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こんにちは、スタディコーチライターのK.T(東大教養学部3年)です。
みなさん、日本史の勉強は順調に進んでいますか?日本史は覚えなければいけないことが多く、苦手に感じている人も多いのではないでしょうか。また、二次試験で記述問題を課す大学を目指している場合は、論述問題の対策に手を焼いているかもしれません。
そこで、この記事では東大生がおすすめする日本史の参考書をご紹介します。
ひとくちに「日本史の参考書」と言っても、多種多様な本があります。日本史の参考書は大まかに以下のように分けられます。
日本史の教科書の内容をさらに噛み砕いて説明しているものです。通常数冊に分けて出版されており、かなりの分量があります。教科書を読んでいるだけでは流れが頭に入ってこない人におすすめです。
その名の通り、用語の解説をしている参考書です。定期試験の対策など、基礎的な内容を頭に入れるために使うと良いでしょう。
主に共通テストの形式を踏襲した選択式の問題集です。共通テストの対策、特に直前期の対策に使用すると良いでしょう。
用語を記述したり、資料を読み取ったり、さまざまな形式に対応している問題集です。記述問題以外の問題を出題する大学の二次試験対策に使用すると良いでしょう。
主に難関大学で出題されるような記述問題を扱う参考書です。採点基準や解説が充実しているものが多く、それなりに歴史の流れが頭に入ってきたら使用すると良いでしょう。
志望校合格のためには、ただ闇雲に参考書をこなせばいいわけではありません。
むしろ、自分のレベルや目標に応じて参考書を厳選して、それに繰り返し取り組む方が力がつきます。日本史の参考書を選ぶ基準は以下の通りです。
まずは志望校の過去問に目を通しましょう。自分の志望校ではどのような問題が出るのか、その形式を参照してください。もし日本史の範囲をあらかた習い終えているようであれば、一度問題を解いてみても良いですね。
次に、自分のレベルを確認しましょう、参照すべきはこれまでに受けた定期テストと模擬試験です。自分がどのような分野・形式を苦手(もしくは得意)としていて、どの知識や能力が足りていないのかを分析しましょう。
自分のレベルを見極めたあとで、直近で達成したい目標を決めましょう。あとは、それに合わせて参考書を選ぶだけです。「どの参考書を選んだらいいかわからない」という人は、次の項目以降で紹介する参考書を手に取ってみてください。
「日本史の参考書を1冊だけこなせばいい」という状況は滅多に発生しません。
どのような目的を立てているにしろ、いくつかの参考書を併用して勉強することになるでしょう。そこで、目的別にどのような順番で参考書を使えば良いのかご紹介します。
【流れの解説 → 一問一答・用語集 → 標準問題集】
定期テストは授業の内容を理解しているかどうかを確認するためのテストです。そのため、基礎〜標準的な内容を固めておくことが重要です。教科書の内容が難しく感じる場合は流れの解説をしている参考書を使用し、その後は一問一答や標準問題集で基礎固めをしましょう。
【流れの解説 → 一問一答・用語集 → 共通テスト問題集 → 共通テストの過去問】
共通テストの出題形式は資料の読みとりを多く出題します。そのため、共通テストの対策には出題形式に合わせた問題集を使用することが強く推奨されます。そこで、一問一答や用語集の内容をさらった後に共通テスト専用の問題集や過去問に取り組むと良いでしょう。
【流れの解説 → 一問一答・用語集 → 標準問題集 → 二次試験の過去問】
志望校で二次試験が課される場合は、より発展的な学習が必要になります。特に難関私立大学では細かい単語まで出題されることが多いので、一問一答や用語集を隅々までやり込んでおくと良いでしょう。また、標準問題集を何周かしてその内容を頭に叩き込んだり、過去問演習で志望校の出題形式を熟知することも重要です。
【流れの解説 → 一問一答・用語集 →(標準問題集)→ 記述問題集 → 二次試験の過去問】
二次試験に記述問題が出題される場合は、更なる対策が必要です。教科書の内容を頭に入れておくのはもちろんのこと、記述問題に対応できる読解力や記述力も必要になります。教科書の内容が一通り頭に入ったら記述問題集を使い始め、3年生の夏になったら過去問を使って志望校の出題形式や頻出テーマに慣れておきましょう。
さて、どのように参考書を進めれば良いかわかったところで、現役東大生がおすすめする参考書をジャンル別にご紹介します。8冊に厳選してご紹介しているので、各ジャンルにつき1冊を目安に持っておくと良いでしょう。
①や②は理解度に応じてスキップしても構いません。
地図やイラストを多く使用して通史を解説しているものです。日本史に苦手意識がある場合や、活字を追うことに困難を伴う方は、これをまず手に取ってみると良いでしょう。
全部で4冊と分量は多いですが、その分詳しく通史を解説しています。歴史上の出来事や因果関係、流れをわかりやすく示しているので、教科書の補足として使うと良いでしょう。
言わずと知れた山川出版社の用語集です。多くの高校で配布されているものでもあります。オーソドックスな内容なので、共通テスト対策から難関大入試対策まで幅広く活用することができます。
一問一答の中では最も多くの受験生の中に使用されているものです。短期間で効率よく、必要な用語を暗記することができます。早慶レベルにも対応しているので、内容は少し細かいかもしれません。
共通テスト、センター試験の定番の参考書です。インプットをメインとした参考書で、流れがわかりやすく図式で整理されているので、授業で習った内容を整理しながら勉強したい人におすすめです。章末に共通テストやセンター試験で過去に出題された問題が確認問題として出されているので、流れを確認しながら共通テストの対策ができます。
・実力をつける日本史100題
通史や一問一答が7〜8割くらい頭に入ったら取り組むと良いでしょう。各時代の重要事項と論述形式の問題の対策ができます。解説が詳しく書いてあるので、その内容も読み込みましょう。
・ヒストリア日本史
文化史とテーマ史の両方の対策ができるアウトプット用の参考書です。解説も丁寧に書かれています。分量が多いので、「実力をつける日本史100題」かこちらのどちらかを使うと良いでしょう。
・”考える”日本史論述
これは筆者も東大の入試対策のために実際に使っていた本です。この参考書は難関大学の日本史の過去問から構成されています。解説や採点基準もかなりしっかり書いてあるので、独学で論述の対策をすることもできます。この参考書の特徴は、「その問題が本当に問いたい背景」まで踏み込んで解説していることです。東大入試に頻出の内容もきっちりまとまっているので、東大をはじめとした難関大学の対策にはもってこいの本です。
参考書選びに悩んだらまず、自分はその参考書で何を得たいのかという「目的」をはっきりさせると参考書を選択しやすくなります。その上で求めているものと合致する参考書を見つけ出してください。
ここで1つ注意点です。参考書はその形式や書き方、解説の量などに人それぞれ好みがあります。自分が長く使い続けるものなので、参考書を購入する前に、必ず実物を手に取って中身を確認するようにしてくださいね。
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