目次
「勉強をしようとしてもなかなか思うように取り組めない…」と悩んでいませんか。
やはり同じ場所でずっと勉強するとなると集中できないという方も多いと思います。
勉強を効率化させるには、途中で適当な休憩を取ることがオススメです。
そこで今回は、勉強中に休憩がもたらす効果や休憩する際に気をつけるべきこと、具体的なオススメの休憩時間の使い方を紹介していきます。
休憩の取り方に悩みがある方、さらに学習効率を上げたいと思っている方はぜひ参考にしてみると良いでしょう。
ライター情報
R.K
東京大学文科三類に所属しています。地方から浪人を経て入学しました。現在は農学部への進学を目指しています。勉強に関する様々な情報をお伝えしていきます!
「休憩なんて時間のムダ!」と思ってガンガン詰めて勉強をしている方もいるかもしれませんが、然るべきタイミングで休憩はしっかり取るべきです。
人の集中力は一般的に15〜30分ほどしか続かず、90分程度で限界を迎えると言われています。もちろん個人差はあるでしょうが、何時間も集中力が続くわけではないことは明らかです。
このように限られた時間しか持続しない集中力ですが、適切な休憩を挟むことによって脳の疲れがリセットされ、人は再びそれを発揮できるようになるのです。
集中力が切れて、思考力や判断力が低下しているにも関わらずダラダラと勉強を続けることは効率が悪いのでやめましょう。
勉強をしていると休憩を取りたくなりますよね。
しかし休憩を取るとかえって集中できなくなったり、そもそも「休憩をとっても良いのだろうか」と感じたりで悩んでいる方もいるかもしれません。
勉強の合間に休憩を取ると学習効率は上がりますが、それは適切に休憩を取った場合に限ります。
では、その適切な休憩とはどのようなものなのか具体的に紹介していこうと思います。
まずここでは、どのように勉強時間と休憩時間を組み合わせるべきかということについて説明していきます。
先にも述べましたが、人の集中力の持続時間は15〜30分程度、長くても90分程度と言われています。
しかし多くの場合、学校の授業は一コマ45〜60分ですし、大学の入試も60〜120分ほど連続します。
これらにしっかりと対応できるようにするためには、日々の学習でも60分〜120分程度の勉強に対して一回の休憩を挟むようにするのがオススメです。
さらに言えば、人は勉強を始めてしばらく経ってから集中し始めるので、勉強時間自体が集中力の持続時間と言われる15〜30分程度の場合、極端な話、集中している時間は0分かもしれません。
あまりにも細切れの学習だと大局を掴めず、何をしているのかよくわからなくなってしまい成績向上は望めません。
また時間だけで勉強を区切っていると、キリの悪いところで休憩時間に突入したりして、かえって勉強の効率が下がってしまうこともあり得ます。
時間を意識することも大切ですが、「この問題集の◯ページから◯ページまで終わったら一回休憩しよう」など、勉強の量に対して休憩の目安を設けるのもオススメです。
休憩を取るまでの勉強時間の目安についてはわかりましたが、では実際に休憩を取る際にはどれくらいの長さ休めば良いのでしょうか。
結論として、一回の休憩時間は5〜15分に収めることをオススメします。
休憩時間をどのように過ごせばいいかについては後ほど詳しく解説しますが、休憩の目的は、集中力を回復して勉強の効率を上げることです。
長過ぎる休憩は勉強モードを終了させてしまい、仮に勉強に戻ってもあまり内容が頭に入ってこなくなってしまうと言われています。
その短い休憩時間の最大限有効な過ごし方を後に紹介しているので、そちらもぜひ確認してみてください!
ここまで、勉強と休憩について人の集中力の持続時間や試験時間をもとにオススメの取り組み方を説明してきました。
ここからは脳科学的に確立された勉強時間と休憩時間の組み合わせ方や取り組み方をいくつか紹介していきます。
「自分に合いそうだな」と思える方法があれば、ぜひ実践してみると良いでしょう。
・ポモドーロ法
この勉強法では「25分の作業と5分の休憩」を一つのセットとして考え、これを4セット繰り返し30分の休憩を取ります。
一回の作業を25分程度のものに設定することで、勉強に取り掛かるハードルが下がるので勉強の習慣化があまりできていない人に特に効果的かもしれません。
また25分と一区切りが短いことで、常に終わりが見えている状態なので集中力を持続させやすいです。
・48:12分法
この勉強法では、1時間を48分と12分に分けて前者を勉強に、後者を休憩にあてます。48分という微妙な時間は集中力が切れてしまう直前に作業を中断し、休憩に入ることを目的に設定されています。
完全に集中力が切れる前に休憩を挟むことによって、休憩後の作業にスムーズに取り掛かることができます。
・ツァイガルニク効果
この勉強法では「あえてキリの悪いところで勉強を中断して休憩に入る」という、時間ではなく取り組みに注目したやり方で勉強と休憩を区切っています。
あえて中途半端なところで休憩を取ることによって、「早く続きがしたい!」という気持ちになり、休憩から勉強に戻りやすくなる仕組みです。
さらに、未完了の作業であるがゆえに記憶に残りやすくなるという効果もあります。
ちょっと休憩しようと思っただけなのにゲームしてたら、YouTube見てたら数時間経ってた、なんてことは誰しもが経験したことのあることだと思います。
受験本番が近づいてくると緊張感もあってそんなこともないかもしれません。
しかし、せっかくいいペースで勉強できていたのに休憩してリフレッシュしようと思い気づいたら時間が経っていて、しかもそういう休憩に限って全然リフレッシュもできてない、なんてこともありますよね。
勉強していて集中が切れたら10分休憩するとか、勉強する時間は何分と決めなくてもいいので集中できなくなったら決めた時間だけ休憩するようにしましょう。
これから実際にどのような休憩方法があり、それらがどのような効果をもたらすのかついて解説していきます。
既に紹介した休憩を取るタイミングとも合わせて実践してみてください。
勉強中もずっと座っているのに休憩中も座っていては血流が悪くなるのでよくありません。軽く体を動かすことを意識してみるようにしましょう。
①散歩をする
散歩は体を動かせるだけでなく、外の空気を吸ったり景色を見たりすることもでき非常にリフレッシュ効果が高いのでオススメです。
私の浪人時代、予備校の休憩時間に「散歩をしてくる」と出て行ったきりその後の授業に現れない人もいたので、どこまで行ったらUターンするか決めてから出発すると良いかもしれません。5〜10分程度でパッと戻ってくる形でぜひ試してみましょう。
②読書をする
本を読むのは良い気分転換になりますよね。
勉強の合間に読むのはオススメですが、座りっぱなしになってしまうので立ったままや部屋を歩きながら読んでみると良いでしょう。
私は読書が好きで、読み切るまでの数時間ずっと没頭してしまうということがよくあるので受験期は読書自体を我慢していました。
同じようなタイプの人は、あくまでせいぜい15分程度の休憩ということを忘れないように注意しましょう!
③仮眠をとる
勉強中にどうしても眠たくなってしまうことはありますよね。
そんな時には潔く寝てしまうのが一番です!熟睡モードに入ってしまわないように、昼寝の長さは最大でも15分程度に留めましょう。
適切な昼寝は夜の睡眠の3倍の疲労回復効果があるとも言われているほどなので、とりわけ眠くない場合にも取り入れてみても良いかもしれません。
④ストレッチをする
散歩するほどの時間は確保できなかったり、外に出るのが面倒なんて時には座ったままできるストレッチがオススメです。ずっと同じ姿勢で勉強して凝り固まってしまった体をほぐしましょう。
以下で座ったままできる具体的なストレッチ法をいくつか紹介しているので、これを読みながら実際にやってみてください!
⑤人と話す
緊張することなく気軽に会話をできる人が身近にいる場合には、話をして気分転換するのもオススメです。
単純に楽しいだけでなく、お互いの進捗状況などを話すと闘志が湧き、その後の勉強に意欲的に取り組むことができます。
⑥音楽を聴く
音楽を聴くと自然と周囲の環境を遮断する上、聴く曲数を決めていれば時間制限もあるので勉強中の気分転換には持って来いですね。
騒々しい曲は記憶の定着を妨げることがあるのでクラシックやジャズなどがオススメですが、あまり気にしすぎず自分の好きな曲を聴いてしっかりリフレッシュしましょう!
⑦ペットと戯れる
動物と一緒に暮らしている人はぜひ休憩時間に戯れると良いです。
動物と触れ合うと、ストレスや不安を軽減してくれるオキシトシンというホルモンが分泌されるので、動物好きな人の場合、勉強の疲れを一掃することが期待できます。
またオキシトシンには集中力を向上させる働きもあり、かわいい動物の画像を見るだけでも効果があることが報告されているので、ペットがいない人もぜひ実践してみてください!
勉強の休憩は各人が疲労回復できるものであれば何でも良くはありますが、中には一見プラス効果があるようで実際はマイナスに働いてしまっているものもあります。
自分の休憩方法と照らし合わせながら確認していきましょう!
・SNSやYouTubeを見る、ゲームをする
これらは総じて制限時間が設けられていないのでダラダラ休憩し続けてしまう可能性があるので避けるのが無難だと思います。
これら電子画面が脳へ与える刺激は強く、せっかくの休憩時間なのにさらに脳を疲れさせてしまいかねません。
ついでに言及すると、スマホが勉強中に視野に入っているだけで集中力を低下させるという実験結果が出ているので、そもそもその日の学習が終了するまで気軽に手の届く範囲にスマホを置かないようにするのがオススメです。
・甘いものを摂る
「甘いものを摂って脳の疲労を和らげる」は通説ですが、摂取するタイミングや種類には注意が必要です。
脳の疲れが和らぐというのは血糖値が上昇してそう感じることを指していますが、急激に上昇した血糖値は急降下もします。
血糖値の急降下は眠気を誘い、集中力を削いでしまうので休憩中の甘いものの摂取は控えましょう。
そのため、休憩時にどうしても甘いものを食べたい場合は緩やかに血糖値を上昇させる低GI食品を選ぶと良いです。
勉強の休憩をするときに何をするかだけではなく、どのような環境で休憩するかにも意識を向けてみるとより効果的な休憩が取れます。
もし勉強している環境が休憩時間には騒がしくなってしまう教室などの場合、休憩のときには静かな場所を求めて移動し、そこでリフレッシュしてみるのも良いかもしれません。
また集中して勉強していると体温が上がっている、ということもよくあります。
休憩時に着ている服の枚数を減らしたり、室温を下げたりして体温調節をしてみましょう。
他にもデスクライトの真下で酷使していた目をもう少し光の刺激が弱い場所で休めるなど、快適な状態を演出することも休憩の際には意識してみると良いでしょう。
人それぞれどのような休憩が勉強の効率を上げるのかは違いがあると思いますが、一つの例として私が受験生の時に実際にしていた休憩方法を紹介します。
まず私の場合、「◯時間勉強したら休憩」とは決めていませんでした。
勉強を始める時にはその日にやることを全て決めてから取り掛かっていたので、全作業におおよその目安時間は設けていましたが、時間ではなく内容を重視して勉強していました。
そのため自ずと休憩は勉強の取り組みに応じて、取りたいタイミングで取る流れになっていました。
休憩の時に意識してやっていたことは、まず始めに水を飲むこと、その後に軽いストレッチをすることです。
このように休憩の取り方をルーティン化すると、次第に「休憩の時に〇〇をする」ではなく「〇〇をしているから今は休憩」と勝手に認識するようになります。
スムーズに頭を勉強モードから休憩モードへ切り替えられるので、休憩の取り方として効率が良いと思います。
今回はそもそも休憩を取る目的は何なのかというところから、具体的にどのような休憩法があるのか、どのような休憩はNGなのかということを東大生の経験を交えながら説明しました。
以下の点を改めて確認しておきましょう。
複数のオススメ休憩法を紹介しましたが、それに従わなくともポイントさえ押さえていればきっと自分にピッタリな方法で休憩を取ることができます。
みなさんが自分に最適な学習スタイルの確立をする参考になれば幸いです!
またスタディコーチ(studycoach)の公式LINEアカウントでは、受験や勉強にお得な情報を発信中です! 各種イベント・お得なキャンペーンのお知らせを受け取ることもできるので、ぜひ友達登録よろしくお願いします!