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「英単語や歴史の用語を、ノートに何十回も書いて覚えている…」
「でも、時間がかかる割に、いざテストになると全然思い出せない…」
そんな悩みを抱えるあなたのために、今日のコーチングはあります。
この方法を実践すれば、「書く」時間と労力を大幅に削減し、その分、演習や他の科目の勉強に時間を使えるようになります。暗記は「作業」ではなく「技術」です。その技術を、今日ここで完全にマスターしましょう。

慶應義塾大学経済学部経済学科3年生。
スタディコーチで勤務をしており、それ以前も小学生~大学受験生まで幅広い指導経験あり。
受験生の皆さんが損しないよう、お役立ち情報を日々発信していきたいと思っています!
結論から言うと、記憶の定着に最も重要なのは、情報をインプット(入力)することではなく、アウトプット(出力)、つまり「思い出す」練習をすることだからです。
脳は、「何度も思い出す情報=生きていくために重要な情報」と判断し、長期記憶に保存しようとします。ひたすら書く行為は、一見頑張っているように見えますが、実は脳にとっては単調な「作業」になりがちで、「思い出す」という負荷がかかっていません。
ポイント: 暗記の効率は「書いた回数」ではなく「思い出した回数」で決まります。書く時間を、高速で何度も思い出せる「セルフテスト」の時間に置き換える。これが、今回のテクニックの核となる考え方です。
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この失敗例に「自分のことだ…」と感じたら、それは大きな成長のチャンスです。多くの受験生が、知らず知らずのうちにこの罠にハマっています。
英単語をノート1ページにびっしり10回ずつ書く。書き終えた達成感はあるものの、翌日にはほとんど忘れている。脳が「覚える」モードではなく「書き写す」という作業モードに入ってしまっている状態です。
世界史の教科書をカラフルなペンで綺麗にノートにまとめる。しかし、そのノートを見返すことはなく、作っただけで満足してしまう。情報が整理されすぎて、どこが重要で、自分が何を覚えていないのかが分からなくなります。
参考書を読んだり、語呂合わせを覚えたりするだけで、「覚えた気」になっている。しかし、いざ問題を解こうとすると何も思い出せない。これは、知識を引き出す練習が圧倒的に不足していることが原因です。
さあ、ここからが本番です!タイマーを15分にセットして、以下の4ステップをそのまま真似してください。
「今日は単語帳を5ページ進める」といった漠然とした目標ではなく、「この見開きの英単語12個」や「このページの歴史用語8個」のように、15分で集中して覚える量を具体的に決めます。多すぎると感じるなら、半分に減らしても構いません。大切なのは、時間内にやり切れる量に区切ることです。
✔️ アクション:単語帳や参考書に、覚える範囲の最初と最後にフセンを貼りましょう。
ステップ1で決めた範囲を2分ほど黙読し、何となく意味を把握します。その後、赤シートなどで意味や解説を隠し、「〇〇とは、〜〜ということ」と声に出して自分に説明してみてください。うまく説明できなくても構いません。「えーっと…」と言葉に詰まること自体が、脳に強い刺激を与え、記憶のフックになります。
✔️ アクション:覚えたい用語の「意味」の部分だけを隠し、20秒以内で説明できるか試してみましょう。
ここが最も重要なステップです。範囲内の単語や用語だけを見て、意味を3秒以内に思い出せるか、高速でセルフテストをします。声に出しても、頭の中で唱えるだけでもOKです。ポイントはスピード感。思い出せなかったもの、少しでも迷ったものには、鉛筆で正直に「✓」マークをつけましょう。
✔️ アクション:単語帳の左側の単語だけを見て、右側の意味を高速で言えるかテスト。思い出せなければ「✓」をつける。
最後に、ステップ3で「✓」をつけた項目だけを集中的に攻略します。「✓」がついたものだけ、もう一度ステップ2(隠して説明)とステップ3(思い出すテスト)を繰り返します。すでに覚えたものに時間をかける必要はありません。できない部分にだけ、残りの時間をすべて投資しましょう。
✔️ アクション:「✓」マークがついた項目がゼロになるまで、ステップ2と3を繰り返しましょう。
記憶は、忘れかけた頃に思い出すことで最も強く定着します。これを「分散学習」と呼びます。今日覚えた範囲を、「1日後」「3日後」「1週間後」にもう一度、5分程度の短いセルフテストで確認してみてください。驚くほど記憶が定着していることに気づくはずです。
脳は、私たちが眠っている間に日中の情報を整理し、記憶として定着させます。特に、寝る前の15分間は「記憶のゴールデンタイム」です。今日実践したセルフテストの範囲を、寝る前にもう一度だけサッと見直す習慣をつけると、記憶の定着率が格段にアップします。
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本当に一度も書かなくて大丈夫ですか?漢字や英単語のスペルが不安です。
素晴らしい質問です。このテクニックの目的は「思考停止で書き続ける」作業をなくすことです。セルフテストの結果、どうしても覚えられない単語や、スペルが曖昧なもの「だけ」を、最終確認として2〜3回丁寧に書いてみるのは非常に効果的です。全てを書くのではなく、自分の弱点だけをピンポイントで書く。これが効率的な「書く」の使い方です。
声に出せない場所(図書館や自習室)ではどうすれば良いですか?
その場合は、「頭の中で唱える(黙唱する)」だけで十分な効果があります。口を動かさずに、脳内で自分に説明したり、答えを再生したりするのです。大切なのは、声が出ているかではなく、脳が「思い出そう」と能動的に働いているか、という点です。周りを気にせず、自分の内なる声でセルフテストを続けてみてください。
本日は、時間を浪費する「書く暗記」から脱却し、脳科学に基づいた効率的な「セルフテスト暗記法」を学びました。重要なのは「書いた回数」ではなく「思い出した回数」です。15分ワンセットで①範囲を区切り、②隠して説明し、③高速で思い出し、④できない部分だけを繰り返す、という4ステップを徹底してください。この方法は、あなたの貴重な勉強時間を生み出し、暗記への苦手意識を自信に変えてくれます。今日から早速、寝る前の15分で試してみましょう。