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スタディコーチ岐阜校スタッフのひろぽんです。今日は私の高校受験、大学受験の思い出を書いてみました。
幼稚園時代はやんちゃな悪ガキ。小・中学校では成績が芳しくなく、運動も特に陸上系は苦手(水泳はそこそこ得意でした)。中学1年の成績では、普通科高校の受験すら厳しいという状況。そんな私でも、なんとか地元に新設された県立高校(創立2年目)に滑り込むことができました。
実のところ、万が一落ちても構わないと思っていたんです。なぜなら、名古屋市内の誰もが知る有名な私立高校を併願していて、そこに行けば大学附属でもあるので、頑張り次第で希望の学部に進学できる可能性があったからです。今思えば、物事を楽観的にとらえるこの性格が、良い方向に働いたのかもしれません。
ところが、高校入試の当日——苦手だった数学が意外と解けてしまい、得意な英語はほぼ満点、国語もなぜか良い出来。他の科目も70%以上は取れて、「これはイケるな」と思いながら、ニヤニヤして帰ったのを覚えています。
その晩の夕食中、「合格だわ」と口にしたところ、父から「結果が出るまでは軽々しく言うな」とたしなめられました。けれど、その顔にはうっすら笑みが浮かんでいたのを、今でも覚えています。
高校入試まではこんな感じでしたが、大学入試は少し事情が違っていました。
父からは「国公立以外はダメ、浪人もダメ」という厳命があり、それが重いプレッシャーとなってのしかかりました。とくに苦手だった数学が足を引っ張り、他の科目にも悪影響が出始めたのです。
高校2年になった頃、ようやく「私立大学でもやむなし」と父の許可が下りました。そこからは、自分の得意な英語と世界史の勉強に集中することができました。
ただし、英語のリーディングには大きな課題がありました。多読では限界があると感じていた私は、英語雑誌の裏表紙に載っていた広告で目にした教材を思い切って注文。価格は覚えていませんが、自分のお小遣いで買える程度のものでした。
その教材は、同時通訳方式を取り入れたリーディング教本でした。それを読み進める中で、文の構造を無視して読んでいた自分の読み方の甘さに気づかされたのです。いわゆる「スラッシュリーディング」という手法で、今ではあまり推奨されないという意見もありますが、私にとっては効果抜群。返り読みがなくなり、読むスピードが一気に上がりました。
世界史についても一筋縄ではいきませんでした。歴史が好きだからこそ、入試に必要ないところまで掘り下げてしまい、かえって効率の悪い学習になっていたのです。それに気づいたのは、高3の夏。さすがに焦りました。
それからは、山川出版社の世界史の教科書を丁寧に読み返し、基礎からやり直しました。結果として、入試では満足のいく出来になったと思います。
この間、両親はどれだけヤキモキしていたことでしょう。同級生の誰がどこの大学を受けるとか、ご近所の奥さんに「どこの大学を受けるの?」と聞かれたけれど、「聞いていない」としか答えられなかったとか……母も相当、気を揉んでいたようです。
受験は、当然ながら受験生本人が主役です。でも、その陰には、見えないところで支えてくれる家族の存在があるということを、忘れてはならないと思うのです。
がんばっているのは自分だけではない、ということを、ほんの少しでいいので心に留めておいてほしいと思います。だからといって、「親のためにがんばる」必要はありません。でも、親がわが子を思うその気持ちに対して、無関心ではいないでいてほしいのです。
大学入試からずいぶんと年月が経ちましたが、今だからこそ、そう強く思う私です。