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皆さんこんにちは!
東京大学理科二類2年の上松です。
いよいよ高校生の皆さんが待ちに待った夏休みですね!
高校生の夏休みは7月の後半から8月いっぱいにかけて、1カ月以上もあります。遊びや部活、旅行など楽しいイベントがたくさんありますが、もちろん勉強も怠ってはいけません。この期間をどう過ごすかが、秋以降の成績、ひいては大学受験の結果を大きく左右します。
1カ月以上も期間があるので、ここでしっかり勉強に取り組まないとあとから「あの夏、もっとやっておけば…」と後悔することになります!
実は、大学生の夏休みは8月と9月の丸2ヶ月間あり、宿題もありません。この自由な時間を手に入れるために、多くの東大生は高校最後の夏休みを必死に勉強して乗り越えました。今の頑張りが、最高の大学生活に繋がっているのです。
今回の記事では、現役東大生が高校生の頃に実際に行っていた夏休みのオススメの過ごし方を【勉強編】【生活編】に分け、網羅的に紹介します。周りと差をつけ、志望校合格を掴み取りたい高校生は必見の内容です。ぜひ最後まで読んで、後悔しない夏休みを過ごしてください!

夏休みは学校の授業がないため、自分の勉強ペースを自分で管理しなければなりません。
学校から配られる夏休みの課題を終わらせるだけで精一杯になっていませんか?それでは、苦手科目の克服や、受験生にとって重要な過去問演習が十分にできません。しかし、裏を返せば、自由に使える時間が膨大にある夏休みは、周りのライバルと大きな差をつける最大のチャンスです!
それでは、多くの東大生が実践していた夏休みの勉強法を見ていきましょう!
「長い夏休み、計画的に勉強することが大事なのはわかるけど、どうやって計画を立てたらいいかわからない…」こんな悩みを持つ高校生は少なくないでしょう。
無計画に勉強を始めると、必ず中だるみしたり、やるべきことが終わらなかったりします。まずは、この夏休みで「何を」「どれだけ」やるのかを明確にするための計画を立てましょう。
ここでは【東大式】4ステップでできる長期計画の立て方を紹介します。
宿題・やりたい勉強をすべて書き出す
まずは学校の宿題、苦手な分野の復習、得意科目の先取りなど、この夏にやりたいことを科目ごとに全てリストアップします。「数学の三角関数を完璧にする」「英単語を500個覚える」など、具体的に書き出すのがポイントです。
決まっている予定をカレンダーに入れる
部活の大会、家族旅行、オープンキャンパスなど、既に決まっている予定をカレンダーに書き込み、勉強できない日を確定させます。これにより、純粋に勉強に使える時間がどれくらいあるかが見えてきます。
1週間ごとの勉強内容を決める
ステップ1で書き出したタスクを、週単位で割り振っていきます。「最初の1週間で数学の宿題を終わらせ、次の週から三角関数の復習に入る」といった形で、大まかなスケジュールを組みましょう。
1日ごとの計画を立てる
最後に、週ごとの計画を日々のタスクに落とし込みます。これは前日の夜や当日の朝に行うのが効果的です。「今日は数学の問題集を10ページ進める」など、具体的で達成可能な目標を設定しましょう。
夏休みは学校の授業が進まないため、苦手科目や未習熟な分野の「基礎固め」に最適な時期です。多くの東大生が受験生時代、「夏休みは基礎固めに徹した」と語ります。
特に英語や数学のような積み上げ式の科目は、夏休みのうちにつまずきを解消しておくと、二学期以降の学習が驚くほど楽になります。焦って応用問題に手を出すのではなく、教科書や基礎的な問題集に戻って、じっくりと穴を埋める作業に時間を使いましょう。
「基礎固め」とは、ただ問題を解くことではありません。なぜその公式を使うのか、なぜこの文法構造になるのかを自分の言葉で説明できるレベルまで理解を深めることです。この夏、各教科で「誰かに説明できる」レベルを目指してみてください。この一手間が、秋以降の伸びを大きく変えます。
基礎固めと並行して、学年に応じた+αの学習を進めることで、さらに大きなアドバンテージを築くことができます。
高校1年生・2年生:
余裕があれば、二学期の予習や習っていない分野の先取り学習がおすすめです。新学期に良いスタートダッシュが切れるだけでなく、未習範囲を減らしておくことで、本格的な受験勉強を他の人よりも早く始めることができます。
高校3年生:
一通りの学習範囲が終わっている受験生は、共通テストや志望校の過去問に挑戦してみましょう。多くの東大生も、この時期から過去問に触れ、本番を意識し始めていました。
夏の段階では解けない問題が多くても全く心配ありません。大切なのは、過去問演習を通して「自分の苦手分野」や「抜けている知識」を洗い出し、志望校合格までに何をすべきかを明確にすることです。

夏休みで勉強と同じくらい、いや、それ以上に重要なのが生活リズムを整えることです。
「朝起きれずに午前中を無駄にしてしまった…」「ついスマホを触っていたら夜になっていた…」これは夏休みの「よくある失敗例」です。学校がない分、夜更かしも朝寝坊も許されますが、生活リズムを自己管理できないと体調を崩したり、学習時間を十分に確保できなくなったりします。
「だらだらしてたら夏休みが終わってしまった…」そんな後悔をしないために、生活面のポイントを紹介します!
夏休みには学校のような「時間割」がありません。だからこそ、自分で一日のスケジュールを作成し、勉強と休憩のメリハリをつけることが集中力維持の鍵となります。
以下は、多くの東大生が実践していた「1日10時間勉強」を目標としたスケジュール例です。
【スケジュール例】
7:00 ~ 8:00 起床・朝の支度
8:00 ~ 12:00 勉強(4h)
12:00 ~ 13:00 昼食
13:00 ~ 15:00 勉強(2h)
15:00 ~ 16:00 休憩(仮眠や軽い運動など)
16:00 ~ 19:00 勉強(3h)
19:00 ~ 21:00 夕食・入浴等
21:00 ~ 22:00 勉強(1h)
合計勉強時間:10時間
これはあくまで一例です。自分の目標勉強時間や起床・就寝時間に合わせてカスタマイズしてみましょう。特に高校1、2年生は、部活動がある日とない日の2種類のスケジュール表を作っておくと、柔軟に対応できておすすめです。
アプリを使って勉強時間を記録すると、自分の努力を可視化できるため、モチベーション維持に繋がります。
特におすすめなのが「スタディプラス」です。このアプリでは、勉強時間はもちろん、どの教科のどの教材をどれだけ学習したか細かく記録できます。さらに、記録した学習時間を友達と共有する機能もあります。夏休みに友達と直接会えなくても、お互いの頑張りを知ることで「自分も頑張ろう」と励みになります。

長い夏休みは、勉強以外にも将来に繋がる貴重な体験ができるチャンスです。特にやっておきたいことを2つ紹介します。
夏休みには多くの大学でオープンキャンパスが開催されます。大学の雰囲気や学びの内容、在学生の様子など、パンフレットだけでは分からないことを肌で感じられる絶好の機会です。
実際に志望校のキャンパスに足を運ぶことで、「この大学で学びたい!」という気持ちが強まり、受験勉強へのモチベーションが格段に上がります。近年はオンラインで開催する大学も多いので、遠方の大学や複数の大学を気軽に見比べてみるのも良いでしょう。
勉強も大切ですが、部活動に打ち込んでいる人は、そちらにも全力を注ぎましょう。高校1、2年生はもちろん、3年生でもまだ大会が残っている人もいるはずです。
実際に東大生でも、最後の大会まで部活動に全力を注いでいた人はたくさんいます。
中途半端に部活動を終えると、その心残りが受験勉強への切り替えを妨げることがあります。勉強するときは勉強する、部活のときは部活に集中する、というメリハリをつけて、最後まで精一杯取り組みましょう。その経験は、受験を乗り越える上での精神的な強さに繋がります。
最後に、高校生が夏休みの過ごし方で抱きがちな質問にお答えします。
夏休みは1日何時間くらい勉強すればいいですか?
難関大学を目指す受験生なら、多くの東大生がそうであったように「1日10時間」が一つの目安になります。しかし、重要なのは時間だけでなく、その質です。まずは計画通りに集中して6時間こなすことから始め、徐々に時間を延ばしていくのが現実的です。高1・高2生は、部活との両立を考え、まずは「毎日必ず勉強する習慣」をつけることを目標にしましょう。
夏休み中、どうしてもやる気が出ない日はどうすればいいですか?
誰にでもやる気が出ない日はあります。そんな日は無理せず、思い切って半日休んだり、好きな科目を短時間だけやったりするのがおすすめです。また、図書館や塾の自習室など、勉強場所を変えるのも気分転換になります。大切なのは、そんな日があっても自分を責めずに、「明日からまた頑張ろう」と切り替えることです。大学の楽しい夏休みを想像するのも良いモチベーションになります。
部活が忙しくて、勉強時間がなかなか取れません。どうすればいいですか?
部活動が忙しい高校生は、時間を「量」ではなく「質」でカバーしましょう。通学中の電車や練習前後の短い時間などの「スキマ時間」を活用して、英単語や古文単語の暗記を進めるのが効果的です。また、「部活がある日は復習中心、ない日は新しい問題に挑戦」のように、日によって勉強内容にメリハリをつけるのも良い方法です。計画を立てる際に、部活がある日用のスケジュールを別に作っておきましょう。

今回は、東大生が実践した高校生の夏休みの過ごし方を【勉強編】【生活編】【番外編】の3つに分けて紹介しました。
【勉強編のポイント】
・まずは綿密な長期計画を立てる
・焦らず「基礎固め」に徹し、ニガテを克服する
・学年に合わせて先取り学習や過去問に挑戦する
【生活編のポイント】
・自分だけのスケジュールを作り、生活リズムを整える
・アプリなどを活用してモチベーションを管理する
【番外編のポイント】
・オープンキャンパスに参加し、志望校への思いを強くする
・部活動にも全力で取り組み、悔いを残さない
夏休みは、勉強面で周りと差をつけ、自分を大きく成長させる絶好のチャンスです。そして、この夏の頑張りが、自由で楽しい大学生活への切符になります。今回紹介したポイントを意識して、後悔のない最高の夏休みをお過ごしください!