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2022年12月09日 studycoach-official 東大生の勉強ブログ

【東大式】東大日本史の解説&現役生が教える対策・勉強法【2024年度】

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【東大式】東大日本史の解説&現役生が教える対策・勉強法【2024年度】

【東大式】東大日本史の解説&現役生が教える対策・勉強法2023

東大を目指す文系の方にとって、社会科目の得点は合否を分けるポイントですよね。日本史をはじめとする歴史科目の二次試験では、知識量だけでなく論述問題で「いかに知識を使いこなせるか」が問われます。


その難しさから、「全然点数が伸びない!」といった受験生の悩みがスタディコーチ(studycoach)に届いています!


そこで今回は、
現役東大生が多数所属するスタディコーチ(studycoach)が、東大入試本番で合格点を目指すための「東大式」東大日本史の攻略法を説明します。


目標とすべき得点の目安から時間配分・設問別対策まで対策・勉強法を徹底的にご紹介するので、最後まで理解して日本史の得点アップ&合格を一緒に目指しましょう。

この記事を監修した人

この記事を監修した人

R.K
東京大学の文科三類に在籍中です。
地方から浪人を経て入学しました。
現在は理系学部への進学を目指しています。
勉強に関する様々な情報をお届けしていきます!

 

 

そもそも東大受験のポイントは?

そもそも東大受験のポイントは?

東大日本史について解説する前に、まずは東大入試の概要を確認していきましょう。

二次試験に挑むためには、まず共通テストを受験し、第一段階合格最低点を超えることが必要です。共通テストが実施された2021年度、2022年度と2023年度の、文科の第一段階合格最低点(通称「足切り点」)は以下のようになっています。

 

科類

2021

2022

2023

文科一類

562

520

479

文科二類

なし

435

454

文科三類

600

595

なし

理科一類

699

630

543

理科二類

629

646

711

理科三類

534

529

640

 

 

足切り点は年度によって変動することが多いので一概に論じることはできませんが、共通テストで700点強得点しておくと安心でしょう。

共通テストで問われるような基礎的・標準的な内容は二次試験でも必要になりますし、共通テストでしっかり得点しておくことは、二次試験へ挑む際の安心材料にもなります。そのため、共通テストでは取りこぼしを最小限にしたいところです。

 

そして、東大受験最大の難関が二次試験です。

二次試験(文科)では、以下のような科目が課されます。()内はその科目の配点を表しています。

国語(120)

数学(80)

外国語(120)

地理・日本史・世界史から2科目(120)


これに共通テストの得点を110点満点に圧縮した得点をプラスし、合計550点満点になっています。


通常、合格最低点は330点前後、合格平均点は360点前後です。国語で70点程度、数学で50点程度、外国語で70点程度、社会で80点程度が合格のための得点のめやすとなると思います。

東大受験では、全科目バランスよく得点できることが合格への近道と言われています。


なかには「一科目、絶対的に自信があって得点源にできる!」という受験生もいるかもしれませんが、1科目に頼り切ってしまうと、当日少し調子が悪かったり問題が難しかったりするだけで、大きく合格が危ぶまれてしまうことになります。

決して手を抜かず、得点の目標や勉強の時間配分はバランスよく立てるようにするのがオススメです。

筆者の周りにも、社会が苦手なので数学で得点をカバーしようとしていたが、受験時に数学が難化していて思うように得点できず、不合格になってしまった人がいます。


このようなことに陥らないよう、極端な苦手科目をつくらず全科目得点できるようになっておくと良いでしょう。

 

東大日本史の概要〜ポジション&目標ライン〜

東大日本史の概要〜ポジション&目標ライン〜

東大受験全体について確認したところで、早速東大日本史について学んでいきましょう!

東大日本史は、「日本史全時代の本質的な理解が求められる」科目です。受験問題については後ほど詳しく触れますが、全体の傾向として全時代から満遍なく出題されます。

また難関私立大学ほどの知識量は要求されないものの、時代の流れや転換点、物事の起きた背景・理由などを押さえて記述することが必要です。そのため、中にはあまり勉強時間をかけずともコスパ良く高得点を叩き出す人もいます!


一方で他の社会科目と比べてみると、
実は論述の合計文字数が一番少ないのも特徴的です。

東大日本史の平均点は例年40点前後で、あまり差がつかない科目であることを踏まえると、日本史選択は「安定した得点が必要だが、本番に時間的余裕を作りやすい」科目だと言えるでしょう。


文一を受験する方は40〜43点、文二・文三を目指す方は38〜40点
が目標になります。特に日本史で得点を稼ぎたい方は、45点を狙うのも良いと思います。逆に差がつかない科目であるため、35点以下になると他科目で他の受験生に追いつく必要が出てくるでしょう。

 

東大日本史の設問別解説

東大日本史の設問別解説

東大日本史全体の位置付けや目標点を把握したところで、細かく設問ごとの傾向を分析していきましょう!

先ほど述べたように、記述の分量は社会科目の中では少ない方です。その分「短く趣旨をまとめる」能力やそれを支える「歴史の本筋の理解」が欠かせないと言えます。模試や東大受験者などの添削指導を積極的に受けていきたいところです。

 

大問の内容は概ね以下の通りです。

  •  大問1:古代
  •  大問2:中世
  •  大問3:近世
  •  大問4:近現代

大問は全部で基本4問で、特に前半3問は「史料を読んで考え、解答する」形式の問題の出題傾向が強いです。

後述する大問4の近現代は概ね史料はなく、自前の知識での解答が求められます。実は思考力が求められる分、採点基準が他の社会科目より緩めだとも噂されています。

 

また参考までに、2022年では記述分量はやや増加しましたが難易度は据え置きでした。


配点は公開されていませんが、大手予備校や東大の合格者の声では「全て均等に15点ずつ」ではないかと言われています。

注意事項として、まれに大問が3つしか出題されなかった年もあるので、頭の片隅に置きつつ過去問を通じて慣れておきましょう。とにかく本番で慌てないことが東大合格には重要です!


次は、具体的に各問題について解説していきます。

 

大問1:古代…史料が重要になりがちな設問

現役東大生R.K
現役東大生R.K
大問1の古代では一行あたりの字数は30字で、大体一問あたり5〜7行の論述を求められることが多いです。

 


ここでも時代の流れや転換点、物事の起きた背景・理由などの理解が必要となります。また、「
出題される史料」がとても重要になる傾向が強いのが特徴です。

史料によっては、通常の知識とは矛盾することが書いてあることもあります。しっかりと読んで出題者の意図を把握することがまず何より大切です。

その上で、持っている知識と組み合わせて解いていくことをオススメします。

日本史は3つの社会科目の中で一番記述量が少ない科目です。したがって、他の社会科目に時間を割くために、日本史に時間をあまりかけないことがおすすめです。

目安は50〜55分と考えて良いでしょう。そのため1問あたり10〜13分以内に解く必要があります。

 

大問2:中世…出来事の裏にある大名たちの動きを押さえよう

現役東大生R.K
現役東大生R.K
大問2も大問1と同様に一行あたりの字数は30字で、大体一問あたり5~7行の論述を求められることが多いです。

 


中世はだいたい
院政期から安土桃山時代までを範囲としています。その期間において、武家政権が確立していく過程はしっかりと理解しておく必要があります。


また歴史の主な流れとは別に、文化史・社会史が問われることも多い
です。これらの問題は難問が多いので、注意して過去問演習を重ねましょう。

古代同様、こちらの問題も10〜13分で解けると良いでしょう。

 

大問3:近世…幕藩体制と鎖国下の商品流通構造を完璧に

現役東大生R.K
現役東大生R.K
こちらも大問1と同様に一行あたりの字数は30字で、大体一問あたり5~7行の論述を求められることが多いです。

 


この時代では、江戸幕府が200年も安定した秩序を築きました。そのため、江戸幕府の支配構造を問う問題が多くあります。また、江戸時代は安定した支配のおかげで社会がより発展していった時代でもあります。

江戸幕府についてだけでなく、その時代の社会を文化や経済面から理解することも重要になっています。


東大の過去問でも
似た問題が多く、得点しやすいです。完璧にしておきましょう。

またこちらも古代同様、こちらの問題も10〜13分で解けると良いでしょう

 

大問4:近現代…史料がないため知識を蓄えよう

現役東大生R.K
現役東大生R.K
こちらも大問1と同様に一行あたりの字数は30字で、大体一問あたり5~7行の論述を求められることが多いです。

 


近現代は開国後の時代を範囲としています。この時代は現代の日本の基礎が築かれていく激動の時代です。
政治・経済・外交と大きく3つのベクトルから、多面的に歴史的な事実を理解していくことが何よりも大切になってきます。


多面的な理解力を養うために、
5W1Hを意識しながら理解すると良いでしょう。

最近は「現代」にあたる高度成長時代まで出題されることもあります。現代は新しい分記録も多く、時代の流れが掴みづらいので、一層5W1Hに注目できると失点しにくくなると思います。

古代同様、こちらの問題も10〜13分で解けると良いでしょう。

 

日本史の詳しい勉強法については以下の記事で説明しているので、こちらもご参照ください!

【東大式】日本史の勉強法!膨大な暗記を攻略&テストで高得点を取るには?

【東大式】東大日本史の攻略法

【東大式】東大日本史の攻略法

これから、実際に東大日本史を攻略していくためのポイントをご紹介していきます!

東大日本史の攻略に必要なポイントを3つに濃縮したので、これをしっかり押さえてください!

 

東大式①:歴史の流れと関係性を押さえる

現役東大生R.K
現役東大生R.K
これまで確認してきたように、論述問題が多く、出来事・人物の関係性や流れを問われます。

 


したがって、まずは
歴史の流れと関係性を押さえましょう。


具体的には、以下の記事
でも紹介しているポイントを意識して進めると良いです。

要約すると以下の3点が重要です。

  1. 各時代にどういう「背景」があり、「誰が」「いつ」「なぜ」「どういう行動をとったか」=W1H を理解する
  2. まずは各時代で起きた主要な出来事や、中心人物といった”軸”を押さえる
  3. ある程度流れを把握したら、一問一答形式の参考書で用語や年号を”軸”に紐づけて覚えていく

2の軸や全体の流れを押さえるには、コンパクトにまとまっている年表や教科書の太字部分を追っていくのが良いでしょう。文字をひたすら追っていくのが苦痛という人は、気分転換も兼ねて歴史系のマンガを読んでいくのも手です。


あくまでバランスをとりながら、自分にとって一番コスパが良い流れの把握方法を模索していきましょう!

 

東大式②:論述の解答作成を正しく研究する

現役東大生R.K
現役東大生R.K
東大の二次試験は特に、論述の量・質ともに要求レベルが高いです。

 


受験本番でどんな問題が出ても安定して得点するためには、
安定した説明能力が必要になります。


例えば日頃から一問一答問題集の語句を自分の言葉で説明したり、論述問題集を使って自分で実際に書いてみたりしましょう。特に、長い論述問題では
先にアウトラインとなるメモを作成することが必須です。問題演習をこなして、自分にあったアウトラインの書き方や解き方を研究していくと良いでしょう!


また
論述問題の攻略で最も重要なのが、「書いたものを客観的に評価をしてもらうこと」です論述を書き終わったら、必ず学校や塾・予備校の先生に添削を頼みましょう。できるだけ上質なフィードバックが得られるよう、添削してもらう相手や添削の厳しさにもこだわることが望ましいです。

 

東大式③:解く順番に注意する

現役東大生R.K
現役東大生R.K
本番で十分に実力を発揮するためには、解く順番も大切です。

 


まず解く科目の順番としては、「
日本史 →   他の社会科目」 という順番がおすすめです。日本史は記述量が少ないため、他の社会科目に時間を回したいからです。

大問ごとの順番は自信があるものから順に解くことがいいでしょう。自信のある問題をしっかりと解き切ることで、存分に不安な問題に時間を使い高得点を目指すと良いでしょう。


また知識系科目にありがちなのが、「本番で知らない知識が出てきたり、問われたりして焦ってしまう」ケースです。東大日本史ではこういった事態は起きづらいとはいえ、どんなに勉強しても知識系科目では覚えきれない(または)忘れてしまうことはあり得ます。

東大式①②で論述対策ができましたが、それを本番で発揮できなければ意味がないですよね。

本番では「頑張ってきた自分が知らないのだから、他の受験生も得点できないので問題なし!」と割り切って考え、落ち着いて解き続けましょう!

 

まとめ:東大日本史対策に本質的な理解を!

まとめ:東大日本史対策に本質的な理解を!

今回は東大日本史の分析と、現役生が教える【東大式】最新攻略法をお伝えしてきました。

まとめると、以下の3点が重要でしたね。

  1. 歴史の流れと関係性を押さえる
  2. 論述の解答作成を正しく研究する
  3. 解く順番に注意する

東大の日本史は本質的な理解が問われる分、日本史を好きになれた人が楽しんで得点できる科目だと思います!

また解説が盛りだくさんだったので、時々この記事に返ってきて確認しなおすことをオススメします。

東大日本史は比較的得点しやすいので、「東大式」対策で着実に合格点をとっていきましょう!

 

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