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~得意を活かす、戦略的な大学選びの選択肢~
大学受験を控えた皆さんの中には、「英語は得意だけど、数学がどうしても苦手…」「国語と社会には自信があるけれど、理科目はちょっと…」といった、得意・不得意の差に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。三科目、四科目とバランス良く得点することが求められる一般的な受験方式に、不安を感じることもあるでしょう。
そんなあなたのための戦略的な選択肢の一つが、「二科目受験」が可能な大学・学部です。これは、限られた科目に集中して学習し、自身の強みを最大限に発揮して合格を目指す受験スタイルです。この解説では、その仕組みからメリット・デメリットまでを体系的に解き明かしていきます。

慶應義塾大学経済学部経済学科3年生。
スタディコーチで勤務をしており、それ以前も小学生~大学受験生まで幅広い指導経験あり。
受験生の皆さんが損しないよう、お役立ち情報を日々発信していきたいと思っています!
二科目受験とは、その名の通り、大学独自の入学試験(一般選抜)において、課される試験科目が二科目に絞られている受験方式のことです。主に私立大学、特に文系学部で多く採用されています。
比喩による直感的理解:陸上競技に例えるなら…
一般的な三科目以上の受験が、走力、跳躍力、投擲力など、複数の能力が求められる「十種競技」だとすれば、二科目受験は、100m走や走り高跳びのような「特定の種目」で頂点を目指すスタイルに似ています。
求められる能力の幅は狭まりますが、その分、その特定の種目においては、極めて高いレベルのパフォーマンスが要求されるのです。
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この受験方式を選択する前に、その光と影を正確に理解しておくことが極めて重要です。以下の表で、メリット(利点)とデメリット(注意点)を比較検討してみましょう。
| メリット(利点) | デメリット(注意点) |
|---|---|
|
|
二科目受験は、特に私立大学の文学部、経済学部、法学部、国際関係学部などで見られます。代表的な科目組み合わせの例は以下の通りです。
【重要】これらはあくまで一般的な例です。大学・学部・学科、さらには試験日程(前期・後期など)によって、必要な科目は大きく異なります。必ず志望大学の最新の「募集要項」を直接確認してください。
大学側が二科目受験という方式を設ける背景には、「多様な学生を獲得したい」という戦略があります。三科目型の学力試験だけでは測れない、特定の分野に突出した才能を持つ学生や、一芸に秀でた学生にも門戸を開くことで、大学全体の多様性と活性化を図る目的があるのです。受験生のニーズに応えるだけでなく、大学側の生き残り戦略の一環とも言えるでしょう。
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結局のところ、二科目受験は「楽」なのでしょうか?
「学習科目が少ない」という意味では負担は軽いですが、「合格する」という観点では決して楽ではありません。むしろ、競争が激化し、合格最低点が非常に高くなるため、得意科目でほぼ満点に近いスコアを取る実力が求められます。これは「楽な道」ではなく、「一点集中型のエキスパート向けの道」と考えるのが正確です。
二科目受験で大学に入ると、就職活動で不利になりますか?
一般的に、就職活動において入試方式が直接的に評価されることはほとんどありません。企業が重視するのは、大学名や学部、そして何より「大学で何を学び、どのような力を身につけたか」です。したがって、入学方式自体が不利になる心配は無用です。ただし、入学後に基礎学力の不足で良い成績が修められなければ、結果的に評価に影響する可能性はあります。
二科目受験について、理解は深まりましたでしょうか。最後に、最も重要なポイントを再確認します。
ご自身の学力と志望校の特性を冷静に分析し、この二科目受験という選択肢が自分にとって最適かどうか、じっくり考えてみてください。高校の先生や予備校のチューターに相談するのも良いでしょう。あなたの大学受験が成功裏に終わることを、心から応援しています。