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難関大志望でありながら化学の点数が伸び悩んでいるあなたへ。基礎原理の深い理解から、入試標準レベルの実戦力までを効率よく繋ぐ講義系参考書の決定版「橋爪のこれだけで合格!」シリーズについて解説します。
この記事を監修した人
慶應義塾大学経済学部経済学科3年生。
スタディコーチで勤務をしており、それ以前も小学生~大学受験生まで幅広い指導経験あり。
受験生の皆さんが損しないよう、お役立ち情報を日々発信していきたいと思っています!
| 書名 | 橋爪のこれだけで合格! シリーズ(理論・無機・有機) |
| 著者 | 橋爪 健作 |
| 対象レベル | 基礎 ~ 難関大入試標準(共通テスト~MARCH・地方国公立レベル) |
| 値段 | 各巻 1,540円(税込) |
| 公式リンク | amazon |
・「なぜそうなるのか」の徹底解説:単なる暗記になりがちな化学の現象を、論理的に説明しているため、応用力がつきやすい構成です。
・入試直結のポイント整理:著者は東進ハイスクールの人気講師であり、入試で狙われやすいポイントが「合格!POINT」として明確にまとめられています。
・スモールステップの構成:講義を読む→対応する問題を解く、というサイクルが細かく設定されており、躓きにくい設計です。
・最難関大の「演習」には不足:解説は非常に丁寧ですが、収録されている問題数は限定的です。旧帝大や医学部を目指す場合、本書の後に別途、高難易度の問題集(『重要問題集』や『化学の新演習』など)が必須となります。
・超初学者には少し硬い可能性:高校化学を全く触れたことがない完全な初学者の場合、さらに噛み砕いた『宇宙一わかりやすい高校化学』などの方が入りやすい場合があります。
本シリーズは「理論化学編」「無機化学編」「有機化学編」の大きく3つに分かれています(改訂により25題シリーズなどもありますが、ここでは講義系メインの書籍について扱います)。
各章は「講義パート」と「確認問題」で構成されており、講義パートは語り口調で読みやすく、図解も豊富です。
前提レベル:教科書レベルの用語を一通り聞いたことがある、または授業を受けている状態。
到達レベル:共通テスト満点狙い、MARCH・地方国公立大学の合格点レベル。早慶・旧帝大の基礎固め。
丸暗記ではなく「化学の理論的背景」を理解できるため、見たことのない問題への対応力が身につきます。「模試で点数が伸びない」という悩みを持つ受験生に特におすすめです。基礎知識はあるはずなのに点数に結びつかないのは、知識が断片的だからです。本書はその知識を有機的に結びつけてくれます。
難関大志望(高3生):夏休み前(7月末)までに全分野を一読し、例題を解けるようにしてください。夏以降は『重要問題集』などの演習書に入ることが合格への鍵です。
高1・2生:学校の授業進度に合わせて、補助教材として使用するのがベストです。
非常にわかりやすい本ですが、「読むだけ」で満足しないように注意してください。必ず掲載されている例題や練習問題を自力で解き、手を動かすことが重要です。
1. 講義部分を熟読する:まずは太字や赤字だけでなく、本文の論理展開を追ってください。
2. 「これだけで合格!POINT」を暗記する:ここが核となる知識です。
3. 問題を解く:講義を読んだ直後に問題を解き、解けなければ講義に戻ります。
4. 別冊・付録を活用:知識の整理に役立ちます。
他の講義系参考書と比較して、「入試問題へのアプローチ」がより実践的である点が強みです。単なる現象の解説にとどまらず、「この知識が試験でどう問われるか」という視点が常に盛り込まれています。
今回は、同じく人気の講義系参考書である『鎌田/福間の化学の講義(Doシリーズ)』および『宇宙一わかりやすい高校化学』と比較します。
| 比較項目 | 本書(橋爪) | Doシリーズ(鎌田/福間) | 宇宙一わかりやすい |
|---|---|---|---|
| コンセプト | 基礎理解から入試実戦力への橋渡し | 入試頻出事項の効率的な整理と暗記 | イラスト満載で化学アレルギーを払拭 |
| 到達レベル | 共通テスト~MARCH・地方国公立 | MARCH~早慶・旧帝大基礎 | 日東駒専・共通テスト基礎 |
| 解説の詳しさ | 非常に丁寧(論理重視) | コンパクト(要点重視) | 圧倒的に噛み砕いている |
| 問題数と網羅性 | 例題・確認問題が豊富でバランスが良い | 別冊の問題集が充実しており演習量多め | 問題数は少なめ(理解優先) |
| 前提レベル | 教科書基礎レベル | ある程度の基礎知識がある人向け | 完全初学者・独学者OK |
| おすすめ度 | ★★★★★(5/5) | ★★★★☆(4/5) | ★★★☆☆(3/5) |
「難関大を目指しているが化学の点数が伸びない」という方には、間違いなく『橋爪のこれだけで合格!』が最適です。
理由は、点数が伸び悩む原因の多くが「用語や公式は知っているが、なぜそうなるかが腹落ちしていない(=応用が効かない)」状態にあるからです。『Doシリーズ』はより実戦的で素晴らしい本ですが、基礎の論理的なつながりが曖昧なまま進むと、消化不良を起こす可能性があります。一方『宇宙一』では難関大には少し深さが足りません。
橋爪先生の本で「化学の理屈」を再構築することで、今まで暗記に頼っていた部分がクリアになり、一気に点数が跳ね上がる土台が完成します。共通テスト対策としても、その概念理解は強力な武器になります。
P.S. どの参考書を選ぶべきか、または具体的な進め方で迷っている場合は、私たち東大・早慶コーチが個別の学習計画を一緒に作成します。
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“理論化学の計算問題が苦手でしたが、この本で『比』の考え方をしっかり学んだら、公式を忘れても解けるようになりました。共通テストの点数も6割から8割に安定しました。”
“あくまで講義本なので、演習量は足りないと感じました。この本を読んだ後に重要問題集を解こうとしましたが、少しギャップを感じて苦労しました。間にワンクッション必要かもしれません。”
共通テスト対策にも使えますか?
はい、非常におすすめです!共通テストは思考力を問う問題が増えていますが、その根底にあるのは「教科書レベルの深い理解」です。本書はその理解を助けるのに最適です。ただし、本書の後に必ず「共通テスト形式の予想問題集」などで形式慣れをする時間を取ってください。
『橋爪のこれだけで合格!』シリーズは、難関大を目指す受験生にとって、盤石な基礎を築くための最良のパートナーです。特に「勉強しているのに点数が伸びない」と悩む人にとって、現状を打破するきっかけになる一冊です。
おすすめする受験生:
・難関大志望だが、化学の偏差値が50〜55付近で停滞している人
・丸暗記化学から脱却し、理論的に解けるようになりたい人
・共通テストで安定して高得点を取りたい人
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