
さらに、共通テストの全体コンセプトとして事前に公開されていたように、見慣れない図やグラフを扱う問題も多く、思考力と対応力が問われる内容となっていました。
2022年度も大問4題、すべて必答問題でした。
第1問は2020年度同様に様々な分野からの小問集合でしたが、やや易化し、得点しやすい内容となりました。
第2問の出題分野は力学でした。実験やその結果をあらわしたグラフを扱う問題だったため、対策不足だった受験生にとっては難しい問題だったと言えるでしょう。
第3問は電磁気学からの出題。前半からじっくり問題文や選択肢を読まないと間違えてしまいやすい問題が多く出題されていました。
第4問は原子分野です。水素原子のエネルギー準位という典型的な問題ですが、誘導が少ないため、完答するのが難しい問題であり、この問題も受験生の間で差がつきました。
まとめると、共通テストではやはり真新しい実験やグラフを扱う問題が多いため、その対策がポイントとなると言えるでしょう!
物理の全体的な勉強法については「【東大式】物理の勉強法のオススメは?成績アップのポイント3選」の記事で詳しく解説しています!
今回は、こちらの記事でも解説しているポイントを押さえつつ、特に共通テスト対策として押さえておかなければならない重要項目についてお伝えしていきたいと思います。
問題を安定して解けるようになるには、「問題で説明されている状況や指定されたシチュエーション・動作をいかにイメージできるか」が最も重要です。
特に近年の共通テストでは、このポイントが最も重視されています。
例えば、会話形式の問題では、登場人物たちのセリフに合わせて図を書いたり、図に数字を書き込んで整理しながら解いていく必要があります!
また、実生活とからめた問題も多数出題されるので、実生活の中で起きていた様々な現象をうまく思い出しながら頭の中で状況を整理することも重要です!
「東大式」物理のイメージ力を上げる方法は、以下の2つです!
動いている物体をイメージをするには、実際に動いている様子を見るのが一番です。
例えば、物理現象を扱う Youtube の動画を見たり、自分の身近なもので共通テストの問題の題材になっているような現象を再現してみたりすることが有効です!
これに加えて、共通テストの新しい「思考系」の問題に柔軟に対応するためにも、教科書や参考書でできるだけ多くの図・グラフに触れておくことも重要です!
事象のイメージをある程度掴んだら、公式の意味や単位・文字といった記号の意味を理解していきましょう。
意味を理解することで公式のど忘れや、単位の間違え・直し忘れを防ぐことができます!
物理の失点で多いのが公式自体の間違いや単位の直し忘れですから、安定して高得点を取るためには大変重要なポイントです。
具体的には、「力学のs=second(秒)=時間」「波のλ(=英語のL)=長さ(length)」というように、一つ一つ意味と由来を確認してください。
特に共通テストでは、正しい数値・単位を選択する問題や、空欄の後に書いてある単位がヒントになることが多いです。単位を制することが、共通テストを制するためのポイントと言えるでしょう。
基礎であり鍵となる「イメージ力」「単位・記号の意味」を押さえたところで、具体的に演習を進める方法について考えていきましょう!
得意不得意にかかわらず、一番重要なポイントです。
単なる公式の丸暗記で終わるのではなく、公式の意味や使える条件なども併せて押さえておきましょう。
基本が頭に入ったら実際に問題を解いてみましょう。
つまずいた問題があればステップ⑴に戻り繰り返し問題を解くようにしましょう。
普段の演習が実力として身についているか、表面上の理解で終わっていないか、これを機会に確認しましょう。
そして、間違えた問題の確認や見直しも怠らないようにしましょう。
共通テスト対策では特に、この順番を守ることでコスパ良く失点を防ぐことができます。東大式①②と合わせて、長期の勉強計画に組み込んでいきましょう!
今回は、【東大式】共通テスト物理の傾向と対策をお伝えしてきました。
今回の内容を復習すると、重要なのは、
です!
来年以降の共通テストがどう変化しても高得点を高得点を取れるように、新しい「思考系」の問題へ柔軟に対応していけるように改めて物理の勉強法を見直してみてください。
【東大式】共通テスト物理の分析&対策で、本番でも9割以上を目指していきましょう!
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物理の基本的な勉強法についてはこちらにまとめています。
また東大の二次試験対策はこちらの記事にまとめました。今回の記事を踏まえた上で読むと理解も進むでしょう!東大受験を目指す人、少しでも興味がある人はまずチェックしてみることが大切です!おすすめ参考書も紹介しているので、二次試験の参考書選びに困っている人も一見の価値ありです。
また今回の記事の執筆者は、スタディコーチ(studycoach)でコーチも実際に務めています!
スタディコーチ(studycoach)は現役東大生・早慶生のみが質の高い授業を行っており、高い指導実績と満足度を誇るオンライン個別指導塾です!
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