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みなさんこんにちは!突然ですが、みなさんは志望大学や志望の学部が決まっていますか?
大学や学部の選択は将来の職業や人生にも大きくかかわるので、慎重に考えなくてはいけません。
特に東京大学を志望される方は、進振りや科類のシステムなど、他の大学にはない複雑なシステムがあります。今回の記事を通してしっかりと理解しておきましょう。
今回の記事では、現役東大生コーチが多数所属するスタディコーチ(studycoach)が東大の文科一類について紹介します!
文科二類や文科三類との違いとは? そもそも科類とは? どんな学部に進学できるの?どの科類を選ぶべき?
現役生のリアルな声や文科一類の実態をお届けします!
ライター情報
N.A.
東京大学文科一類1年。
現役東大生の観点から受験や勉強に関する様々な情報をお伝えします!
一般的な大学は出願する段階で「法学部」や「文学部」など希望する学部を選択しますが、東大では文系は文科一類、文科二類、文科三類、理系は理科一類、理科二類、理科三類のいずれかを選択し出願します。
入学後は1年生全員が前期教養学部に所属し、さらに6つの科類に分かれて2年間を過ごします。
東大には「進学選択」、通称「進振り」というシステムが存在し、所属する科類や1、2年次の成績、自分の志望によって学部が決定します。
そして、いよいよ3年次からそれぞれの学部に正式に所属することになります。
それぞれの科類からの主な進学先の学部は以下の通りです。
文科一類 → 法学部
文科二類 → 経済学部
文科三類 → 教育学部、文学部
理科一類 → 工学部、理学部
理科二類 → 農学部、薬学部
理科三類 → 医学部
ただし、文系から農学部や工学部に進学したり、理系から経済学部や法学部に進学する、いわゆる理転や文転も可能です!
一般的な大学は入試の前までに志望学部を決めておかなければいけませんが、東大は進振りや科類という制度によって自分の興味のある学部をじっくり決めることができます!
また、高校の時よりも専門的な授業を受けてから自分に合った学部を選択することができるのもメリットです!
自分の興味のある学問に実際に触れて学部を決定できるところは進振りの最大のメリットと言えるでしょう!
東大の科類についてわかったところで、文科一類について詳しく見ていきましょう。
東京大学のホームページでは文科一類の特徴は以下のように説明されています。
『法と政治を中心にして社会科学全般の基礎を学び、関連する人文科学と自然科学の諸分野にわたって理解を深め、人間と社会について広い見識を養う。』
つまり、法律や政治、社会について興味のある学生を求めています。
このことから、文科一類の学生が進学する学部は法学部が中心となっています。一方で、先ほども述べたように文科二類からは経済学部に、文科三類からは教育学部や文学部に進学する学生が大半です。
しかし、最近では文科一類の学生が法学部ではなく経済学部など他の学部に進学する、「脱法」と呼ばれる現象が起きています。
東大の文系の入学試験は科類によらず、すべて共通の問題です。
配点は共通テスト110点に加え、二次試験の440点で550点満点です。
二次試験(440点満点)の科目と配点は以下のようになっています。
数学(80点)国語(120点)外国語(120点)地歴(60点×2科目)
地歴は、「地理」、「日本史」、「世界史」の三科目の中から出願時に申請した二科目を解答します。
文科一類の受験生は、地理と世界史、または日本史と世界史を選んでいる方が多い印象です。
2022年と2023年の東大入試の合格最低点や平均点は以下のようになっています。
2022年 |
文科一類 |
文科二類 |
文科三類 |
最低点 |
303 |
306 |
305 |
平均点 |
332 |
330 |
328 |
2023年 |
文科一類 |
文科二類 |
文科三類 |
最低点 |
343 |
342 |
340 |
平均点 |
371 |
369 |
364 |
このように、最近では文科の中で合格者最低点及び合格者平均点がほぼ横並びであることがわかります。
このことから文科一類=東大文系最難関であるという常識はもはや通用しないことがおわかりいただけると思います!
各科類の定員や女子率は以下のようになっています。
2023年 |
文科一類 |
文科二類 |
文科三類 |
定員 |
406 |
358 |
471 |
女子率 |
30.5% |
20.4% |
40.6% |
2023年 |
理科一類 |
理科二類 |
理科三類 |
定員 |
1118 |
547 |
97 |
女子率 |
8.3% |
27.1% |
24.7% |
表を見ていただければ分かるように、文科一類の女子率は30.5%であり、また文科二類の女子率は20.4%で、東大全体の女子の割合である20%と大差ないことがわかります。
一方、文科三類の女子率は40.6%であり東大全体の女子の割合に比べて2倍近く高いことがわかります。
そのため、異性との交流やつながりを広げたい方は文科三類を志望してみると良いかも知れません!
文科一類には法律系の学問はもちろん、幅広い分野に興味を持って積極的に学習している人が多くいます。
文科二類や文科三類の学生が進振りのために単位や点数を獲得するために学習したり、就活のためにサークルやバイト、インターンに打ち込む一方で、法学部への進学にそれほど点数を必要としない文科一類の学生は前期教養学部の間は比較的まったり過ごしている学生が多い印象です。
しかし、文科一類の学生の中には国際法研に所属したり予備試験に向けて学習したりと受験が終わっても法律や政治について熱心に学習する学生も多数在籍しています。
一方で、勉強だけでなく、サークルや部活、アルバイトにも一生懸命に取り組む人もたくさんいます。
東大生と聞くと勉強ばっかりしているといういわゆる「イカ東」のイメージを持っている人もいるかもしれませんが、実際は勉強もそれ以外のことも頑張る普通の大学生といった人が多いです!
文科一類で受ける授業には、文科二類・文科三類と共通の社会科学や人文科学の授業、さらには理系とも共通の英語や第二外国語、体育の授業などがあります。
他の科類と異なるのは、特に法律や政治に重きをおいた授業が必修とされている点です。
例えば、文科一類では政治や法学について全体像を学ぶことができ、後期の法学部において政治や法律を学ぶ際に最低限必要となる知識を把握することができます。特に法学の授業では実際に六法を開いて判例を吟味するなど、前期課程ながら本格的な法学部の授業を体験することができます。
一方で文科二類では数学や経済を重視した授業が必修とされ、文科三類ではこれらの学問の中から興味のある分野を文科一類や文科二類に比べて自由に選択することが可能です。
法学部には、次のようにたくさんの学科があります!
第一類では特定の進路に重点を置くことなく広く法学に触れることができます。また、第二類では法曹や法律専門職を目指し、第三類では政治学について学ぶことができます。
このように、一口に法学部といってもさまざまなコースに別れていることが分かります。
この記事では文科一類から法学部へ進学する人がほとんどだと説明してきましたが、他の文系科類や、さらには理系からも法学部へ進学することは可能です。
しかし、文科一類から法学部へ進学するのはそれほど点数が要求されない一方で、文科一類以外から法学部へ進学する際には非常に高い進振りにおける点数が求められます。そのため「東大法学部に進みたい」と考えられている方は文科一類に入学することが無難です。
また、それとは裏腹に文科一類から法学部へ進学することなく経済学部など他の学部に転向する学生も近年増えてきています。背景としては学生の官僚や法曹離れ、外資などの民間企業の人気が上がっていることなどが挙げられます。
いずれにしても法学部に行きたいと現地点で定めているのであれば文科一類を受験することをお勧めします!
東大に合格するための対策法は文科の何類を受けるにしても基本的に同じです。特に文科の間で合格者最低点の差がほとんどないという状況は今後も続くことが予想され、ますます自分の興味に応じた科類を受験することの必要性が高まっていると思います。
ただし、勉強する科目が多いうえ、出題される難易度も非常に高いため、高校の早い時期から計画的に学習を進めておく必要があります!
ここでは詳しくは書き切れないので、各科目の対策法については以下の記事を参考にしてください!
また効率的に学習を進めるためにも東大受験に勉強計画を立てることは不可欠です!まだ勉強計画を立てたことがない人、立て方を改善したい人は以下の記事も確認しましょう!!
今回の記事では東大の文科一類について紹介しました。最後まで読んでいただいてありがとうございます!
今回のまとめをすると以下のようになります!
今回の内容を大学選びの参考にしてもらえると嬉しいです!
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