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慶應義塾大学経済学部経済学科3年生。
スタディコーチで勤務をしており、それ以前も小学生~大学受験生まで幅広い指導経験あり。
受験生の皆さんが損しないよう、お役立ち情報を日々発信していきたいと思っています!
「大学受験のために勉強しなきゃいけない。でも、どうしてもやる気が出ない…」
「机には向かうけど、気づけばスマホを眺めて1時間。自己嫌悪でいっぱいになる…」
もしあなたがこんな悩みを抱えているなら、この記事はきっとあなたの助けになります。これからお伝えするのは、「頑張れ!」といった根性論ではありません。「やる気」という正体不明の感情に頼ることなく、誰でも・いつでも・自動的に勉強をスタートできる、科学的な手順です。
この記事を読み終えれば、あなたはやる気に頼る勉強をする必要がなくなります。その代わりに、淡々と、しかし着実に机に向かい、合格への道を一歩ずつ進める自分を手に入れているはずです。
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多くの人が、「やる気が出る → 行動する」という順番を信じています。しかし、脳科学の世界では、これは大きな間違いであることが分かっています。
本当は、「行動する → やる気が出る」です。
私たちの脳には「作業興奮」という性質があります。これは、何かを始めると、脳の側坐核という部分が刺激され、やる気や集中力を生み出す神経伝達物質(ドーパミン)が放出される仕組みのことです。
つまり、やる気は「待っていても訪れない」のです。むしろ、ほんの少しでも行動を起こすことで、後から自然と湧き出てくるもの。
だからこそ、私たちが集中すべきなのは「やる気を出す方法」ではなく、「やる気がなくても最初の一歩を踏み出すための『仕組み』」を作ることなのです。
「自分だけがダメなんだ…」と落ち込む前に、多くの受験生が陥る共通の罠を見てみましょう。きっと、あなたにも心当たりがあるはずです。
失敗例1:幻の「やる気スイッチ」を探し続ける 「やる気が出たら本気出す」が口癖。しかし、そのスイッチは一向に見つからず、結局何もせずに一日が終わる。スマホを眺めながら「明日から頑張ろう」と誓うが、その「明日」は永遠に来ない。
失敗例2:完璧な計画で自滅する「計画倒れ」タイプ 「1日10時間!全教科完璧に!」と意気込んで超人的な計画を立てる。しかし、最初の30分で集中力が切れ、計画通りに進まないと「もうダメだ…」と全てを投げ出してしまう。完璧主義が、逆に行動を妨げている。
失敗例3:いきなり”ラスボス”に挑んで失敗する 苦手な数学の、一番難しい応用問題から手をつけてしまう。「うわ、全然わからない…」と開始5分で心が折れ、「自分には才能がないんだ」と勉強全体への苦手意識を強化してしまう。
どうでしょう?一つでも当てはまったなら、安心してください。それはあなた一人の問題ではありません。そして、この記事で紹介する方法は、これらの失敗をすべて解決するヒントになるはずです。
ここからが本題です。感情に左右されず、淡々と勉強を始めるための具体的な手順を3つのステップに分けて解説します。今日から、この順番通りに真似してください。
最初の目的は、完璧にやることではありません。とにかく「始める」こと、ただそれだけです。そのために「2分ルール」を使います。
✔️ やること:
「とりあえず、たった2分だけやってみる」と心の中で唱え、行動を開始します。ポイントは、絶対に断れないほどハードルを低く設定することです。
2分経ったらやめてもOKです。しかし、脳の「作業興奮」のスイッチが入っていれば、意外と「もう少しだけやってみようかな」という気持ちになっているはずです。
無事にエンジンがかかったら、次はその勢いを維持します。ここで役立つのが、多くの人が実践する「ポモドーロ・テクニック」の応用です。
✔️ やること:
スマホのタイマーを「25分」にセットし、スタートボタンを押します。そして、以下のルールを徹底してください。
この「25分集中+5分休憩」を1セットとします。「終わり」が見えていることで驚くほど集中でき、強制的な休憩が罪悪感なく心身をリフレッシュさせてくれます。まるでゲームのステージをクリアしていく感覚です。
最後に、あなたの努力を「やる気」の燃料に変えるステップです。どんなに小さな頑張りでも、必ず「記録」して「見える化」します。
✔️ やること:
手帳やノート、カレンダーに、その日こなしたセット数を記録します。
やる気が出ない日でも、この記録を見返せば「自分はこれだけやってきたんだ」という事実が、何よりの自信になります。この小さな達成感の積み重ねこそが、やる気という不確かな感情に頼らない、最強のモチベーション維持装置となるのです。
基本の3ステップに慣れてきたら、以下のコツを取り入れて、さらに勉強の効率と質を高めていきましょう。
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どうしても「最初の2分」すら始められない時はどうすれば…?
素晴らしい質問です。それは、あなたにとって「2分」のハードルがまだ高い証拠です。その場合は、さらにハードルを下げてみましょう。
例えば、「机の椅子に10秒座る」「参考書を机に出して触るだけ」「ペンを1回握るだけ」でも構いません。バカバカしいと思うくらい簡単な行動でOKです。目的は「行動の連鎖」のきっかけを作ること。一度動き出せば、脳は次の行動へ移りやすくなります。
25分も集中力が続きません。どうしたらいいですか?
まったく問題ありません。25分はあくまで目安です。大切なのは「自分に合った時間で始める」ことです。もし25分が長いと感じるなら、「15分集中+3分休憩」から始めてみましょう。それに慣れてきたら「20分+4分休憩」のように少しずつ時間を延ばしていけば大丈夫です。自分を責めず、今の自分ができる最適な時間設定を見つけることが、継続の最大の秘訣です。
「やる気が出ない」と悩むのは、「やる気→行動」という順番が正しいと誤解しているからです。真実は「行動→やる気」。この脳の「作業興奮」の仕組みを利用すれば、感情に頼らず勉強を自動化できます。
そのための手順は3つ。①絶対に拒否できない「2分ルール」で行動を開始し、②「25分集中+5分休憩」のタイマーでゲームのように継続。そして③「行動記録」で達成感を可視化し、自信に変えること。もう「やる気スイッチ」を探す必要はありません。この仕組みを、淡々と、今日から実践してみてください。あなたの努力は、必ず結果に繋がります。