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英語を勉強していると、誰もが一度は疑問に思う単語。それが「the」です。
中学校でも習う基本的な冠詞ですが、高校英語になってくるとその使い方に「曖昧さ」や「違和感」を覚える場面が増えてきます。
「theって必要なの?」「何となく入れているけど合ってるのか自信がない…」
そんなモヤモヤを解消するために、今回は「the」の正しい使い方を高校生向けにわかりやすく整理していきます。
英語では、ある物や人を聞き手も知っているときに「the」を使います。
たとえば:
Could you open the window?
(その窓、開けてもらえる?)
この場合、「the window」は話し手も聞き手も「どの窓か分かっている」状態です。つまり、「共有されている情報」には「the」を使う、というのが基本ルールです。
高校英語では、文章内での「流れ」や「文脈」にも注目することが求められます。
例:
I saw a cat in the garden.
The cat was chasing a butterfly.
最初に出てきた「a cat」は初登場なので「a」、2文目ではすでにどの猫か分かっているので「the」に変わります。これは論理の流れを重視する英作文や英文読解でも重要なポイントになります。
高校生が特につまずきやすい場面を整理してみましょう。
the sun, the moon, the Earth など
I met the manager of the store.
(その店のマネージャーに会った)
→「どの店か分かっている」「どのマネージャーか分かる」という前提あり。
the rich(裕福な人々)
the elderly(高齢者)
※名詞化された形容詞にも「the」が使われます。これは英検や大学入試でも頻出です。
逆に、つけないのが正しい場面もあります。
I go to school every day.(「学校」という概念を指している場合)
He is in prison.(刑務所に「収容されている」状態)
※「the school」「the prison」になると「特定の建物」としての意味になります。
入試問題では、冠詞の正誤を問う英文法問題や、英文読解中での冠詞のニュアンス理解を問う記述問題も出題されます。
例題:
I visited museum in Kyoto.(×)
I visited the museum in Kyoto.(〇)
→どの博物館かが文脈で特定されているなら「the」が必要です。
日本語にはない「冠詞」という考え方は、多くの高校生にとって厄介です。
しかし、「相手も分かるように伝える」という視点で考えると、「the」は“聞き手への思いやり”ともいえます。
英語はロジック(論理)を大切にする言語。だからこそ、「the」が必要な理由を理解して使うことが、正確な英語表現への第一歩です。
「なんとなく使っていた英語」を「納得して使える英語」に変えていきましょう!
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