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2025年11月11日 オンライン校ブログ

【塾講師が解説】「システム英語長文」(シス単長文)のレベル、評価、使い方を徹底分析!

 

 

【徹底比較】『システム英語長文』は長文が苦手な難関大志望者におすすめか?

MARCH以上のいわゆる「難関大学」の合格を目指す上で、英語長文は避けて通れない最重要分野です。しかし、「なんとなく読めている気がするけれど、設問が解けない」「SVOCや構文が曖昧なまま読み進めてしまう」と悩む受験生が多いのも事実です。

今回は、そんな「英語長文が苦手な難関大志望者」から注目を集める『システム英語長文』シリーズ(特に中核となる『システム英語長文』)について、その実力を徹底的に深掘り分析します!

古文単語315

この記事を監修した人

慶應義塾大学経済学部経済学科3年生。
スタディコーチで勤務をしており、それ以前も小学生~大学受験生まで幅広い指導経験あり
受験生の皆さんが損しないよう、お役立ち情報を日々発信していきたいと思っています!

青系

参考書の概要

『システム英語長文』は、駿台文庫から出版されている英語長文問題集です。『システム英単語』と同じ著者陣による、「システム(体系的理解)」を重視した構成が特徴です。問題冊子とほぼ同じ厚さの「解答・解説」冊子が付属しており、一文一文の構文(SVOC)が丁寧に解説されています。

基本情報

書名 システム英語長文(シリーズ)
著者 霜 康司, 刀祢 雅彦
対象レベル 中堅私大(日東駒専)〜難関私大(MARCH・関関同立)、国公立(5S・金岡千広)レベル
値段 1,320円(税込)
公式リンク 駿台文庫

この参考書の強み(Pros)

1. 圧倒的に詳しい構文(SVOC)解説
最大の強みは、本文の全英文にSVOCが振られ、丁寧な解説が加えられている点です。「なんとなく読み」を徹底的に排除し、なぜその訳になるのかを文構造のレベルから理解できます。

2. 論理展開の図解
長文の論理的な流れ(対比、因果関係、具体例など)が図解されているため、「読み方」そのものを学べます。設問を解くためだけでなく、文章全体の趣旨を掴む練習に最適です。

3. 「システム英単語」との連動
本文中の重要単語が『システム英単語』のどのレベル(章)に該当するかが明記されており、単語学習との連携が非常にスムーズです。

この参考書の弱点と合わない人(Cons)

1. 解説が詳しすぎて時間がかかる
強みの裏返しですが、解説が非常に詳細なため、1題を完璧に復習するのにかなりの時間がかかります。「長文をとにかく多読したい」「スピード重視で演習量を稼ぎたい」という人には回りくどく感じる可能性があります。

2. 問題演習の「量」は多くない
収録問題数は15題(+頻出テーマ編5題)であり、演習量としては標準的です。MARCH以上の過去問演習に入る前に、もう少し量をこなしたい場合は、他の問題集との併用が必要になるかもしれません。

3. ある程度の基礎力は必要
SVOCの解説は詳しいですが、英文法や英単語の基本的な知識(高校基礎レベル)が固まっていないと、解説を読み解くだけで精一杯になってしまいます。

『システム英語長文』を完璧に消化できるか不安な方へ

丁寧な解説が魅力ですが、情報量が多いのも事実です。
「本当にこのやり方で合ってる?」「読みっぱなしになってない?」
そんな不安は、プロのコーチが「毎週の進捗管理」と「正しい読み方の指導」で解決します。

特徴と構成・問題数

本書は「問題編(50ページ程度)」と「解答・解説編(130ページ程度)」の2分冊構成です。解説編が圧倒的に分厚いことからも、本書のコンセプトが「解きっぱなしにしない」ことにあると分かります。

構成:

第1部 発展編(15題):
中堅私大〜難関私大の標準的なレベルの問題が収録されています。MARCHレベルの土台作りに最適です。

第2部 頻出テーマ編(5題):
入試でよく出るテーマ(環境、心理、言語など)の長文が収録されており、背景知識の補強にも役立ちます。

解説は「設問解説」「本文の完全解説(SVOCと和訳)」「論理展開のポイント」で構成され、復習のしやすさに徹底的にこだわっています。

この参考書のレベル感

前提レベル:
高校基礎レベルの英単語(例:システム英単語Basicや1・2章)と英文法(例:VintageやNextageの文法・語法)を一通り終えていること。英文解釈の基礎(例:『入門 英文解釈の技術70』)が固まっていると、よりスムーズに取り組めます。

到達レベル:
MARCH、関関同立、中堅国公立大学の入試長文で合格点を取るための土台が完成します。早慶や旧帝大を目指す受験生にとっては、過去問演習に入る前の中継ぎとして最適な一冊です。

得られる学力とおすすめする人

本書をやり込むことで得られるのは、「フィーリングではなく、論理的に英文を読み解く力」です。特に以下の受験生におすすめです!

おすすめする人:

・長文を読む際、単語を繋ぎ合わせて「なんとなく」で訳してしまっている人
・英文解釈の勉強はしたが、長文になるとSVOCを意識できなくなる人
・MARCH以上を目指したいが、現状の模試では長文問題で失点が多い人
・復習を徹底的に行い、一題から多くのことを学びたい人

この参考書はいつまでに終わらせるべき?

志望校のレベルによりますが、MARCHや国公立を第一志望とする場合、高校3年生の夏休みが明けるまで(9月頃)に1周目を終え、完璧に復習できている状態が理想です。秋以降は、より志望校のレベルに近い問題集や過去問演習に移行する必要があります。

使用上の注意点と必要な前提知識

注意点:
本書は「解説の詳しさ」が命です。問題を解いて丸付けをするだけでは、効果は半減します。必ず「解答・解説編」を熟読し、「なぜそのSVOCになるのか」「なぜその答えになるのか」を自分の言葉で説明できるレベルまで復習してください。

前提知識:
前述の通り、最低限の単語力と文法力は必須です。この本で長文の「読み方」を学びつつ、単語帳や文法書での知識のメンテナンスも並行して行いましょう。

効果的な使い方

STEP 1: 自力で問題を解く
まずは時間を意識して(1題20分〜30分目安)、自力で問題を解き切ります。分からなかった箇所や根拠が曖昧な設問には印をつけておきます。

STEP 2: 徹底的な復習(解説の熟読)
「解答・解説編」を読み込みます。特に「本文の完全解説」ページを使い、自分が取れなかったSVOCや、訳せなかった箇所を徹底的に潰します。

STEP 3: 音読・シャドーイング
SVOCと論理展開を完全に理解したら、CD(別売)やダウンロード音声を使い、最低5回は音読します。これにより、英文を頭から理解するスピードが向上します。

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他の参考書にはない独自の強み

『システム英語長文』の独自の強みは、「単語帳(シス単)との連動性」「全文明確なSVOC解説」の両立にあります。 他の参考書でもSVOC解説があるものは増えましたが、「どの単語が」「どのレベルの単語帳の」「どこに載っているか」までシームレスに連携している参考書は稀です。長文演習と単語学習が分断されがちな受験生にとって、これ以上ない「システム(体系)」を提供してくれます。

同レベルの参考書との徹底比較

今回は、MARCHレベルの長文問題集としてよく名前が挙がる『やっておきたい英語長文500』と『英語長文ポラリス(2 応用レベル)』と比較します。

比較項目 本書(システム英語長文) やっておきたい英語長文500 英語長文ポラリス(2 応用)
コンセプト 構文を徹底分析し「精読」の力を養う 良質な問題を「多読」し演習量を積む 現代的なテーマと「読み方」の解説で効率よく学ぶ
到達レベル(目標) MARCH・中堅国公立 MARCH・中堅国公立 MARCH・関関同立
解説の詳しさ(自学) ◎(非常に詳しい) △(解答・訳のみで構文解説は少なめ) ○(SVOC・論理展開の解説あり)
問題数と網羅性 20題(質重視) 30題(量重視) 12題(最新テーマ重視)
前提レベル(いつから) 単語・文法・解釈の基礎 単語・文法・解釈の基礎 単語・文法・解釈の基礎
【ペルソナ視点】
おすすめ度
★★★★★
(苦手克服に最適)
★★☆☆☆
(解説が少なく挫折の危険)
★★★★☆
(シス長より効率的だが、詳しさは劣る)

【塾講師のコメント】

今回取り上げている、「MARCH以上志望だが、長文が苦手」な受験生の場合、選ぶべきは『システム英語長文』または『英語長文ポラリス2』の二択でしょう。

『やっておきたい500』は、演習量は魅力ですが解説が非常に淡白です。長文が苦手な人が使うと、「なぜ間違えたか」が分からないまま挫折する可能性が極めて高いです。

『システム英語長文』は、構文解説が全一と言えるほど詳しく、長文が苦手な原因である「曖昧な精読」を根本から治療してくれます。ただし、復習に時間がかかるのが難点です。

一方、『ポラリス2』は、解説の詳しさは『シス長』に一歩譲るものの、論理展開や読み方の「コツ」が現代の受験生に分かりやすく解説されています。音声も標準装備で効率的です。

結論として、まだ受験まで時間があり(高3の夏休み前など)、根本から長文を克服したいなら『システム英語長文』。時間がなく、効率よくMARCHレベルの「読み方」をマスターしたいなら『ポラリス2』をおすすめします。

P.S. どの参考書を選ぶべきか、または具体的な進め方で迷っている場合は、私たち東大・早慶コーチが個別の学習計画を一緒に作成します。
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使っている人の声(良い口コミ・気になる口コミ)

“解説がとにかく詳しい。特にSVOCが全部振ってあるのがありがたい。今までフィーリングで読んでいた部分が明確になった。”

“シス単と連動してるから、単語の復習がめちゃくちゃやりやすい。長文と単語帳を往復することで記憶が定着する。”

“復習に時間がかかりすぎる。1題終わらせるのに2時間近くかかることも。サクサク進めたい人には向かないかも。”

“音声媒体が別売りなのが不便。今は音声ダウンロードできるようになったけど、最初は戸惑った。”

よくある質問(Q&A)

Q.

『システム英単語』を使っていないと効果はありませんか?

A.

いいえ、そんなことはありません。『シス単』との連動はあくまで「強み」の一つであり、他の単語帳(ターゲット1900、LEAPなど)を使っていても、本書の核である「構文解説の詳しさ」の恩恵は十分に受けられます。

Q.

シリーズがたくさんありますが、どれからやれば良いですか?(Basic, Standard, 無印など)

A.

MARCH以上を目指す場合、今回分析した『システム英語長文(無印)』からスタートするのが一般的です。もし高2生や、英語が極端に苦手で共通テストレベルも不安な場合は『Standard』から入ると良いでしょう。『Basic』は高校入試〜高1レベルです。

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まとめとおすすめする受験生

『システム英語長文』は、「なんとなく読み」から脱却し、論理的な精読力を身につけたいMARCH・難関国公立志望者にとって、非常に強力な武器となる一冊です。

特に、以下のようなペルソナに合致する受験生には、強くおすすめします。

・英文解釈の勉強はしたが、長文になると実践できない人
・設問の根拠を本文中から明確に見つけられない人
・時間がかかっても良いから、長文の読み方を根本から改善したい人

演習量を稼ぐための本ではありませんが、この一冊を完璧に消化すれば、MARCHレベルの長文に対する「解像度」が格段に上がることは間違いありません!

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