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2025年08月22日 一般-模試

【現役塾講師解説】「偏差値40からの脱却」について

【現役塾講師解説】「偏差値40からの脱却」について

日本最大級の受験者数を誇る「河合塾 全統模試」において、現在の偏差値が40台の高校生が、目標である偏差値50を達成するために必要な情報と戦略を網羅的に解説するものです。具体的な行動計画に繋がる判断材料を提供することを目的とします。

この記事を書いた人

自己紹介画像

慶應義塾大学経済学部経済学科3年生。
スタディコーチで勤務をしており、それ以前も小学生~大学受験生まで幅広い指導経験あり
受験生の皆さんが損しないよう、お役立ち情報を日々発信していきたいと思っています

基本情報:偏差値40の現在地とは

まず、目標設定の前提となる「偏差値」の正しい理解と、ご自身の現在地を客観的に把握することが不可欠です。

 偏差値40と50の統計的意味

偏差値とは、平均点を50、標準偏差を10として、受験者全体の中で自分がどの位置にいるかを示す指標です。広告などで見られる数字のイメージに惑わされず、統計的な事実を認識してください。

`偏差値 正規分布図`

指標 偏差値 40 偏差値 50
統計上の位置づけ 平均点から標準偏差1つ分、下回る位置 受験者全体の平均点と全く同じ位置
上位からの割合 上位 約84.1% 上位 50%
100人中の順位(目安) 下から数えて約16番目 ちょうど真ん中の50番目
コーチの洞察

上記の通り、偏差値50とは「平均」を意味します。これは、決して到達不可能な目標ではなく、むしろ「多くの受験生が正解できている問題を、自分も同じように正解できるようになる」ことで達成可能な、現実的な目標値であると分析できます。特別な応用力や才能が問われるレベルではなく、学習の「量」と「質」を適正化すれば、誰でも到達できるラインです。

 

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偏差値40台に共通する学習課題

過去の膨大な模試データから、偏差値40台の受験生には共通の失点パターンが観察されます。それは「各科目の大問1や2といった、基礎的な知識・典型的な解法を問う問題での取りこぼしが非常に多い」という点です。応用問題や発展問題以前に、教科書レベルの定着度に課題があるケースが大多数を占めることが公表されています。

コーチの洞察

この事実は、偏差値40から50への道のりが「難しい問題を解けるようになる」ことではなく、「誰もが解けるはずの基本的な問題を、確実に得点源にすること」であることを示唆しています。学習戦略の焦点を、応用から基礎へと転換する必要があると考えられます。

偏差値50達成への具体的戦略

現状分析を踏まえ、目標達成に向けた具体的な4ステップの戦略を提示します。

中高生必見!偏差値60を完全解説

ステップ1:徹底した現状分析(模試結果の分解)

模試は偏差値を見るためだけのものではありません。解答プロセスや失点原因を詳細に分析するための、最も客観的な診断ツールです。

行動計画:

  • 正答率の確認:正答率が50%以上の問題を間違えていないか確認します。偏差値50を目指す上で、これらの問題の失点は致命的です。
  • 失点原因の分類:間違えた問題一つひとつについて、「知識不足」「単純な計算・暗記ミス」「時間不足」「問題文の誤読」のいずれに該当するかを仕分けします。
コーチの洞察

特に「知識不足」と判断された問題が頻出する単元こそが、あなたの最優先で取り組むべき弱点です。この分析作業を怠り、やみくもに勉強を再開することは、非効率の極みと言えます。

ステップ2:学習範囲の限定(「やらないこと」を決める)

偏差値40台の段階では、すべての範囲を網羅しようとすると学習が浅くなりがちです。

行動計画:

  • 基礎問題集への集中:市販の応用問題集や難易度の高い参考書には一切手を出しません。学校で配布されている教科書や傍用問題集、市販の基礎レベルの参考書(例:数学なら「白チャート」や「基礎問題精講」)に絞ります。
  • 目標は「完璧な一冊」:使用する教材を1冊に絞り、その本に載っている問題であれば「どれでも、いつでも、理由を説明しながら解ける」状態を目指します。

ステップ3:基礎の徹底反復(「わかる」から「できる」へ)

授業を聞いて「わかる」ことと、テストで自力で「できる」ことの間には大きな隔たりがあります。

行動計画:

  • 即時復習:間違えた問題は、解説を読んですぐに何も見ずに解き直します。
  • 反復学習:一度解けた問題も、1日後、3日後、1週間後と間隔を空けて再度解き、記憶に定着させます。
  • 口頭での説明:なぜその公式を使うのか、なぜその解法になるのかを、誰かに説明するように声に出して勉強します。これにより、理解の曖昧な部分が明確になります。
コーチの洞察

この反復プロセスこそが、偏差値40台から50台へ移行するための最も重要かつ確実な方法です。地味で忍耐を要しますが、基礎学力という強固な土台を形成します。

ステップ4:模試の再受験と復習のサイクル化

模試は学習サイクルのペースメーカーとして機能します。

行動計画:

  • 定期的な受験:全統模試を定期的に受験し、学習の成果と新たな課題を客観的に測定します。
  • 復習の徹底:受験後は必ずステップ1(現状分析)に戻り、PDCA(Plan-Do-Check-Action)サイクルを回し続けます。

 

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学習者からの声(評判の整理)

同様の課題を抱えていた学習者の声は、戦略の有効性を判断する上で参考になります。

ポジティブな評価(戦略が成功したケース)

「高2の夏まで偏差値43でした。プライドを捨てて中学の英文法からやり直しました。難しい単語帳はやめて、システム英単語Basicだけを毎日30分。次の模試で初めて英語の偏差値が52になって、他の教科もやる気が出ました。急がば回れは本当でした。」(高校3年生・文系)

「数学が苦手で偏差値38。先生に言われて、青チャートから白チャートに変えました。例題だけを3周したら、大問1と2がほぼ完答できるように。それだけで偏差値が49まで上がって驚きました。」(高校3年生・理系)

ネガティブな評価(停滞したケース)

「友達が使っているからという理由で、難しい参考書に手を出してしまった。結局ほとんど理解できず、基礎も固まらないまま時間が過ぎて、半年間偏差値が45前後で停滞しました。もっと自分に合ったレベルから始めるべきだったと後悔しています。」(既卒生)

コーチの洞察

成功例は例外なく「基礎への回帰」と「教材の絞り込み」を実践している一方、停滞例は「背伸びした学習」に起因する傾向が見られます。これは、本レポートで提示した戦略の妥当性を裏付けるものと考えられます。

よくある質問(FAQ)

Q.

1日に何時間くらい勉強すれば偏差値50に届きますか?


A.

時間の長さよりも「学習の密度」と「継続」が重要です。まずは平日2時間、休日4時間など、無理なく毎日続けられる計画を立て、それを着実に実行することから始めてください。重要なのは、本レポートで提示した「基礎の徹底反復」をその時間内で行うことであり、単に長時間机に向かうことではありません。

Q.

塾や予備校に通った方が良いのでしょうか?


A.

一概には言えません。塾の利点は、学習計画の管理や質問できる環境にありますが、最終的に基礎知識を定着させるのは自分自身の反復演習です。まず自分で教科書や基礎問題集に取り組んでみて、それでも理解が進まない、あるいは計画的に学習できない場合に、補助的な手段として検討するのが合理的です。塾に通うこと自体が目的化しないよう注意が必要です。

まとめ

分析の要点

  • 目標の再定義:偏差値50とは「平均点」であり、基礎的な問題を確実に正解することで到達可能な現実的目標である。
  • 課題の核心:偏差値40台の根本原因は、応用力不足ではなく「基礎学力の欠如」に他ならない。
  • 最優先戦略:学習の焦点を「応用・発展」から「基礎・標準」レベルに完全にシフトさせること。具体的には、使用教材を基礎レベルの1冊に絞り、完璧にマスターすることを目指す。
  • 模試の役割:模試は学力を測る「審判」ではなく、弱点を可視化する「診断ツール」として活用し、復習を徹底することが極めて重要である。

最終提言

【この戦略を推奨する対象者】

現在の自分の学力と真摯に向き合い、地道な基礎学習を継続する意志のある全ての高校生。

【この戦略では成果が出にくい対象者】

「楽して成績を上げたい」「すぐに結果が出る裏技が知りたい」と考え、基礎の反復という本質的な学習を軽視する傾向のある方。

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