目次
大学を選ぶ理由は人それぞれです。「なりたい職業があるから」「住みたい地域にある大学だから」「友人と一緒に進学したいから」「地域で一番の名門大学だから」といった理由も、多くの学生が考える志望校選びのポイントでしょう。しかし、大学は本来「研究を目的とする施設」であり、自分が興味のある学問や分野を深く学ぶ場所です。
今回は、志望校を選ぶ際に「自分が学びたいこと」「興味のある分野」に焦点を当てる重要性を中心に、志望校の決め方についてのヒントをお伝えします。
大学は、知識を吸収し、広い視野を持つ人材を育成するだけでなく、研究によって新しい知見を創出する「学問の場」です。ここでは、大学を選ぶ際に「学問の内容」を重視する理由について考えてみましょう。
大学は、「すでにある知識を学ぶだけ」ではなく、教授や講師とともに新たな発見をしたり、未知の領域を掘り下げたりする「研究」を目的とした場所です。自らの知的好奇心を刺激し、関心のあるテーマに積極的に取り組むことで、より深い学びを得ることができます。こうした体験は高校までの「知識を学ぶ」という学び方とは異なり、自分自身が新しい発見や考察をしていくプロセスが中心です。そのため、大学選びをする際には「自分が何を学びたいのか」をしっかりと考え、自分の興味を引き出してくれる分野があるかどうかを確認することが重要です。
また、多くの大学では、学びの集大成として *卒業論文の作成* が卒業要件に含まれています。卒業論文は、数年間の学びをもとに自分でテーマを設定し、調査や分析を通じて独自の考察をまとめ上げるものであり、大学での学びのゴールとも言えるでしょう。卒業論文に向けて自ら興味のあるテーマを研究する経験は、学びの深さを感じるとともに、学問の楽しさを実感できる大切な機会です。
大学選びの際には、どの分野に力を入れているのかを調べ、特定の分野で実績のある大学を見つけることが大切です。ここでは、大学の情報収集方法について具体的にご紹介します。
大学の公式ホームページには、その大学が力を入れている学問や研究分野についての情報が多く掲載されています。たとえば、大学の「学部紹介」や「研究活動」などのページでは、各学部や研究科での学びの内容や、所属する教授たちの専門分野について詳しく知ることができます。さらに、大学での特定のプロジェクトや研究内容についても掲載されているため、自分の興味がある分野に関連する内容があるかどうかを確認できます。
多くの大学では、学部ごとに「カリキュラム」や「シラバス」を公開しています。カリキュラムには、どのような学問が何年次に学べるのかが分かりやすく整理されています。特に、具体的な授業内容やその分野で扱う専門知識を知りたいときには、シラバス(授業の内容をまとめたもの)が参考になります。これを読むと、具体的にどのようなテーマに取り組めるのかが分かり、自分が学びたい内容かどうかを確かめることができます。
学部や学科が公開している「研究テーマ」や「研究実績」に注目すると、その大学が特に力を入れている分野や研究内容が見えてきます。また、研究室ごとにどのような研究を行っているのかがわかると、将来どの分野で活躍できる可能性があるのかも見えてくるでしょう。
さらに、大学の卒業生がどのような道を歩んでいるのかも、志望校選びの重要な指標です。卒業生が進んでいる進路を調べることで、その大学がどの分野に強いのか、どんな企業から求められているのかを知ることができ、将来のキャリアの参考になります。
志望校を決める際には、 *オープンキャンパス* にもぜひ参加してみてください。オープンキャンパスでは、学部説明や模擬授業、研究室見学など、普段は見られない大学の様子を直接知ることができます。学部の雰囲気や教授陣の話を聞くことで、学びたい分野への理解が深まると同時に、モチベーションも上がるでしょう。また、実際のキャンパスの雰囲気を感じられるため、将来の自分が通うイメージが湧きやすくなります。
具体的になりたい職業がある場合は、その職業に必要なスキルや知識を習得できる大学を選ぶことが大切です。同じ分野でも、大学によって得意とする専門分野や研究内容が異なるため、以下の点に注意して志望校選びを進めましょう。
たとえば、医師や看護師、教師など、特定の資格が必要な職業を目指している場合は、その資格が取得できる大学を選ぶことが第一条件になります。また、エンジニアや研究者など、高度な専門知識が必要な職業を目指している場合も、その分野のスキルが身につく大学かどうかを確認することが大切です。職業に必要なスキルや知識をリストアップし、それに見合う学びができる大学を探していきましょう。
大学によっては、実習やインターンシップ、実技授業など、より実践的な経験が積めるカリキュラムが整っているところもあります。たとえば、教育学部では実際の教育現場での研修があったり、経営学部では企業との連携プログラムが用意されていたりすることがあります。こうした実践的なプログラムは、将来の仕事に役立つスキルを身につけるためにも非常に有益です。
「まだ具体的な将来の夢が決まっていない」「どの分野に進むか迷っている」という方も多いでしょう。その場合には、志望校選びの際に以下の点に注目してみてください。
はっきりとした夢が決まっていない場合でも、「好きなこと」や「興味のあること」を考えることから始めましょう。例えば「歴史が好き」「自然科学に興味がある」といった漠然とした興味でもかまいません。興味のある分野を扱っている大学を探し、その学問の魅力や、将来のキャリアに繋がる可能性について情報収集してみると良いでしょう。
まだ将来の目標が決まっていない場合は、学問の選択肢が広い大学を選ぶと、幅広い学びの中で
自分の興味や適性を見つけやすくなります。たとえば総合大学では、さまざまな学部や学科があるため、入学後に自分の関心に応じて学ぶ範囲を広げたり、異なる分野の講義を受けたりすることができます。
将来の方向性が決まっていない場合でも、「どのように学びたいか」を考えることも重要です。たとえば、少人数制の講義でじっくり学びたいのか、研究施設が充実した環境で実験を重ねたいのかなど、自分に合った学び方ができる大学を探すことも、志望校選びの大切なポイントです。
志望校選びに迷ったり、大学生活についてのイメージが湧きづらい場合は、ぜひスタディーコーチの講師陣に相談してみてください。スタディーコーチの講師は現役の大学生が多く、実際の大学生活について生の声を聞けるというメリットがあります。
たとえば、講義の進め方や大学での学び方、研究活動やサークル活動についての具体的な話を聞くことで、「大学で学ぶこと」への理解が深まり、志望校選びのイメージがより具体的に湧いてくるでしょう。また、オープンキャンパスに行く前に、講師から大学の雰囲気や特徴について聞いておけば、オープンキャンパスでも確認すべきポイントを明確にすることができます。
スタディーコーチでは、皆さんの夢や目標を実現するために、志望校選びや学習方法についても丁寧にサポートしています。大学選びに迷っている方や、自分に合った大学を見つけたいと考えている方は、ぜひ一度スタディーコーチに相談してください。一緒に志望校選びの一歩を踏み出しましょう!