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みなさん、勉強は順調ですか?東大を目指す方にとって、国語の得点は合否を分けるポイントですよね。東大国語は、大まかに「古典(古文・漢文)」と「現代文(評論・随筆)」で構成されています。国語は入試科目の中でも後回しになりがちな分野です。結果、「全然点数が伸びない!」といった受験生の悩みがスタディコーチ(studycoach)に届いています。
そこで今回は、現役東大生が多数所属するスタディコーチ(studycoach)が、東大入試本番で合格点を目指すための「東大式」東大国語の攻略法を説明します。目標とすべき得点の目安から、時間配分・設問別対策まで、対策法を一挙にまとめて濃縮しているので、じっくり読み込んで国語の得点をアップしてください!!
東大国語について解説する前に、まずは東大入試の概要を確認していきましょう。
二次試験に挑むためには、まず共通テストを受験し、第一段階合格最低点を超えることが必要です。共通テストが実施された2020年度と2021年度の、文科の第一段階合格最低点(通称「足切り点」は以下のようになっています。
足切り点は年度によって変動することが多いので一概に論じることはできませんが、共通テストで700点強得点しておくと安心でしょう。共通テストで問われるような基礎的・標準的な内容は二次試験でも必要になりますし、共通テストでしっかり得点しておくことは、二次試験へに挑む際の安心材料にもなります。そのため、共通テストでは取りこぼしを最小限にしたいところです。
そして、東大受験最大の難関が二次試験です。
二次試験(文科)では、以下のような科目が課されます。
()内はその科目の配点を表しています。
- 国語(120)
- 数学(80)
- 外国語(120)
- 地理・日本史・世界史から2科目(120)
二次試験(理科)では、以下のような科目が課されます。
()内はその科目の配点を表しています。
- 国語(80)
- 数学(120)
- 外国語(120)
- 物理・化学・生物・地学から2科目(120)
東大受験では、全科目バランスよく得点できることが合格への近道と言われている。中には「一科目、絶対的に自信があって得点源にできる!」という受験生もいるかもしれませんが、1科目に頼り切ってしまうと、当日少し調子が悪かったり問題が難しかったりするだけで、大きく合格が危ぶまれてしまうことになります。決して手を抜かず、得点の目標や勉強の時間配分はバランスよく立てるようにするのがオススメです。
東大受験全体について確認したところで、早速東大国語について学んでいきましょう!
東大受験において国語は、あまり差がつかない科目です。古典は重要事項をしっかり頭に入れておくことでコンスタントに点数を取ることができる一方で、現代文は基礎教養の知識を入れた上で回答を生成しなければならず、点差をつけにくくなります。英語や数学といった科目より点数を伸ばしにくいと言えるでしょう。
また年による難易度のバラつきが比較的小さく、合格者は文系で70点前後、理系で40点前後得点していると言われています。したがって、コスパを考えると他の科目より優先度は低めで、文系で75点前後、理系で45点前後を目指すと確実でしょう。
東大国語全体の位置付けや目標点を把握したところで、細かく設問ごとの傾向を分析していきましょう!
東大国語の問題の分量は多く、時間配分をしっかり意識して解き進めていくことが重要です。大問の構成は概ね以下の通りです。
また配点は公開されていませんが、大手予備校模試における配点は大体以下の通りです。
文系の場合
理系の場合
それでは具体的に各問題について解説していきます!
大問1の現代文は評論から出題されることが多いです。社会・文化論、科学論などの基礎教養をテーマとした評論が出題されます。
問題は記述式問題(約60~120字)が5問、漢字の書き取りが3〜5問となっています。
現代文が苦手となってしまう理由は
①語句や表現が難しく、文章の意味がわからない
②文章の中の価値観や発想がわからないの2点が挙げられます。
東京大学の国語は硬質な文章が多く、内容も難しいです。そのため、新書や現代文の教科書をじっくり読んで、基礎教養をしっかり頭にいれることが重要です。そうすることで、語句や表現の知識や様々な評論の文意を読み取れるようになります。
また、東大国語は漢字以外全て記述式で出題されます。回答欄がかなり狭いので、必要なことをもれなくダブりなく伝えられるような表現力をつけなければいけません。記述式問題は問題集で対策し、書くべきポイントを押さえてスマートにかけるようにしておきましょう。
なお記述問題の攻略法はこちらの記事「国語の記述問題を得意にする2つの方法【東大式】」にまとめています。具体的にどうすれば点数を取れるか知りたい人は、チェックしておくと良いです。
古文の設問は5問前後になることが多く、問題文の長さは共通テストの文章とほぼ同じです。文章の難易度も他の難関国立大学と比較するとそれほど高くなく、共通テストの古文が難なく解ければ東大の古文の読解は問題ないといえます。
東大国語の古文は古文単語と文法の習得が大切です。基礎的な知識を日頃から習得することで試験問題にも対応することができます。単語帳や文法解説書などを使って暗記を進めていきましょう。いずれも1冊ずつ完璧に仕上げれば東大国語の対策はバッチリでしょう。
また、東大国語では、和歌が出題されることがしばしばあります。そのため、和歌についても知識を押さえておきましょう。掛詞や枕詞など、受験生が落としがちな問題を得点することで差がつきます。
東大の国語では様々なジャンルの古文が出題されます。年度によっては『源氏物語』など、読みづらい文章も出題されます。教科書で勉強するものを中心に、普段から様々な文章に触れておくことで試験でも落ち着いて取り組むことができます。
東大の漢文は標準レベルで毎年出題傾向がはっきりしていて対策がしやすいと言われています。漢字の意味を問われる語句問題・現代語訳問題、現代語訳をしつつ文章の内容説明をする問題が主な出題形式です。
東大の漢文では、漢文句法や語彙を理解しているかどうかが問われる問題が出題されます。問いを見てどの句法を使うかを取捨選択し、現代語訳する力が試されます。
漢文の句法や語彙を解説する参考書を1冊手に入れて繰り返し復習すると東大国語にも対応できるようになるでしょう。
第4問は文系のみに出題され、文章の難易度が上がるのが特徴的です。第1問よりも文章量が少ないですが、設問内容の難易度も上がり、この第4問を苦手とする受験生も多いです。随筆のような普段読みなれない文章が出題されることもあるので注意が必要です。
基本的な対策方法は第1問と同じです。文章の言いたいことを掴むのが難しいことが多いので、芸術や哲学に関連した内容の文章に普段から慣れ親しんでおくと良いでしょう。ただし、この設問はあまり差がつかないので優先度低めで時間をかけすぎないようにしましょう。
また国語が全般的にニガテな人は、まずはこちらの入門記事「【東大式】国語の勉強法!高校・大学受験本番で9割取るには?【東大首席】」をチェックしておきましょう。
国語の基礎力を鍛えるために必要なノウハウが詰まっています。
さて、気を取り直して次は東大国語の攻略に役立つ参考書をご紹介します。
世の中には膨大な参考書があって選ぶのに苦労してしまいますよね。東大国語を攻略するポイントは、読み取りに必要な基礎教養・基礎知識を頭に入れること、言いたいことを漏れなくダブりなく伝える記述能力を身につけることです。ここでは、そのスキルを身につけることができる参考書をご紹介していきます!
倫理の教科書、新書
高校の授業で「倫理」を履修している人は一定数いらっしゃると思います。そして、それを受験で使わない人も多いのではないでしょうか?しかし、倫理の教科書や資料集には東大現代文の根底となる思想がたくさん掲載されています。この思想を押さえておくだけで現代文が格段に読みやすくなります。
さらに、高校の時から新書を読む癖をつけておくことをお勧めします。東大現代文で扱われる文章は新書のような硬質なものです。東大の教授が書いている新書もいくつかあるので、勉強の息抜きがてらに読んでおくともしかしたら入試に役立つかもしれません。
あさきゆめみし(源氏物語のアウトラインを学ぶことができます)
源氏物語をテーマにしてかかれた漫画です。源氏物語は読み取りにくいですが、そのアウトラインを知っておくだけで格段に読解しやすくなります。源氏物語は東大でも時々出題されるので、勉強の合間に読んでみてくださいね。
三国志の漫画やドラマなど
三国時代に書かれた文章は漢文で出題されることがあります。頻度はそれほど多くはないですが、三国志をテーマにした漫画やドラマ、アニメでその人物像や流れを追っておくことに損はないでしょう。ただし、ものによってはかなりストーリーが曲解されていたり、人物像がデフォルメされている場合もあるので先入観を持ちすぎないように注意しましょう。
今回は東大国語の分析と、現役生が教える【東大式】最新攻略法をお伝えしてきました。
今回ご紹介した内容をまとめると、
東大国語は点差がつきにくいと言われる分、ここで他の受験生を凌ぐ高得点を取ることができればアドバンテージを得ることができます。他教科とのバランスを考えつつ効率的に勉強していきましょう。
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東大国語では漢字も出題されます。難易度が高い東大受験国語において、漢字は絶対に落としたくないポイントです。詳しいノウハウから過去問の事例まで載っているので、まず確認しておくと最速で点数UPにつながるのでオススメです。
東大二次試験の他科目については、以下の記事を参考にしましょう!全科目を踏まえて得点配分を見据えることが合格するためには必須です。
また今回の記事の執筆者は、スタディコーチ(studycoach)でコーチも実際に務めています!
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K・T
東大教養学部3年。英語・国語・世界史・日本史など、いわゆる「文系科目」全般が得意でした。東大国語には、社会のリーダーを担う人間に必須の基礎教養がぎゅっと詰まっています。楽しんで読解していきましょう!