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2025年08月10日 一般-大学ガイド

【2025年最新版】九州工業大学-徹底解説-

【2025年最新版】九州工業大学-徹底解説-

九州工業大学(以下、九工大)への進学を検討している受験生およびその保護者を対象に、客観的な分析を提供することを目的としています。公式サイト、公表データ、信頼できる評価に基づき、入学後のミスマッチを防ぎ、合理的な意思決定を支援するための情報を網羅的に整理しました。

この記事を書いた人

自己紹介画像

慶應義塾大学経済学部経済学科3年生。
スタディコーチで勤務をしており、それ以前も小学生~大学受験生まで幅広い指導経験あり
受験生の皆さんが損しないよう、お役立ち情報を日々発信していきたいと思っています!

九州工業大学とは

九州工業大学は、1909年に開校した私立明治専門学校を前身とし、福岡県北九州市に本部を置く国立大学法人です。「技術に堪能なる士君子」の養成を教育理念に掲げ、1世紀以上にわたり日本の産業界、特にものづくり分野へ多くの優れた技術者を輩出してきました。

大学名 国立大学法人 九州工業大学 (Kyushu Institute of Technology)
通称 九工大 (Kyutech)
所在地
  • 戸畑キャンパス(工学部):福岡県北九州市戸畑区仙水町1-1
  • 飯塚キャンパス(情報工学部):福岡県飯塚市川津680-4
  • 若松キャンパス(生命体工学研究科):福岡県北九州市若松区ひびきの2-4
学部構成 工学部、情報工学部
学生数

約5,500名(学部生・大学院生合計、2024年5月時点の公表データ参考)

 

 

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2. 九工大の強み

九工大が他の大学と一線を画す特徴は、その高い「研究力」と「就職実績」に集約されます。以下に、事実と分析を分けて解説します。

特徴①:高い就職率と大手企業への豊富な実績

九工大は、全国トップクラスの就職実績を誇ることで知られています。大学公式発表のデータによれば、学部卒業生の就職率は例年98%以上、大学院修了者も含めるとほぼ100%に近い水準を維持しています。特筆すべきは、就職先としてトヨタ自動車、本田技研工業、三菱電機、安川電機といった日本を代表する大手製造業の社名が多数連なっている点です。

この高い就職実績は、単に景況感に左右されるものではなく、九工大が長年にわたり産業界と築き上げてきた強固な信頼関係の証左です。実践的な「ものづくり教育」を通じて育成された学生が、企業から即戦力として高く評価されていることを示唆しています。これは、卒業後のキャリアパスを重視する学生にとって、極めて大きな安心材料と言えるでしょう。

特徴②:世界をリードする先端研究(特に宇宙工学)

九工大は、特定の研究分野において世界的な評価を獲得しています。その代表格が、超小型人工衛星の開発・研究です。大学が中心となって開発した衛星が宇宙航空研究開発機構(JAXA)のロケットで打ち上げられ、国際宇宙ステーション(ISS)から放出されるといった実績を多数有しています。この分野では、世界の大学をリードする存在として認知されています。

こうした最先端の研究プロジェクトに、学部生や大学院生が主体的に関与できる環境は、他大学では得難い貴重な機会です。単なる座学に留まらず、本物のプロジェクトを通じて生きた知識と技術を習得できる点は、知的好奇心が旺盛で、特定分野を深く探求したい学生にとって、この上ない魅力となるでしょう。

特徴③:キャンパスごとに特化した専門教育

九工大は、専門分野に応じて3つのキャンパスを設置しています。伝統的な機械工学や電気電子工学などを学ぶ「戸畑キャンパス」、AIやIoTといった最先端の情報技術を学ぶ「飯塚キャンパス」、そして大学院の研究に特化した「若松キャンパス」です。それぞれが独立した学術領域を深く追求する体制が整えられています。

このキャンパス制は、学生が自らの専門性を高める上で非常に効果的です。一方で、受験生は自身の学びたい分野がどのキャンパスに属するのかを正確に把握し、ミスマッチのないよう慎重な学部・学科選びが求められます。入学後のキャンパス移動は基本的にないため、立地や環境も含めて検討することが重要です。

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3. 注意点:入学前に確認すべき点

九工大は多くの強みを持つ一方で、その専門性の高さゆえに認識しておくべき注意点も存在します。これらを事前に理解し、自身の希望と合致するかを冷静に判断してください。

  • 専門分野への強い指向性:九工大は、工学・情報工学に特化した大学です。従って、文系科目や幅広い教養を学びたいというニーズには応えられません。「技術者・研究者になる」という明確な目的意識がない場合、学問への興味を維持することが困難になる可能性があります。
  • 学業の厳しさ:実践的な教育と高度な研究内容は、相応の学習量を要求します。特に数学や物理といった基礎科目の理解が不可欠であり、学業についていくためには継続的な努力が求められます。一般的に、他大学の工学部と比較しても課題が多い傾向にあると評価されています。
  • 立地環境:メインキャンパスのある北九州市は、政令指定都市ではあるものの、東京や大阪といった大都市圏と比較すると、文化・商業施設の集積度や交通の利便性で劣る面は否めません。華やかな都会でのキャンパスライフをイメージしている場合、ギャップを感じる可能性があります。

4. 料金・学費:国立大学としての費用感

九工大は国立大学であるため、学費は国の標準額に準じています。私立大学理工系学部と比較して、経済的負担が大幅に軽減される点は大きなメリットです。

項目 金額(年額の目安)
入学金 282,000円
授業料(年額) 535,800円
初年度納付金合計 817,800円

※2025年度時点の標準額です。最新の情報は必ず大学公式サイトでご確認ください。

上記の他に、教科書代や生活費が必要となります。また、九工大では独自の給付型奨学金や、授業料免除制度も用意されています。経済的な不安がある場合は、早い段階で大学の学生支援課などに相談し、利用可能な制度を調べておくことを推奨します。

 

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5. 評判・口コミ:在学生・卒業生の声

ここでは、各種レビューサイトやSNSから収集した、九工大に関する代表的なポジティブな意見とネガティブな意見を、紹介します。

👍 ポジティブな評判

「就職に関しては本当に心配いらない。大学名で不利になることはまずなく、むしろ評価される。キャリアセンターのサポートも手厚い。」


「研究室の設備が充実している。特に自分が興味のある分野なら、先生も熱心に指導してくれるし、思う存分研究に打ち込める環境がある。」


「真面目で落ち着いた学生が多い印象。同じ目標を持つ仲間と切磋琢磨できる。サークル活動も活発で、勉強以外も充実させられる。」

👎 ネガティブな評判

「とにかく課題やレポートが多くて忙しい。1、2年生のうちはバイトとの両立が大変だった。楽して卒業できる大学ではない。」


「キャンパスの立地が微妙。特に飯塚キャンパスは、最寄り駅からも少し距離がある。車がないと不便に感じる場面が多いかもしれない。」


「建物によっては施設が古いと感じる部分もある。最新のピカピカなキャンパスを想像していると少しがっかりするかも。」

6. よくある質問(FAQ)

Q.

高校で文系選択でしたが、受験は可能ですか?


A.

結論から言うと、極めて困難であると考えられます。九工大の一般選抜では、大学入学共通テスト、個別学力検査ともに理科と数学が必須科目となっています。これらの科目を高校で履修していない場合、独学で受験レベルに到達するのは相当な努力が必要です。工学・情報工学の学習は高校の理数系科目が基礎となるため、入学後の学業を考えても、理系科目の十分な学力は必須条件となります。

Q.

留年する学生は多いというのは本当ですか?


A.

「多い」という印象を持つ学生がいるのは事実です。これは、九工大のカリキュラムが厳格で、単位認定の基準が厳しいことの裏返しです。特に、必修科目や実験・演習科目を落とすと進級が難しくなるケースが見られます。しかし、これは学生の学力水準を担保するための教育方針であり、大半の学生は計画的に学習を進め、4年間で卒業しています。大学側も学習支援センターを設けるなど、サポート体制を整えています。

Q.

女子学生の割合はどのくらいですか?


A.

工科系大学の多分に漏れず、男子学生の比率が高いのが現状です。大学公表データによると、学部全体の女子学生比率は約15%前後とされています。しかし、大学側は女性技術者の育成を重要課題と捉え、女子学生向けのキャリアイベントや交流会を積極的に開催しています。学科によって比率は異なり、情報工学部の特定の学科や、生命工学系の研究分野では、より多くの女子学生が学んでいます。

まとめ

、九州工業大学の全体像を総括します。

  • 教育の質:実践的な「ものづくり教育」を重視し、社会で即戦力となる技術者の育成に強み。
  • 研究環境:超小型衛星など、世界レベルの先端研究に学生が参加できる稀有な環境を提供。
  • キャリア:大手製造業を中心に、極めて高い就職率と質の高い就職実績を誇る。
  • コスト:国立大学のため学費負担は私立大学に比べ大幅に少なく、コストパフォーマンスは高い。
  • 課題:学業の負担は大きく、立地や専門特化型の環境が一部の学生には合わない可能性がある。

【結論】
九州工業大学は、「明確な目的意識を持って、特定の工学・情報技術分野を深く学び、将来は安定した大手企業で専門性を活かしたい」と考える学生にとって、理想的な選択肢の一つです。

〇 推奨できる受験生像

  • 将来、技術者や研究者として「ものづくり」に携わりたいという強い意志がある人。
  • 宇宙工学、ロボット、AIなど、特定の先端分野に強い興味・関心がある人。
  • 卒業後の安定した就職、特に大手製造業への就職を重視する人。
  • 地道な努力を厭わず、課題や実験に真摯に取り組める人。

× 推奨しづらい受験生像

  • 大学で幅広い教養を身につけたい、あるいは進路をじっくり考えたい人。
  • きらびやかな都会でのキャンパスライフに強い憧れがある人。
  • 数学や物理などの理系科目に苦手意識がある、あるいは学習意欲が低い人。
  • 比較的楽に単位を取得して大学を卒業したいと考えている人。
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