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こんにちは!今回の記事では、旺文社から出版されている人気シリーズ『全レベル問題集 英文法 1〜5』について、深掘り分析を行います!「MARCH以上のいわゆる難関大学に行きたいけれど、英文法が大の苦手…」という受験生にとって、この細分化されたレベル設定は大きな武器になります。競合となる『関正生の英文法ポラリス』や『東進 英文法レベル別問題集』との比較を交えながら、あなたにとって最適な選択肢かどうかを検証していきましょう。
この記事を監修した人
慶應義塾大学経済学部経済学科3年生。
スタディコーチで勤務をしており、それ以前も小学生~大学受験生まで幅広い指導経験あり。
受験生の皆さんが損しないよう、お役立ち情報を日々発信していきたいと思っています!
『全レベル問題集 英文法』は、その名の通り「基礎」から「私大最難関・国公立大」レベルまで、5段階(改訂版では一部レベル名称変更あり)に細かく分かれた問題集です。「自分に合ったレベルから始められる」ことをコンセプトにしており、階段を上るように無理なく学力を上げることができます。
| 書名 | 大学入試 全レベル問題集 英文法 1〜5 |
| 著者 | 小崎 充 |
| 対象レベル | 基礎〜難関私大・国公立二次 |
| 値段 | 各 1,100円(税込) |
| 公式リンク | 旺文社公式サイト |
最大の強みは、「接続の良さ」と「解説の丁寧さ」にあります。
・見開き完結型で見やすい: 左ページに問題、右ページに解説という構成(一部レベルを除く)で、視線の移動が少なく学習ストレスが低い設計です。
・解説が「講義系」並みに詳しい: 単なる正解の理由だけでなく、「なぜ他の選択肢がダメなのか」や「関連する重要文法事項」が丁寧にまとめられています。文法が苦手な人でも「置いてきぼり」になりません。
・段階的なステップアップ: いきなりMARCHレベル(レベル3〜4)に挑むのが怖い場合でも、レベル1(基礎)やレベル2(共通テストレベル)から着実に積み上げられます。
一方で、網羅性にはやや欠ける部分があります。
・網羅的な「辞書」代わりにはならない: あくまで「問題集」であり、文法事項を全て網羅しているわけではありません(『Next Stage』や『Vintage』のような網羅系とは異なります)。
・コストがかかる: レベル1から5まで全て揃えると、一冊の網羅系参考書を買うよりも高額になります。
・解説が詳しすぎる: すでに文法が得意で、とにかく数多くの問題を解きたいだけの人には、解説部分が冗長に感じる可能性があります。
各レベルの問題数は概ね300〜400題程度とコンパクトにまとまっています。部活動で忙しい現役生でも、1冊あたり2週間〜1ヶ月程度で周回可能です。
問題は「文法項目別」に配列されており、苦手な単元を集中的に学習するのにも適しています。
・レベル1(基礎レベル): 中学復習〜高校基礎。偏差値40台〜。
・レベル2(入試基礎・共通テスト): 共通テスト・日東駒専レベル。偏差値50前後。
・レベル3(私大標準・国公立大): MARCH・地方国公立レベル。偏差値55〜60。
・レベル4(私大上位・国公立大上位): 早慶・難関国公立レベル。偏差値60〜。
・レベル5(私大最難関・国公立大最難関): 早慶上位学部・旧帝大レベル。
得られる学力: 志望校の入試問題を解くための「実戦的な文法力」と、なぜその答えになるのかを説明できる「論理的思考力」。
おすすめする人:
・MARCH以上の難関大志望だが、現時点で模試の文法問題がほとんど解けない人。
・分厚い網羅系参考書(ネクステ等)で挫折した経験がある人。
・短期間で特定レベルの文法を仕上げたい人。
MARCH志望の場合の目安です。
・高校3年生 4月〜6月: レベル1または2を完璧にする。
・高校3年生 夏休み: レベル3を徹底的にやり込む。
・高校3年生 9月以降: 過去問演習に入りつつ、必要に応じてレベル4につまみ食い的に取り組む。
解説が詳しいとはいえ、文法用語(S, V, O, Cや品詞の役割など)が全くわからない状態だと苦戦します。その場合は、『大岩のいちばんはじめの英文法』などの講義系参考書を先に読むか、並行して進めることを強く推奨します。
1. 問題を解く: 右側の解説を隠して問題を解きます。
2. 解説を読む: 正解・不正解に関わらず、解説を熟読します。「なぜその答えになるのか」を自分の言葉で説明できるようにします。
3. ポイント暗記: 各ページにある「Point」などのまとめ事項を暗記します。
4. 反復: 間違えた問題にはチェックを入れ、翌日と週末に解き直します。
「解説の”なぜ”の深さ」です。競合他書と比較しても、「なぜその選択肢が間違いなのか」への言及が特に手厚いです。また、アプリ連携などの付加機能がなくても、紙面だけで完結する学習のしやすさが追求されています。
今回は、同じくレベル別問題集として有名な『関正生の英文法ポラリス』と『東進 英文法レベル別問題集』と比較します。
| 比較項目 | 全レベル問題集 | 英文法ポラリス | 東進レベル別 |
|---|---|---|---|
| コンセプト | 基礎から細かくステップアップしたい人向け | 頻出・最新傾向を効率よく抑えたい人向け | 超スモールステップで進めたい人向け |
| 到達レベル | 基礎〜最難関(5段階) | 標準〜難関(3段階※+ファイナル) | 超基礎〜難関(6段階) |
| 解説の詳しさ | 非常に詳しい(自習最適) | 詳しい(関先生独特の理論あり) | シンプル(要点重視) |
| 問題数と網羅性 | 標準的・重要事項網羅 | 厳選・頻出特化 | 少なめ・回転重視 |
| 前提レベル | レベル1なら中学生レベルから可 | レベル1でも基礎知識必須 | レベル1なら完全初学者可 |
| おすすめ度 | ★★★★★ (苦手な人への解説が丁寧) |
★★★★☆ (ある程度基礎があるなら最強) |
★★★☆☆ (ドリル的に数をこなすなら◎) |
「MARCH以上のいわゆる難関大志望だけど英文法が苦手」なあなたには、間違いなく『全レベル問題集』をおすすめします。
理由は2つです。
まず、「ポラリス1」は意外と難しいからです。ポラリスは非常に良書ですが、「1 標準レベル」といっても、ある程度の基礎がないと解説の意図を汲み取れないことがあります。苦手意識が強いなら、『全レベル問題集』の1か2から入り、自信をつけてから3へ進むのが精神的にも楽です。
次に、解説の優しさです。全レベル問題集は、選択肢を切るプロセスが初心者目線で書かれています。「なんでこれがダメなの?」という疑問を先回りして解決してくれるので、独学でも挫折しにくいです!
まずは書店で『全レベル問題集②』を見てみてください。もし「あ、これならわかりそう」と思えば②から、「うっ…」と思えば迷わず①から始めましょう。急がば回れ、です!
P.S. どの参考書を選ぶべきか、または具体的な進め方で迷っている場合は、私たち東大・早慶コーチが個別の学習計画を一緒に作成します。
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“英文法が本当に嫌いでしたが、レベル1から始めたらスルスル解けるようになりました。レベル3が終わる頃には、模試の文法問題で安定して点数が取れるようになりました。”(高3私大志望)
“問題数が少し物足りないです。レベル3だけだとMARCHの過去問で知らない表現が出てくることがあったので、結局『Vintage』も辞書代わりに買いました。”(既卒生)
MARCH志望ですが、いきなりレベル3から始めてもいいですか?
「苦手」という自覚があるなら、危険です。まずは書店でレベル2(入試基礎)の問題を数問解いてみてください。解説を見ずにスラスラ解けなければ、レベル2からスタートすることをおすすめします。基礎の抜けがある状態で標準問題を解いても、実力はつきにくいです。
『全レベル問題集 英文法』は、自分の現在地に合わせて無理なくスタートできる、英文法苦手勢にとっての良きパートナーです。
・難関大志望だが基礎に不安がある人
・丁寧な解説で「なぜ?」を解決しながら進めたい人
・薄い問題集を短期間で仕上げて達成感を得たい人
これらに当てはまるなら、迷わず手に取ってみてください。一歩ずつの積み重ねが、確実な合格力へと繋がります!
『全レベル問題集 英文法』の
使い方・進め方で迷っていませんか?
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