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「昨日あんなに時間をかけて覚えた英単語を、今日テストされたら半分も覚えていなかった…」 「自分は他の人に比べて記憶力が悪いんじゃないか…」
そんなふうに落ち込んだことはありませんか?一生懸命勉強した内容を忘れてしまうと、自分の才能や記憶力を疑いたくなりますよね。
しかし、安心してください。 「覚えたことをすぐ忘れる」のは、あなたの頭が悪いからではなく、人間の脳として至極正常な反応です。
今回は、心理学の歴史的な実験である「エビングハウスの忘却曲線」をもとに、なぜ人間は忘れてしまうのか、そして一度覚えた知識を絶対に忘れない「最強の復習タイミング」について詳しく解説します!
19世紀のドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウスは、人間が時間の経過とともにどのくらい記憶を保持できるかという実験を行いました。その結果をグラフ化したものが、有名な「エビングハウスの忘却曲線」です。
この研究によると、人間が新しいことを学んだ後、記憶は以下のようなスピードで失われていきます。
20分後:学んだ内容の約42%を忘れる
1時間後:学んだ内容の約54%を忘れる
1日後(24時間後):学んだ内容の約66%を忘れる
1週間後:学んだ内容の約75%を忘れる
この数字を見てどう思いますか? なんと、一生懸命覚えたことでも、たった1日経つだけで約3分の2を忘れてしまうのです。
脳には毎日、目や耳から莫大な量の情報が入ってきます。もしすべての出来事を完璧に記憶していたら、脳の容量は一瞬でパンクしてしまいます。だからこそ、脳は「生きていくために直接関係ない情報(=勉強した内容など)」を、どんどん捨てるシステムになっているのです。
つまり、「忘れること」を嘆く必要はありません。「脳は放っておけば忘れるものだ」という前提からスタートすることが重要なのです。
では、どうすれば脳に「この勉強内容は生きるために必要な大事な情報だ!」と勘違いさせることができるのでしょうか?
答えはひとつしかありません。「適切なタイミングで繰り返すこと(復習)」です。
一度忘れかけたタイミングで同じ情報が何度も入ってくると、脳は「またこのデータが来たぞ?こんなに何度も入ってくるということは、捨てるわけにはいかない重要な情報に違いない!」と認識を改めます。すると、脳は一時的なメモエリア(短期記憶)から、消えない金庫(長期記憶)へとその情報を引っ越してくれるのです。
ここでポイントとなるのが、「復習するタイミング」です。 毎日闇雲に同じ問題を解き直す必要はありません。科学的に最も効果が高いとされている「黄金の復習サイクル」をご紹介します。
効率よく長期記憶に変えるための理想的なタイミングは、以下の4回のステップです。
1回目:学んだ「翌日」
記憶がガクッと落ちる24時間以内に1回目の復習を行います。この時点で復習すると、記憶保持率は一気に100%近くまで戻ります。時間は5分〜10分程度でOKです。
2回目:1回目の復習から「1週間後」
再び忘れかけた頃に2回目の刺激を与えます。この段階で、記憶の減退スピードがかなりゆるやかになります。
3回目:2回目の復習から「2週間後」
ここで復習を入れると、記憶はかなり強固なものになります。
4回目:3回目の復習から「1ヶ月後」
ここまでクリアすれば、テスト本番はもちろん、入試本番まで忘れない「長期記憶」として脳に完全に定着します。
多くの生徒は、テスト直前の1週間前に焦って1時間かけて復習しようとします。しかし、それよりも「翌日に5分」「1週間後に5分」「1ヶ月後に5分」と、細かく分けて計15分復習するほうが、はるかに記憶に残るのです。勉強時間を減らしながら成績を上げる魔法、それがこの復習サイクルです。
勉強において最も勿体無いのは、「一度勉強したのに、復習しないまま放置して完全に忘れ、テスト前にまた一から覚え直すこと」です。これは穴の空いたバケツに一生懸命水を注いでいるようなものです。
まずは今日の勉強から、以下のルールを取り入れてみてください。 「今日の勉強時間を始める前に、必ず『昨日やったこと』を5分だけ復習する」
このわずか5分の習慣があるかないかで、数ヶ月後のあなたの成績は劇的に変わります。「忘れるのは当たり前」だからこそ、賢い復習タイミングを味方につけて、効率よく成績を伸ばしていきましょう!